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人類のルーツ

◉人類の歴史も、研究がどんどん進んで、イロイロと塗り替わっていますね。自分らが中学生の頃は、アウストラロピテクスが最古の人類と言われたのですが。現在ではアウストラロピテクスは、ホモ・ハイデルベルゲンシス(ハイデルベルク人)から分岐したことがわかっています。最古の人類とされるのは、2002年に論文が出たサヘラントロプスことトゥーマイ猿人とされますが、これも異論があります。人類とチンパンジーの共通の先祖が、分化した時期はどこなのか、興味は付きません。進化は壮大な推理小説ですから。

【サルからヒトへ、古代DNAが明かした人類のルーツ】東洋経済

「えっ? 最初の人類はアウストラロピテクスじゃないの?」。あなたの教養は30年前の常識のままかもしれません。
2022年のノーベル医学生理学賞受賞で注目が集まっている進化人類学。急速に発展するこの分野の最新成果をまとめた『人類の起源』(中公新書)の著者、篠田謙一国立科学博物館長が監修を務め、同書のエッセンスを豊富なイラストで伝える『図解版 人類の起源』より、一部抜粋・編集してお届けします。

https://toyokeizai.net/articles/-/741995

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、温泉に浸かるおサルさんのイラストです。

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■人類と従兄弟関係の人類■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。最古の人類の論争とは別に、人類はどうやらチンパンジーとの共通先祖から、いくつもの猿人が分化して、多くは絶滅しているんですよね。なにやら、普通に一種類がだんだんと直立歩行するようになり、脳の容量が増え、変化していったような錯覚がありますが。類人猿も、チンパンジーにボノボ、ゴリラにオランウータンと、いくつか分化していますし。当たり前なんですが。そういう意味では、現生人類に近いところで進化しながら、絶滅した年編んでるタール人とかも、ロマンを掻き立てる存在です。

約64万年前にまずサピエンス種が3者の共通の祖先から分岐し、さらに43万年より前にデニソワ人とネアンデルタール人が分岐したことがわかりました。そして、この3者は長期にわたって交雑していた可能性も判明したのです。

ホモ・サピエンスとネアンデルタール人が分岐したのが、70万~50万年前とのこと。でも、原生のチンパンジーと人類でも、どうやら子供を作れるらしいと、今西錦司先生関係の本に、書いてあった記憶が。犬と狼が繁殖ができるように、それだけ遺伝子的には近いのでしょう。ちなみに、馬とロバも交配できますが、生まれたラバやケッテイは、繁殖能力を持たず、妊娠しても流産してしまうんだそうです。いわゆる一代雑種ですね。でも、犬と狼の間に生まれた子は、繁殖能力を持つんですよね。狼とシベリアンハスキーとか似ていますが、セントバーナードとかでも繁殖可能なようで。

■ネアンデルタール人と人類■

ネアンデルタール人と現生人類(クロマニョン人)との間には、普通に繁殖能力が維持されて、今でも一部の人類にその遺伝子が受け継がれている───ロマンですね。2.5%という数字を、多いと見るか少ないと見るかは、意見が分かれるでしょうけれども。そういえば、アルプスで見つかった約5300年前の男性のミイラ(アイスマンまたはエッツィ)は、遺伝子を調べたら子孫がヨーロッパに残っているのがわかったそうで。当の子孫にインタビューする画像を、科学番組で見た記憶が。アイスマンの性染色体の中に、特異な塩基配列があったために、特定できたんだとか。遺伝子工学って、すごいですね。

ひさしのように大きく前に突き出た眉に、がっちりした体格で知られる「ネアンデルタール人」。2010年の研究で、サハラ以南のアフリカ人を除く、アジアとヨーロッパの現代人のDNAに約2.5%の割合でネアンデルタール人のDNAが流入していることがわかりました。

ネアンデルタール人は現生人類よりも脳の容量が多く、また体格も良かったというのが、わかっています。ではなぜ、人類との生存競争に敗れたのか? いろんな仮説がありますが、声によるコミュニケーション能力が、人類よりも低かったのではという説もあるようです。声のコミュニケーション能力は、集団戦では有利ですから。ただ個人的には、現生人類が戦争的な行為の果てにネアンデルタール人を攻め滅ぼした、的な仮説には、やや疑問を持っています。人類の攻撃性は事実にしても、遺伝子が残っていた理由を考えれば、そこまで殲滅への意志があったかは、解りませんしね。

■移動と定住する人類の謎■

人類の先祖もネアンデルタール人も、アフリカを出てからずっと、移動を繰り返しているんですよね。そうやって、アフリカを出てユーラシア大陸に渡り、シベリアを横断してベーリング海峡に至り、北米から南米まで、移動して。たぶん、南極大陸にも至っていたでしょう。でも、そうやって移動することと、定住することを、繰り返している不思議。古代だけでなく、アーリア人はイラン高原あたりからヨーロッパやインド半島にまで移動したり、遊牧民族はフン族やモンゴル帝国のように大移動をし、それに押されてゲルマン人も移動しと、人類は興味深い動きをしています。

ネアンデルタール人の共通の祖先から、まずデニソワ洞窟の集団が分離し、さらにチャギルスカヤ洞窟の系統が東へ移動、その後ヨーロッパに残った系統からヴィンデジャ洞窟や他の西ヨーロッパの系統が生まれたと考えられています。

ヨーロッパとナイル河、チグリス・ユーフラテス河、インダス河あたりは、やはり人類文明の発祥の地として、いろんな人種や民族が入り乱れているのですが。そういう部分も含めて、人類の謎は限りがありませんが。こういう部分が少しずつ、解明されていくと面白いので。研究者の字密な研究と調査に、今後も期待です。


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