見出し画像

崩し字をAIで解読

◉スゴいですねぇ。自分も、コレでも日本文学科卒。講義で、藤原定家の筆写した『更級日記』の原文読解の講義を受けたことがありましたが、変体仮名とか苦戦しました。そうでなくても定家は悪筆で有名。定家様なんて言われますが。でも、こうやって人工知能を使って崩し字──行書や草書──を解読できたら、歴史学者も文学者も、仕事がはかどるでしょうね。文学者も、作品だけでなく、手紙も研究したりしますから。

【凸版印刷、AIでくずし字を読解 90%以上の精度で認識】Ledge.ai

凸版印刷株式会社は2月16日、くずし字AI-OCRを搭載し、古文書・古典籍をオンライン上で簡単に解読できるサービス「ふみのはゼミ」を発表した。PCやタブレットなどのブラウザ上で動作し、90%以上の高い精度での文字認識を実現するという。

本サービスは、凸版印刷が2015年から研究・実証試験を実施してきたくずし字OCRを発展させ、凸版印刷総合研究所が開発したAI-OCRを導入したもの。

今回のAI-OCRは解読済みの古文書・古典籍から字形を採集し、くずし字の形をAIに学習させることで、AI-OCRを生成した。「ふみのはゼミ」の画面上で、解読したい範囲を指定するだけで、AIが学習した大量の画像から、文字の区切り位置も含めて解読できるという。

昔から出版業界では、技術の凸版・営業の大日本と呼ばれてきましたが。まぁ、凸版印刷も営業力はあるし、大日本印刷もスゴい技術をたくさん持ってるんですけどね。締切を待ってくれる大日本印刷様、という部分も。でも、こういう発想と、それを形にする部分は、やっぱり凸版印刷ですかね。DTPのオペレーターとしては、Wさんとか編集者時代は、大変お世話になりましたm(_ _)m

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉

■AIのが補助する未来■

古文書を読み解くとか、とても重要な技術でして、自分などはそこで挫折しそうですが。逆に、そういう技術が要らない分、在野の研究者とか、ハードルが低くなり、裾野が広がることって、有ると思うんですよね。楽譜が読めない・かけない人でも作曲ができるように。スティーブ・ジョブズがコンピュータに夢見てた部分って、実はそこじゃないかなぁ……などと思ったりします。

アメリカで昔、パソコンに期待することとアンケートを取ったら、風呂掃除と庭の芝刈り、という結果が出たとか。つまり、多くの人にとってはクリエイティブなことよりも、奴隷の代わりになる存在が欲しいだけ。でも、絵を描いたり作曲したり、動画を造ったりとか、クリエイティブなことに、ジョブズはパソコンを使ってもらいたかった。そのための補助役が、パオコン。まさに、凸版印刷のこの発想って、そうですよね?

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ