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飯豊山

東山温泉から下ってくると、
遠くの方に、冠雪した高い山並みが見えた。
地元の人に訊いたら、
飯豊山だよ、と教えてくれた。
あんなに立派な山があるのに、
前日は雲が多くて気がつかなかった。

飯豊山か。
あの山の向こうに、
私の生まれた地、村上がある。
会津若松も村上も、同じ城下町。
なのに、一つ山を隔てただけで、
雰囲気が、全然違う。

実際に訪れるまで、
会津若松は、もっと厳格な感じの場所なのかなと
思っていた。"什の掟"もあるし。
でも行ってみたら、凄くあたたかかった。
土地に満ちるエネルギーも、住んでいる人達も。

村上もよい場所だけど、
会津若松で感じる様なあたたかさは無い。

歴史もあるのかなと思う。
会津藩の人達は団結して戦ったけど、
村上藩は、一つの藩が二つに分かれた。
幕府につくか、新政府軍につくかを、
藩士ひとりひとりが決めた。
幕府につく事を選んだ藩士は、
北へ向かい、庄内藩と共に戦った。
昨日まで味方だった相手に銃や刀を向け、
56さなければいけなくなった。
戊辰戦争が終わると村上城下に戻り、
敵味方に分かれた者同士が、
共に暮らさなければいけなくなった。
余程居心地が悪かったのだろう。
私の先祖は、子供が皆独立した後、
長男家族を連れて、今の酒田市に引っ越した。
庄内藩と共に戦ったから、向こうの方が
よかったのだろうね。

戦争は、嫌だわ。
誰も幸せにならない。


中央辺り、
なんとか映る、
飯豊山。

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