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青い空 ラスト

青い空 ラスト



   

   家族


  笑顔が見られないとき
  あれこれ考える

  笑顔が見られないとき
  自分も笑顔がないと気づく

  笑い声が聞こえるとき
  ほっとする
  あれこれ考えない
  ただ ただ うれしい


   

   巡る春


  沈丁花の香りに春
  くぐもった空気に春
  湿った廊下に春
  まちがいなく
  春がやってくる


   

   親子


  親は 子と
  そばに居ても
  離れていても
  いっつも
  心配してるもんなんだよ


  

   息吹き


  あちらこちら
  いろんな小鳥のさえずり
  
  その声に
  春の息吹を感じる
  
  鳥たちは
  なにで春の到来を感じるのだろうか

  自然の不思議に包まれ
  わたしたちは生かされている
  
  ありがとうを
  誰に向かって言えばいいのだろう


   

   人に人と


  人は人に育てられ人となる
  人は人に助けられ人となる
  人は人に癒され人となる

  わたしもその中の人に人となりたい


   

   小鳥


  梢に集う小鳥たち
  楽しそうに何を語り合う

  揺れる梢は小鳥のブランコ
  語り合う小鳥の声は
  わたしのゆりかご

  春を楽しもう


あとがきっぽいもの


 この詩集は、病気休職中に少しずつ良くなるにつれ、自分だけでなく他に目と心が向くようになったときに書いたものです。病気前と回復中とありとあらゆる(大げさかな)わたしの考え方や五感が変化していきました。あの時の五感は自分でも驚くほど新鮮で、今まで見ていたものが目に入っていなかった・感じていなかったことに気づかされました。
 改めて今、あのときの詩集(今は絶版です)をNOTEに書くことによって、つらかったことも思い出しましたが、詩を書いた時のわくわくしたものもたくさん思い出しました。楽しかったです。こういう場があることを知り、前期高齢者中間地点者の楽しみが見つかりました。読んでいただいてありがとうございます。
  
  
  

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