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松本零士先生死去

◉残念です。『宇宙戦艦ヤマト』から『銀河鉄道999』まで、まさに幼稚園から小学生時代に、松本零士ブームが直撃した世代ですからね。他にも『宇宙海賊キャプテンハーロック』や『惑星ロボダンガードA』、『SF西遊記スタージンガー』に『千年女王』……手塚治虫先生が切り開いたTVアニメという世界において、松本零士先生が生み出された数多くの作品が、どれほど貢献したことか。

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昨年は、アシスタントでもあった佐伯かよの先生が旅立たれ、松本作品の主題歌も歌った水木一郎アニキも旅立たれ。どんどん昭和が遠くなっていきますね。自分達を育ててくれた世代は、そうやって令和の世に入れ替わっていくのでしょう。しかし星の海に旅立たれたという表現が、松本零士先生にふさわしいです。そういえば松本先生は生前、宇宙空間に出てみたいと語っておられましたが。その豊かな想像力で自分たちに疑似体験させてくださいました。

松本先生の作品は本当に、いろんなものを読んでいますが。個人的に好きなのは『クイーンエメラルダス』だったりします。単行本も5巻程度と短く、内容的にもエメラルダスが大活躍するという感じではなく、どちらかといえば海野広という少年の、成長を見守る話でした。松本零士先生の作品は、メートルにしろハーロックにしろ、少年の成長を見守るキャラクターが数多く登場しますね。

松本先生は初期の頃は少女漫画家で、奥様の牧美恵子先生の方が先に売れたため、不遇の時代も長かったのですが。出世作となった『男おいどん』はまさに、自伝のような作品でもあり。福岡の田舎から東京に出てきて、腕一本で世に出ようとした人間の、もがきや苦しみがコミカルに描かれていますが。そんな中でも見守ってくれる人がいたからこそ、大きな仕事を成し得たわけで。旅立つ少年と見守る大人というモチーフは、松本先生の人生のテーマだったのでしょう。

偉大な旅人、松本零士先生のご冥福をお祈りいたします。合掌

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