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クリーム一考。その2

前回のクリーム考、しばらくしてから読み直してみました。

が、あまりにも痛い表現が多いなぁと(笑)

編集し直そうかとも思いましたがその時の思考でもあるので残しておこうと思います。

 

表現の仕方やその時の思いで大分イメージが変わってくるかも。という事で、そのまま残しつつまた一考したいと思います。

振り返ってみると、修業時代の森永フレッシュへヴィから始まり数社の生クリームを使ってきました。

北海道のフレッシュヘヴィは風味もよく乳脂肪は45%。色味も鮮やかな白色で、その当時一番使われている(売れている、食されている)クリームでした。

修行先ではこれに森永エキストラ(乳脂肪18%、無脂乳固形分4.0%、植物性脂肪分27.0%コンパウンドクリームとか呼ばれます)を2(FH):1(EX)でブレンド。

当時のケーキ価格が300円前後だったのを考えると贅沢なクリームですね。

実家の菓子屋に帰ってもこの2本をメインに使っていました。ただ、クリームを作る工場が違うので風味も違いましたし、牛さんも体調が変わりますから季節によっても若干の違いが出たりします。クリスマス時期になると、ケーキの味わいが変わることがある?と言われたりしますけど、そもそも届くクリームの質が変わっている?と感じることもあります。普段の生産量とは違いますからね。もちろん大量に使いますのでスポットで変えるという考え方もあるでしょう。

一方、今では多種多様なクリームがありますので、作り手の考え方次第で特徴も出しやすい環境になっていたりします。

例えばよりライトなクリームに仕上げたければ、コンパウンドの低脂肪。コクや風味を優先したければ純乳脂47%とか。濃厚になります。濃いです(笑)純乳脂でも35%、38%もありますのでライトでありながら風味もある。という選択種もできます。その場合は不安定になりやすいので持ち帰りに不安要素が出てきます。ホイップ後の安定性や作業性を考慮しつつ風味のいいところも、とすれば純乳脂とコンパウンドクリームのブレンド、となります。

気温変化にも強いものもあります。室温においても劣化しずらいものとか。その多くは植物性のものがほとんどです。ライトで安定性もあり、って感じですね。私は口当たりとか余韻とか好みではないので使わないです。たくさん、というか毎日食べるには飽きが来てしまう、とも感じるので。

話がそれました。。。

 

その他にも選択の要素はたくさんあります。

生地の焼き上がりをふんわりさせたいとか、チョコレートに合わせる際、カカオの風味を生かしたいとか、プリンにコクを足したいとか、カスタードクリームに合わせたり、ムースの軽やかさであったり、フルーツの香りを引き立てる。。。

使いたいクリームはどんどん増える一方です(笑)

取引のある問屋さんにも強い商品、弱い商品というのがありますし、地域性で好まれる傾向も違います。

もちろん自分の店で使いきれるかどうか?というところも重要です。商品によっては少量で事足りるものもありますから。

そのあたりの要素を踏まえたうえで、作り手の嗜好を加味して選択するわけです。ここまで描いてきてちょっとびっくりしていたりします(笑)色々考えてますね。。。

 

ご縁があるのはほんの数社になりますが、使用するメインが決まればあとはその他の要素を調整しつつクオリティを上げていくことになります。

続き…そうですね。

 

 

 


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