初夢

高校生で、新しいクラスで、みんな手探りで、席が近い子たちとなんとなく仲良くなって、誰かの家で集まってゲームとかしてて、あんまり喋らない男の子がいて、壁を背に床に座ってみんなを見てて、私はなんとなくその子の斜め前くらいに寝そべりながらゲーム画面を見てて、風に私のミニスカートの裾が揺れて、その裾をあんまり喋らない男の子が何かで触ろうとしてて、私があんまり喋らない男の子の隣に座り直して、そしたらあんまり喋らない男の子が「蛍みたいな子と出来ると思ってないよ」と言って、私は笑いながら「すぐ死にそうってこと?」と言って、あんまり喋らない男の子はちょっと驚いた後「そうじゃないよ、すぐどこかに飛んで捕まえられない子」と言って。

薄く広くなんとなくいろんな子と仲良くなって、みんなでプールに行ったりゲームしたりして、その中にはあんまり喋らない男の子がいたりいなかったりして。

あるとき、畳の床に小さなピアスの片方がたくさん落ちてることに気づいて、集まれば揃ったりして、近くにいた女の子たちに集めたピアスを「落とした?」って見せながら拾ってたら、ひとりの女の子があんまり喋らない男の子の話をしてきて、それは自分は恋人同然なんだけど恋人ぶってる他の女がいて、でも私が本当の恋人だと思うという話をして、私はその子と私が違うところを探してた。蛍みたいじゃない子と蛍みたいな子の違うところを。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?