MODULATION!

アナログ音楽機材を描くアーティスト Disco2 kitamibros-records…

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アナログ音楽機材を描くアーティスト Disco2 kitamibros-records.com/  instagram.com/tadashikitami/

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MODULATION! 自己紹介

はじめまして。MODULATION! (モジュレーション)です。 2020年から絵を描き始め、アナログ電子楽器や機材、音楽カルチャーをモチーフに制作するアーティストとして活動しています。 日々、たくさん音楽を聴いたり映画を観たりしつつ、ドローイングをメインに、立体オブジェなどの作品を淡々と作っています。 このnoteでは、作品紹介が中心になりますが、映画の感想などもときどき書いていこうと思います。 よろしくおねがいします。 Instagram instagram.com/t

    • エフェクターいろいろ

      これは「NOTEBOOK」というシリーズ。 愛用のA5サイズのノートに、小型機材とかカセットテープとか、好きなモノを気ままにスケッチしている。 この初期に描いたエフェクター、額装して原画販売もしてます。 http://disco2net.shop-pro.jp

      • アープ “ARP ODYSSEY”

        ARP ODYSSEY (1972) ARPオデッセイについては、以前にAXXEのところで触れているので、今回は、僕と、このアープ・オデッセイというシンセサイザーの個人的な関係について書こうと思う。 僕は、ブレイクビーツというジャンルの音楽を作っていて、長らくサンプリング音源などを使って、再構築するというスタイルで曲を作っていた。 PCのデスクトップ上で、音楽制作ソフトを使って、プラグインと呼ばれるソフト音源も多用していた。 今はクラウド化が進んでいてだいぶ状況は変わって

        • ローランド “TR-808”

          Roland TR-808 (1980) もはや説明不用のアナログドラムマシンの名機、通称“ヤオヤ”。 実は発売当初は不振だったというのも有名な話。これの直後にLINNとOberheimが揃ってデジタルドラムマシンをリリースしたことで、発売当時は先行するデジタル時代の波に乗り遅れた形になってしまったのだ。 しかし、この機材にしか出せない、ハンドクラップやカウベルなどの音に最先端のクリエイター達が引っかかって使われるようになったたことから、次第に人気が出て、ポップ・ソウル・

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        MODULATION! 自己紹介

          コルグ “KORG PS-3200”

          KORG PS-3200 (1978) コルグとローランドは、言わずと知れた世界に誇る日本の2大メーカーで、シンセの代名詞ともなっているが、最初にシンセを作ったのはコルグだ。 しかも、ローランドは、アメリカのモーグ社の技術を採用していたのに対して、コルグは独自での開発だった。 シンセの核となるオシレーター(発振器)もオリジナルで、他社と比べて安定したピッチを実現し、当時としては一歩先を行っていた感がある。そんなコルグは、1977年、国産初のポリフォニック・シンセサイザー P

          コルグ “KORG PS-3200”

          ローランド “Compurhythm CR-78”

          Roland Compurhythm CR-78 (1978) 僕が最初にリズムマシンに触れたのは、思えば小学生の頃。エレクトーンに内蔵された自動伴奏のリズム音源だ。音楽教室にあったエレクトーンの、膝元にある大きなスピーカーから出てくる音は、小さいお腹に響くブットい音で、多分クールな音だったような。 CRはローランドで初のプリセットタイプ(数種類のリズムパターンが内蔵されているタイプ)のリズムボックス。1978年発売の CR-78 は、パターンが組めてプログラミングもでき

          ローランド “Compurhythm CR-78”

          アープ ARP “AXXE MK1”

          ARP AXXE MK1 (1975) アープ社のAXXE(アクシー)を語る上で欠かせないのは、少し前の1972年にリリースされたOdyssey(オデッセイ)。このオデッセイというのは、アープ社の作った小型のシンセサイザーで、先立ってリリースされていたモーグ社のMinimoog(ミニムーグ)と並んで普及していた小型タイプのシンセの代表格だ。 比較的に柔らかで厚みのある音立ちのMinimoogに比べて、やや尖ったシャープな音立ちのOdysseyは、リードシンセやタイトなリズム

          アープ ARP “AXXE MK1”

          カシオ CASIO “VL-TONE”

          CASIO VL-TONE (1980) 1980年代に差し掛かる頃、日本でも、シンセサイザーというものがYMOの影響などもあって一般に知られるようになったのだが、そんな時流に乗って電子計算機メーカーのカシオが作ったのがコレ。計算機付き低価格ポータブルシンセである超小型キーボード、俗にVL-1とも言われている。 YMOに熱狂していた当時の僕は、キーボードマガジンやキーボードランドなどの専門雑誌を熱心に眺めていて、KORG MS-20などの本格シンセに夢中だっていたので、方

          カシオ CASIO “VL-TONE”

          オーバーハイム “Oberheim DMX”

          Oberheim DMX (1980) オーバーハイムDMXが発売された1980年は、リズムマシンが、単なる伴奏用の音源から本物のドラムに変わるものとして認識され始めた頃。 ポップス音楽全般の流行が、生音からエレクトロニックサウンドにシフトチェンジしていくような時代だった。 その真っ只中に登場したこのDMXは、サンプリング音源のデジタルドラムマシン、つまり実際の生ドラムの音を元に構築した音源を搭載した画期的なものだった。 それまでは、リズムマシンとはいえどもアナログ音源(電

          オーバーハイム “Oberheim DMX”

          ローランド “VP-330”

          Roland VP-330 (1979) コイツの作り出した音は、誰もが耳にしたことがあるはず。 というのも、Yellow Magic Orchestraの『テクノポリス』、知ってるでしょう。(ある年代以上の人なら、だけど。) 1979年にリリースされたYMOの2ndアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』の冒頭の、機械的なロボットボイスを初めて聴いた当時、田舎の小学生だった僕が、どれほど衝撃を受けたかわかるだろうか。 長閑かな田園風景に囲まれて暮らしていた僕の日常と

          ローランド “VP-330”

          サンプリングマシン “E-MU SP-1200”

          E-MU SP-1200 (1987) ビートメイカーなら誰もが憧れるサンプリングマシン。それがSP-1200。 90年代初期(だいたい91年〜94年頃)のNYヒップホップの名盤は、ほとんどSP-1200によって作られたと言ってもいい。 この頃のヒップホップにリアルタイムでハマっていた僕にとっても、もちろん当時からの憧れ。 そんなSP-1200ありきの名盤といえば、A Tribe Called Quest の『The Low End Theory』や Nas『Illmat

          サンプリングマシン “E-MU SP-1200”

          コルグ “VOCODER VC-10”

          KORG VOCODER VC-10 (1978) ボコーダーは、簡単に言えば、人の声を電気的に変化させて音色を変えるエフェクターの一種。 1970年代末ごろから80年代に向かうポップミュージックシーンでは、シンセサイザーの普及もあって、それまでのロックンロール中心のサウンドから、エレクトロサウンドに流行が傾きつつあった。そんな当時は、人間味溢れる生のバンドサウンドは熱苦しい、という認識が広まってきた面があって、身体性のない、機械的な音がクールとされる風潮が高まっていた。

          コルグ “VOCODER VC-10”

          ローランド “SPACE ECHO”

          Roland RE-201 SPACE ECHO (1974) RE-201はテープレコーダーの仕組みを利用して、物理的にエコー効果を作り出す機材。内部にエンドレスで回転する磁気テープが仕込まれていて、録音した音にエコーをかけることができるというもの。 テープエコーと呼ばれるもので、録音ヘッドの後に並んで3個の再生ヘッドが配置されているもの。再生の時間差をつくることで山びこのような表現となって出力されるという仕組み。 電気信号化して効果を得る「アナログ・ディレイ」以前の、

          ローランド “SPACE ECHO”