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ローランド “VP-330”

Roland VP-330 (1979)

コイツの作り出した音は、誰もが耳にしたことがあるはず。
というのも、Yellow Magic Orchestraの『テクノポリス』、知ってるでしょう。(ある年代以上の人なら、だけど。)
1979年にリリースされたYMOの2ndアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』の冒頭の、機械的なロボットボイスを初めて聴いた当時、田舎の小学生だった僕が、どれほど衝撃を受けたかわかるだろうか。
長閑かな田園風景に囲まれて暮らしていた僕の日常とミスマッチすぎる異質なロボ声『ドギオッ!』は、刺激的で、相当ワクワクさせられたし、また同時に、子供心にも都会の混沌と猥雑な雰囲気を感じ取り、そこはかとない不安を感じさせもしたものだ。
そんな『テクノポリス』で坂本の声を見事なロボ坂本に変身させたこの VP-330 Vocoder Plus は、ボコーダー機能をメインにして、他にヒューマンボイスとストリングスのプリセット音源などを内蔵したライブに特化したシンセとして登場した。
VP-330には前期型と後期型があり、それぞれスイッチのデザインが異なっている。当時のローランドの最上位機種 Jupiter-8 と同様のランプが点灯するスイッチが採用されてハイテク感漂う後期型に対して、前期型はハモンドオルガンに使用されているようなタブレット型の若干古めかしい感じのスイッチが使われ、全体をカバーするウッドパネルがシブい。
今回、描いたのはもちろん前期型で、贅沢なウッドパネルの部分を大胆にデフォルメして描いてみた。




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