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感謝を込めて。

もう残すところ、2018年もあと数日。平成で迎える年越しも最後ですね。今年を振り返り皆様いかがでしたでしょうか?

私は20代の頃、年末年始といったって一日24時間は変わらない、何も特別に過ごすことはないという結構冷めた考えを持っていたんですが、最近、一年間というくくりがあるって良いな、と思えるようになってきました。あまり季節感のない南国に住んだからかもしれませんが、はっきりと季節の移ろいが感じられて、師走にこの一年を振り返りまた来る年の志を立てる。年を重ねていると感じられるって大切なことだなと考えるようになりました。

今年自分にとっての大きな成果は、3月と10月に吉祥寺で受注販売会を開催できた事でした。日本に戻り最初の個展だったので、ソウルメイトの祖母が元気でいてくれるうちに見せてあげたいという思いがあって会場は実家に近い場所を選んだのですが、予想以上に沢山の方が足を運んでくださって本当に嬉しかったです。

10月の秋の展示会はその後すぐに出張もあり note を書く時間がなかったので、せっかくならオーダーしていただいたものをお届けしてから、いくつかご紹介しつつ書きたいなと思っていたので年末になってしましました。

まずは遅くなりましたがお越し下さった皆様どうもありがとうございます!インスタを見て来て初めて来てくださったという方が本当に多くて嬉しかったです。それぞれお話ししてみると、中国に住んでました、タイに住んでました、とか、話してみて初めて共通点があることが分かったりして、ご縁が繋がっているんだなあと感じました。

ありがたいことに沢山のオーダーを頂き、納期は遅くても大丈夫ですとおっしゃってくださった方も多かったのですが、できる事ならクリスマスまでのお届けしたい!と思いギリギリまで職人さんも頑張ってくれてやっと展示会受注分全てをお納めしました。ここに全ては載せられないのですが、その中からいくつかをご紹介したいと思います。

Multi Coloured Tourmaline Ring
まずはフランス国旗のようなトリコロールカラーのトルマリン。ふらりと立ち寄ってくださったお客様のご注文でした。ピンクと抹茶色の組み合わせはよく見ますが、このようにインディゴライトの入ったものは少ないのです。

以前日本のジュエリーフェアで見かけた約7ct、5色のレインボートルマリンは、ファーストプライス250万円でした。一方で、3色ですがこれもなかなかの良質、かつ10ctアップの大ぶりなルースなんです。デパートで買おうと思ったら結構なお値段になるもの。中間業者を介さずに仕入れてそのままお客様のオーダー用として出しているため、このお客様は本当にお買い得な買い物をされたと思います。SNSではご紹介していない石も沢山あるので、掘り出し物を見つけられるのは来てくださった皆様の特権ですね。

Hexagon Quartz Ring
こちらはレッドクォーツを無色透明の水晶が取り囲んだもの。六角形はもともとの結晶の形です。透けるので石座の幅を最小限にし、腕も横付けにし、とにかくこの面白い模様の魅力を損なわないようにつくりました。夏の中国の仕入れの中でも”即sold out ”を予感させた印象に残るピースです。映し出された影の中でレッドクォーツの六角形が綺麗に浮いているのは、周りの水晶の透明度が高いということ。そのコントラストが本当に綺麗でした。

Garden Quartz Ring
ガーデンクォーツを SPROUT というデザインの石枠でお作りしたものです。実際製作に入るまで気づいていなかったんですが、この石はリモナイトという鉱物も内包していてそれが一輪の花のように見える、しかもまるで仕組んだように双葉の爪がくる位置に!もしかしたら普通の覆輪仕上げになっていたかもしれなかったのに、お客様がこのルースとこのデザインを組み合わせて選んでくださったから出来た石の活かし方。これこそ一点ものをオーダーする面白さ、特別さですよね。量産品のジュエリーでは絶対に出来ない事です。

Star Rutilated Quartz Ring
 
日本では太陽ルチルとも呼ばれるスタールチル(Starburst Rutilated Quartz)
こちらはペンダントにちょうど良い形とサイズ感だったんですが、横置きでリングにされたいという意表をつくオーダーで、結果とてもスタイリッシュに仕上がりました!私自身も毎回新鮮なアイディアをもらえるセミオーダーは、本当にお客様と一緒に作りあげている感じがします。スタールチルは残り4点のみですが、website からもオーダーをお受けしていますので、この石気になる!という方はチェックしてみてください⬇︎

Topaz Pendant
11月生まれのお母様の誕生日にという事でオーダーいただいた誕生石トパーズのペンダント。スリランカで仕入れたものなんですが、実はその時の仕入れで一番最初に決めたのがこのルースでした。ディーラーの自宅で交渉するのですが、2階の陽のあたるバルコニーに集まったブローカーの一人から買ったのをよく覚えています。綺麗なシャンパンカラーと上品な18金の組み合わせは、シンプルで長く使っていただけそうな一点に仕上がりました。

Dendritic Agate Ring
まるで丘の上の一本の木。デンドリティックアゲート自体が植物を閉じ込めたような模様が特徴の石ですが、これはその中でも ”一つの具体的な景色” がはっきりと見える特別なルースでした。早い者勝ちだなと思って出していましたが、やはり初日の午前中にお嫁入りが決まったものです。この他のデンドリティックアゲートも石違いで website からセミオーダーができますのでこちらも合わせてご覧ください⬇︎

全てご紹介すると長〜〜くなってしまうのでこの辺にしておきますが、この他にも沢山のオーダーをいただきました。皆様ありがとうございます!

ひとつお伝えしたい大切なこと。

それは、これらのジュエリー達は、展示会まで足を運んでくださり、石を選んでオーダーしてくださった皆さんが創ったものだということです。もちろん私がセレクトした石達であり、デザインであり、職人さん達の技術がなければ形にはなりません。でも沢山の選択肢の中からご自身が惹かれる石を探し、好きなデザインを合わせるという作業は、一つのジュエリーを作り上げる上で大切な工程を一緒に創り上げているということなんです。

伝わりやすいように簡単にセミオーダーという言葉を使ってしまいますが、私はこの ”創る楽しさ” をもっと皆さんと共有できたらいいな、という想いで受注会を行っています。ますますクリエイティブ思考が必要だと言われる世の中で、急にそんな風にはシフト出来ない方も多いのではないかと思いますが、買い物の仕方をちょっと変えてみるだけで、忙しい日々の中でもモノづくりに関われる。そんな経験を私のオーダージュエリーを通して感じていただけたらいいなと思っています。

来年の個展は3月19日〜25日、表参道で開催する予定です。近くなりましたらまたお知らせしていきますので、ぜひまた石を愛でに来てください!
そしてオンラインからご注文くださった皆様も一年間どうもありがとうございました!リピートしてくださる方も増えて、来年はwebsite ももっと充実したものになるようにアップデートしていきたいと思っていますので、楽しみにしていてください!


2018年、皆さんにとってはどんな年だったでしょうか?

今自分は起承転結の"転" の部分にさしかかっているような気がしています。これからの自分の活動をより理想に近づけていくために、心からやりたいと思えることとしてずっと続けていくために、2019年をどう過ごすか。これがここ最近の大きなテーマです。

また来年の12月にここで一年の成長をご報告できるように、2019年も精進していきたいと思います。いつも応援してくださる皆様、今年初めて繋がることのできた皆様へ、これまでの感謝の意を表すると共に、来る年も良き出会いと経験と、そして素敵な宝石に恵まれますようお祈りいたします。

これからもMOEMI SUGIMURA をどうぞよろしくお願いいたします。

2018年12月25日
杉村 萌弥

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