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『ホワイトガーデンクォーツ』 という雪のような天然石の魅力

今日は ”MOEMI SUGIMURA の代名詞" とよく言っていただく『ホワイトガーデンクォーツ』という天然石をご紹介したいと思います !

『ホワイトガーデンクォーツ』というと、ブランドのフォロワーさんならもちろんご存知の天然石ですが、一般の方は殆ど知らないのではないでしょうか?真っ白なインクルージョンは雪のようだったり、空に浮かぶ雲のようだったり、見える景色は見る人によって千差万別。そんな唯一無二の魅力も持っているのが、今日ご紹介する『ホワイトガーデンクォーツ』です。

新作 AGAPANTHUS
ホワイトガーデンクォーツのルース

私たちのお客様は鉱物好きな方も多く、実際のインクルージョンはなんの鉱物なのかを聞かれることもよくあるんですよね。中には真っ白すぎて、漂白しているんじゃないか、人工的にレジンで固めて作っているんじゃないか?と考える方もいたりして。ネット上で情報を探しても見つからない方も多かったのではないかと思うので、今回詳しく解説してみたいと思います。

白雲母 (Muscovite)とそれを内包した水晶

まず、MOEMI SUGIMURA でジュエリーに仕立てているものは、全てインクルージョンは細かな「白雲母」です。雲母 (うんも)とはケイ酸塩鉱物のグループ名で、画像のように、そのもの自体が光を反射していますよね。

スリランカの鉱床で拾った白雲母の破片

また、鉱物を材料とする日本画の顔料の世界では、この白雲母を粉状にしたものが「キラ」と呼ばれ、グリッターの役割として使われています。是非PIGENT TOKYOさんのサイトを参考に見てみてください⬇︎ 私も日本画材に詳しかったわけではなく、たまたま店舗へ足を運んだ際に初めて知ったことなのですが、なるほど、水晶に入っている様子と同じだ!と思っていただけるかと思います。

細かな空気の層が無数に含まれ反射している様子

何度か鑑別を依頼し、特殊機器では判別できなかった場合は破壊検査なども行ったのですが、その結果、白雲母による煌めきだけでなく、ものによっては小さな空気の層を含むために、そこにも光が反射してよりダイナミックな輝きになるものが多くあることがわかりました。それによって見える景色が変わるのがとても面白いですよね!

樹氷のように立体的なインクルージョン

でもこの『ホワイトガーデンクォーツ』という名前、よくよく和訳すると、白い?庭の?水晶?と、少し謎に感じてしまいませんか?実際なぜこういったネーミングになったのかは、正直なところ私もはっきりとした答えを持ち合わせてはいません。ただ推測として考えているのは、元々広く知られた『ガーデンクォーツ』(和名は庭園水晶) のような雰囲気で、白いものをそう呼ぶようになったのではないかと思っています。

宝石には鉱物としての正式な名前とは別に、消費者がよりイメージしやすい、より魅力を感じやすいような「流通名」というものが存在する場合が多々あります。「コマーシャルネーム」「トレードネーム」なんて言ったりもしますが、まさに『ホワイトガーデンクォーツ』もそれに当たるわけですね。

Garden Quartz 庭園水晶

「ガーデンクォーツ」というのは、まるで庭の風景を閉じ込めたようであることからそう呼ばれていますが、英語圏でそう呼ばれていたものを和名に変換したのか?というそうでもなくて、英語では Lodolite (lodalite) と呼ばれるのが一般的です。これはスペイン語で「泥」という意味をさす言葉が語源となっていて、「泥石」という意味になるんですよね。それでは確かに日本の美意識には刺さらない。美しい日本庭園や苔寺なんかを容易に想像できる日本人であれば「ガーデンクォーツ」の方が想像力が働くでしょう。

写真のようなブラジル産の Lodolite は基本的にクローライト系のインクルージョンで色も鮮やかですが、ミャンマーやタイ産はもう少し優しい色合いですし、中国では内包された鉱物の種類に関わらず、緑なら「緑幽霊水晶」、鮮やかなものなら「彩幽霊水晶」、もちろん白なら「白幽霊水晶」なんて呼んでいます。国によっても違うということですね。

このように見た目に応じて『ホワイトガーデンクォーツ』と呼んでいるので、他社さんで販売されてるものも、全てが白雲母であるわけではありません。仮に『 Muscovite in Quartz 』と言ったり、『白雲母水晶』なんて呼んでみたところで、どれだけの人がその石をイメージできるでしょうか?そして魅力的だと感じてくれるでしょうか? そういった理由からこの石は『ホワイトガーデンクォーツ』と呼ばれているのだと思います。

ALAN リングの合わせたサイズのルース達

MOEMI SUGIMURA ではブランド立ち上げ当初からこの天然石を収集しジュエリーへと仕立ててきました。当時日本ではこの石自体を扱う目立ったブランドが無く、お客様からも、販売店様からも多数問い合わせをいただいく状態でした。納得のいく品質の石を確保することが困難だっため、その頃は需要に対しても供給が極端に少ない状態で。

そこからなんとか皆さんの期待に応えたいという思いで、これまでの経験や人脈を駆使し、今ではまとまった数で研磨工場に生産をしてもらうまでになっています。”日本人に売れる” という情報がマーケットにも流れるようになったせいか、今では他ルートでも日本向けの流通量が増えたように思います。

こうして何もないところから道筋を作ってきたからこそ、ありがたいことに今では『ホワイトガーデンクォーツと言ったらMOEMI さんですよね !』と評価していただくようになったわけです。

MOEMI SUGIMURA のジュエリーに使われているものは、私が厳選した石たちのみ。つまりはこれ以上のクオリティーを望むのは難しいという品質や個性ものたちばかりなんです。ですので初めて目にした方、いつかは欲しい!とお考えの方も、オンラインショップからぜひ安心してご購入いただけたらと思います。

新作の掲載は2023年 11月25日 (土) です(^ ^) 

新作 2023年 11月25日 (土)発売
新作 2023年 11月25日 (土)発売


【YouTube】
YouTubeでもホワイトガーデンクォーツについて解説をしております!動画の方がわかりやすいかと思いますので、ぜひご覧ください!


【音声配信 Stand.fm】
ラジオ番組では、ブランドの顔となる商品も持てるかどうかがブランディングにとっては非常に重要であるというお話の中で、このホワイトガーデンクォーツの話から、お馴染みのハイブランドの例を交えてお話しています。是非合わせて聞いてみてくださいね!気になってくださった方はカテゴリー別にアーカイブ放送を note にもマガジンでまとめていますので、そちらからも色々と聞いてみてくださいね ♪


【ルース販売はこちらから】

天然石ショップSELSHA では定番的にホワイトガーデンクォーツのルースを販売しております。人気商品の為掲載すると品切れてしまうことがほとんどなのですが🙏 コレクター様、創り手様は是非こちらをご利用ください⬇︎

SELSHA 



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