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お花畑平和論の落日

◉令和の世になり、ロシア連邦軍によるウクライナ侵攻が起こり。侵略した側のプーチン大統領が、ウクライナに非武装化と中立化を求める。この時点で、憲法九条教は崩壊していたのですが。かつての野党第一党であった社会党が唱えた、非武装中立論。それが、侵略者にとって、都合の良い論だと、バカでも解る形で示されてしまった訳です。戦後、日本を占領統治したニューディーラーたちが押しつけた、理想論に過ぎる偶像が、崩壊した瞬間。でも、未だにその幻想にすがるしかない人が、一定数います。

現時点で、23.3万閲覧で203イイネ。イイネ率0.078%ですから。まぁ、引用RTもメチャクチャ多く、ツッコミが入りまくっています。

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ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、コスモスのお花畑。きれいですね。

■当たらなければ無問題■

1993年、アメリカでアルティメット大会(Ultimate Fighting Championship)が開催され、グレイシー柔術が圧倒的な強さでボクサーにプロレスラー、空手家にギブアップ勝ちを収めたのですが。あのとき、打撃系格闘家の一部には、「寝技なんか学ぶ必要はない、寝技に引きずり込まれる前に、ノックアウト勝ちする」と理想論を語っていたのですが。現実には、タックルにピンポイントで打撃を入れるのは難しく、次々と轟沈していったんですよね。けっきょく、打撃系選手でも寝技を学び、寝技に引きずり込まれてもなんとかスタンディング状態に戻せる知って初めて、思い切って打撃技を繰り出せるようになたわけで。

そう、この弁護士の論は、外交力が破綻した瞬間、日本は一方的に侵略されて終わるということです。こんな無責任な話はないのですが、無責任という自覚はないでしょうし、たぶん放しても平行線で終わりでしょう。現実には、ウクライナは外交でもいろいろ動いていましたが、軍事独裁国家には、そんなものは通用しなかったわけで。まず、そういう道理が通用しない軍事国際国家があること、そしてそのお仲間で・核兵器を保有して・日本と国境を接する国が、日本の隣国に三カ国もあることを認め、現実を認めることでしょう。

でも、こんな話は昔から言われていましたよね。「憲法九条で北朝鮮や中国を説得してこい」と。まぁ、この言葉に対して、福島瑞穂社民党党首が答えたことなどないですし、これからも答えないでしょう。だいたい、憲法やそれに類する条文で、戦争の放棄を謳ってる国は、国際紛争を解決する手段としての戦争放棄の平和主義条項が、規定のある成典化憲法国は150国もあります。現在の国連加盟国は193か国もあることを考えれば、驚くべき数字です。そう、憲法九条を過剰に神聖視する人たちって、「日本ヨイ国、キヨイ 国。世界ニ一ツノ神ノ国。」が「日本ヨイ国、キヨイ 国。世界ニ一ツノ憲法九条ノ国。」になってるだけで、裏返った国粋主義者です。

■プランBにプランC■

国家というのは、プランAだけ用意して乾坤一擲けんこんいってき、それだけに賭けるなんてことはダメなんですよね。常に最悪を想定して、プランBやプランCを用意する。アメリカの大統領とか、もし急死したときは副大統領が、副大統領がなくなったら下院議長が、その次は上院の議長が……と、継承順位が16位まで決めあれているわけです。プランBどころか、プランPまである。ちなみに、16位の国土安全保障長官まで倒れたら? 隔週の知事が各自の判断で指揮を取るんだそうです。危機管理ってのは、そういうことなんですよね。

まずは、武力でなく外交力で。これは別に変な話ではないんですよ。で、外構が上手くいなかったら? 実は、ここで短絡的に戦争というのは、やはりダメなんですよね。最古にして最高の兵法書『孫子』は、山東省臨沂県銀雀山の前漢時代の墳墓から出てきた竹簡が最古のものとされますが。その末尾を飾るのが用間篇。間者(スパイ)をどう運用するかを説いています。そう、戦争の前に、敵の内部撹乱や離反策、あるいは敵の同盟の分断といった、いろんな手があるわけです。山田五郎さんも、ハコモノに金をかける前に、1兆円ぐらいで日本版CIAを創るべきだと。費用対効果では、確かに高効率です。

プランAが外交、これには軍事同盟なども含まれます。プランBが工作。孫子は敵国内に入るスパイのみならず、多様なスパイの在り方を、2500も前に分類しています。プランCでようやく実際の軍事的な衝突。ここからは戦術や戦法などの部分や、戦力を支える経済力や産業力など、多様な部分があります。そして、プランDで正規軍の敗戦後。戦争で負けたら終りと思ってる人も多いでしょうし、日本は第二次世界大戦では負けたら武装解除しましたが。そうではなく、ゲリラ戦で相手国を泥沼の戦いに引きずり込む有効性を、ベトナム戦争で証明されました。

■戦争の前に用間を■

というか、ゲリラという言葉が生まれたスペイン独立戦争からこっち、正規軍にはゲリラ戦というのは、世界の常識。アメリカのような統治者が珍しいだけで。普通は、ソ連や中国のような、過酷な支配者が普通ですから。アメリカとまた戦争することはないでしょうけれど、もしやったら負けたときは全面降伏のプランDで良いですが。ロシア連邦・中華人民共和国・北朝鮮・韓国との戦争なら、プランDはゲリラ戦で抗戦となります。じっさい、ウクライナも粘りに粘ってるので、各国の支援が得られるのですから。そして、プランEが外構による和平交渉の筋道。

プランAに戻ってしまった感じですが、いろんな状況を経てのプランEは、同じ外交交渉でもプランAとは異なるわけで。実際は、ひとつのプランだダメだったら、対応プランを3つ、それが破られたらさらに3つのプランと、現実には、もっと複雑でしょうけれど。いずれにしろ、この国は軍事というものを言霊信仰で忌むべきものとして封印し、戦後ずっとまともに考えてこなかったわけです。で、日米安保という他にない選択肢を改定しょうとしたら、何処の国に扇動されたのか、マスコミと学生が暴れ回ったわけです。その時暴れ回った60年安保・70年安保の学生は、バブルを謳歌して年金逃げ切りの、暴走老人に。

この停滞を取り戻すには、やはり30年50年100年のスパンで考えていかないと。特に、インテリジェンスの面で。日露戦争は、奉天会戦や日本海海戦などの、戦闘がクローズアップされがちですが。実際は情報戦で、バルチック簡単の航路の特定とか、ロシア革命を後押しする内乱工作など、ソフトパワーが重要だったんですよね。なのに、昭和の大日本帝国軍は、事前のシュミレーションで日米開戦は奇襲で緒戦は優位に立てても国力の差でジリ貧、最後はソ連も参戦して必敗と、正確な予想が出ていたのに強行。挙げ句に、ヤルタ会談でもう日ソ不可侵条約裏切る気だったソビエト連邦に和平の仲介を頼むなど、バカ丸出しだったわけで。

先ずは、日本学術学会の解体と、孫子の兵法研究から始めるべきでシュネ。

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