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モノが言えなくなった日本?

◉生前の坂本龍一氏が「この国は、なぜこんなにモノが言えなくなったのか」と語っていたと、ジャーナリストの金平茂紀氏が朝日新聞紙上で語っていますが。んな訳ないですよね。実際に物が言えない国は、こういうことさえ言えないんですから。ロシア・中国・北朝鮮がそうであるように。はっきり言えば朝日新聞の愚痴、今まで反論されなかったのが反論されるようになって、昔を懐かしんでいるだけです。

【坂本龍一と忌野清志郎の時代 金平茂紀さん憂える「自由からの逃走」】朝日新聞

 悼むとは、その人のやってきたことを引き継ぐこと――。ジャーナリストの金平茂紀さん(70)はこう語る。「この国は、なぜこんなにモノが言えなくなったのか」。忌野清志郎さんが亡くなった年、生前の坂本龍一さんと熱く語り合ったことが強く記憶に残る。「坂本さん亡き今だからこそ、誰かが言わなければ」と、逡巡(しゅんじゅん)しながら、その思いを伝えてもらった。
(中略)
「言いたいことが言えない国」 清志郎が言ってきたこと
 坂本さんが一番力を込めて話した言葉が今も強く残っています。

 「清志郎がずっと言ってきた…

この記事は有料記事です。

https://www.asahi.com/articles/ASS2L63D1S21UTFL01G.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■嘘をつく自由?■

朝日新聞がもう、追い詰められたネズミ状態です。双方向性のインターネットの出現で、非科学的な記事や切り取り記事、デタラメな記事を批判され、反論に窮しているだけです。ところが、一方通行だった時代は、批判を黙殺 することができただけです。嘘つきが、嘘を付きづらくなったのを「モノが言えなくなった」とは言いません。言論の自由には 言論の責任がセットです。

コミュニティノート=CNが付くようになり、見出し詐欺のような朝日新聞の記事も、しばしば被弾します。でも、朝日新聞がCNに対して反論したり、訂正記事を出した なんて聞いたことありませんよね? エビデンスがない記事を垂れ流して批判され、『「エビデンス」がないと駄目ですか? 数値がすくい取れない真理とは』なんて記事で、どこぞの教授を引っ張り出して大便……じゃない、代弁させるわけで。

■権威主義の失墜■

ただし、窮鼠の朝日新聞には、猫を噛むほどの度胸もなければ、鋭い歯ももう無くなっています。反論が来ない・来ても無視するぬるま湯状態の中で、柔らかい物ばかりを食ってきた歯は、口が閉じられないほど伸び切っています。朝日新聞としては、「下級国民ども、大阪大学教授の御高説をありがたく読め!」ぐらいのつもりで記事を出したら、否定的なポストが65%・肯定的なポストが6%と、10倍以上の差で大炎上。

挙げ句に、エビデンスなきお気持ち記事、ただの主観の垂れ流しに対して、メタデータという形でエビデンスを 東大教授に突きつけられてしまったわけです。モノ言えぬ空気の正体とは、その程度のものです。ただ、こういう批判は、昔からあったわけで。1954年に福田恆存から、『平和論の進め方についての疑問』を中央公論で叩きつけられた時から、朝日新聞を含む左派の言論は、とっくに論破されていたのです。

ただそれを無視することで体面を保っていただけで。でも、福田恆存の影響を受けた、左派から転向した人間も出てきて、80年代後半からマスコミ批判は繰り返されてきたわけで。その時から真摯に対応していれば、現在のような醜態はさらしていないわけです。双方向のインターネットの出現だって、日本では1995年から。もうすぐ30年です。今頃何を言ってるんだ状態です。

■良情報は売れる■

インターネット黎明期、まさかこれが世界を変えるとは、ほとんどの人間は気づいていなかったと思います。自分も仕事の必要性もあって、パソコン自体は90年代 当初から親しんでいましたが。パソコン通信の強化版ぐらいに思っていました。でも、その出現によって情報の流通革命が起き、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌の旧メディアが、一気にその権威主義を暴かれ、急速に読者離れを起こしているだけです。

ただし、アメリカのニューヨークタイムス(NYT)は、2011年には110万部だった 部数が、2020年には80万部になるなど、部数をどんどん落としたのですが。逆に、ネットの有料 読者がどんどん増え、デジタルと紙媒体を合わせた総有料購読者数が、2023年9月末時点で1008万人となり、世界最大の発行部数に。そう、良質な記事を発信する媒体なら、むしろ インターネットは追い風になるわけです。

ところが朝日新聞はここ数年、デジタルの方は30万人で頭打ちです。NYTのように良質な記事を出せれば、300万人とか500万人とか、増やすことが可能なのに。朝日新聞がすべきことは、大学教授や文化人を引っ張り出して自己正当化のインタビュー記事を連発することではなく、読者が金を払ってでも読みたくなるような記事を書くことなんですが。ネットが〜政府が〜読者が〜と、責任転嫁を繰り返すだけ。

■有害な朝日新聞■

そもそも朝日新聞は戦前から、商業主義の日和見主義で、この国に悪影響を与えてきた媒体です。満州事変を批判するところまではまだまともだったのですが、これで部数がガクンと落ちてしまうと、慌てて大衆迎合し、主戦論に転向。この結果、敗戦前年には部数が2倍近くに増えるなど、大儲け。名作『はだしのゲン』で度々登場する戦争で儲けた企業というのは、軍需産業ではなくマスコミだったのです。

ナチスに加担したドイツのメディアは、戦後すべて廃止され、戦争責任に汚れていない関係者に戦後ドイツのメディアの復活は委ねられた。
ところが、日本では侵略戦争扇動の記事で部数拡大競争を行った大手メディアは、戦後、名前すら変えず新聞発行を続けた。
「嫌韓」に流される根本にこの弱点がある。

https://twitter.com/shiikazuo/status/1170533072602722304?t=qWu72rbs0dSlgOHQcuYhuA&s=19

志位和夫氏が、珍しく正論を吐いていますが。戦争責任を取っていないのは、朝日新聞や毎日新聞に代表される日本のマスコミです。戦後は、日米安保に反対し、成田空港建設に反対し、原発に反対し、ソビエト連邦や中華人民共和国や北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を平和勢力とみなし、日本の足を引っ張ることに血道をあげてきた面があります。

でも大衆は、自衛隊も日米安保も皇室も国旗も国歌も、今では大多数認めています。朝日新聞の調査ですら 原発 再稼働賛成が50%になり、反対の35%を大きく上回っています。別に自民党が真っ当な政治をしてるとは言いません。ただ、そのダメな自民党以上にダメなのが、野党とマスコミ だというだけで。保守系とされる読売新聞や産経新聞だって、同じ穴の狢です。


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