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能登半島地震と輸送艦おおすみ

◉令和6年度能登半島地震で、能登半島の道路は寸断され、輪島市は孤立している感じですが。能登半島自体が、かなり急峻な地形が多く、海岸の崖を縫う細い道路で、外の集落と繋がってるようなところも多く。これだけ震度5以上の余震が連発すれば、危険ですよね。このため、京都の舞鶴港から揚陸型輸送艦おおすみが輪島市に向かい、ホバークラフトを用いた作業に入ったようです。故郷の地名を冠した艦艇だけに、こういうニュースを聞くと、思わず肩に力が入ります。

【揚陸艇が輪島の海岸に 重機、支援物資など陸揚げ】産経新聞

 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震で、石川県は4日、県内全体の死者が同日午前時点で5人増えて78人となったと明らかにした。輪島市は連絡が取れていなかった9人の生存が確認されたと明らかにしたが、住民の生き埋め情報は多数あり、県内の安否不明者は25人。珠洲市の漁港周辺で津波による行方不明者が1人出ていることも判明した。発生から4日目となり、生存率が大幅に下がるとされる発生72時間が4日夕に迫る中、各自治体が生存者の発見、救助を急ぐ。

https://www.sankei.com/article/20240104-T4EQUUZ3BNNQNGWPPDRBWATEOY/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■揚陸艦のスペック■

おおすみ型輸送艦は、全通甲板で見た目は小型の空母に見えます。しかし、艦の後部にウェルドックというドック式格納庫を備え、ここからホバークラフト(エア・クッション型揚陸艇)を海に出せます。このホバークラフト、エアクッション艇1号型というかなり大きな船体で、全長26.8メートル・全幅14.33メートルで、アメリカの海軍や海兵隊でも使われているタイプです。なので、重量60トン以上あるM1エイブラムス戦車も運べるそうで。なので、道路工事用のショベルカーなども楽勝で搭載できます。

そもそも、全通甲板でヘリコプターやオスプレイも離発着できますから、道路が寸断されたり、港が破壊されたような場所でも、物資を届けたり、避難する人を最大1000人も収容できます。なにしろ、大型トラック65台を収容でき、輸送能力は高いです。さらに病院機能もあり、手術室に歯科診療室、集中治療室(2床)に一般病床(6床)を備えていて、災害救助では、とても有効な艦艇です。能登半島、港が隆起して、普通の船も接岸できないところが多々あり、こういうときに活躍するのは軍の艦艇。

NHK公式の上記ポストの、動画を見ましたが……。かなり波が高く、海が荒れているように見えます。冬の日本海は、あれると聞きますが。ホバークラフトでも、こんなに揺れるんですね。釣り船でも船酔いする人間ですので、見てるだけでもきついです。自衛隊も、無理してるのかもしれませんが、安全第一で、お願いしたいです。でも、ショベルカーを降ろす姿も確認でき、道路の復旧に力を発揮しそうです。

■カウチで政府批判■

しかし、ここぞとばかりに政府批判・自衛隊批判をする野党支持者がワラワラと出現し、なんだかなぁ状態です。菅直人総理は現場に言ったとか、あんな現場を混乱させた行動を持ち上げる始末。あんな、テレビ映だけ考えたええカッコしいの、怠け者の節句働きを褒めるとか、贔屓の引き倒しで勇み足です。元BOØWYのドラマーである高橋まこと氏の、このポストも各方面から批判を浴びています。このnoteを書いている時点で、284.2万閲覧で959イイネ、イイネ率0.033%と、炎上しています。

全国の自衛隊全部投入しろや‼️もう72時間超えるんだぜ‼️ほんと‼️危機管理がなって無い‼️国民の命を粗末にする政権なんだな‼️とっとと現地に行け‼️腰抜けが。ま

https://x.com/atomicdrum/status/1742533942098698402?s=20

コレに対して、過去のポストが貼られ、非難轟々です。

半年ほど前には、自衛隊不要論を口にしたのに……。その場その場の思いつきで物を語るので、こうやって矛盾だらけになるのでしょう。道路整備すれば無駄遣いと詰り、道路が分断すれば国は何をやってると詰り。自衛隊不要論を唱えておいて、いざ大事となったら「全国の自衛隊全部投入しろや‼️」ときたもんだ。ピースボートを自衛隊の艦艇に護衛してもらった、辻元清美前科者議員を、彷彿とさせますね。これでは、布袋寅泰氏もBOØWY復活には積極的になれませんね。

■強襲揚陸艦の必要性■

さて今回の地震で、強襲揚陸艦の必要性を、改めて感じました。おおすみ型輸送艦は、戦後初の全通甲板の艦艇で、全長178メートルに全幅25.8メートルと大型ですが、基準排水量8900トンに満載排水量1万4000トン。ウェルドックを備えた全通甲板の艦艇である、強襲揚陸艦に比較すると、小型です。アメリカ級強襲揚陸艦は全長257.3メートルに全幅32.3メートル、満載排水量4万5570トンと、3倍以上の巨艦です。島嶼部が多く、平地が少ない日本にとって、必要なのはこのレベルの強襲揚陸艦でしょう。

すぐ、空母空母と言い出す人間がいますが。あんな金食い虫は、日本の体力的には厳しく。だいたい、まともに空母を動かそうと思ったら、最低3隻は必要で、上手くローテーションさせないといけません。10万トン級の正規空母とか、論外です。でも強襲揚陸艦なら、F-35Bを20機ほど艦載できて、それだけあれば中華空母も相手ではないですし。4隻用意できれば、舞鶴を母校として日本海側・佐世保を母港として東シナ海側・横須賀を母港として太平洋東側・呉を母港として太平洋西側と、カバーできますし。

国土に平地が25%しかなく、そのうち12%は台地などで。関東平野が全平野の19%を占めるような、山がちな島国が日本ですから。海上自衛隊・陸上自衛隊・航空自衛隊の3軍が、協力する強襲揚陸艦なら、縦割りになりがちな日本にあって、善き交流の場になるでしょうし。おおすみ型輸送艦の活躍を見るに、いずも型護衛艦の次の現実的なステップは、強襲揚陸艦でしょうね。個人的には、オスプレイを改造した手術室を備えた医療ティルトローター機も、備えてほしいですけどね。

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