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冬に抗う

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 冬はもともと苦手な季節である。なにせ寒い。物心ついてから懐が暖かかったことがないから、身体も懐も冷えるとなると自然心も冷える。悪いことばかり思い起こされてよろしくない。
 帰宅して冷え切った身体を熱い湯船に沈めるときなど、むかしからいちばん気分が落ち込むときであった。よって僕にとって風呂というのは身体を清潔にする以上のものでなく、あまりうまく活用できていない。脱線した。

 さて、冬嫌いの僕が鬱になった(重症化したのも冬だった)わけであるから、もう冬なんてものは消し飛んでいただけましたら誠に幸甚です。何卒よろしくお取り計らい下さいますよう、伏してお願い申し上げますというようなお気持ちになっても仕方ないと思われ、地球温暖化など知ったことかと考える瞬間もなきにしもあらず。
 日照量も顕著に低下するからセロトニンもますます出なくなる。もうだめだ。

 しかし、もうだめだと言いつつも仕事はせねばならぬわけで、そのためにも冬に抗っていかねばならない。
 部屋の温度や湿度のコントロール、日が出ていれば可能な限り日光を浴びる、体の凝りをほぐす、運動して代謝量を落とさないようにする……などなど。
 春から秋にかけてと同じ仕事量をこなすために、それらの時期よりも入念にして周到な準備が必要となる。

 現在の部屋の湿度は53%しかない。もう少し加湿して横にならんとす。

(これより下に文章はありません)

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