「孤独のグルメ」が好きだ。ドラマも悪くないが、なんといっても原作の漫画が好きである。井之頭五郎のLINEスタンプを使いすぎて友人には「俺は人間火力発電所だのスタンプあったら送ってくれ」と言われたりしている。で、残念ながらこちらは作画を担当していた谷口ジロー氏が亡くなっているため、続編が期待できないという悲しみがある。他の絵柄で見たいかと言われると微妙なところだなぁ…。
なお原作者の久住昌之氏は存命なので、他にも『孤独のグルメ遺伝子』を持った漫画がある。その一つが「花のズボラ飯」だ。「この漫画がすごい！2012 オンナ編」第1位を獲得しており、当時は結構話題になった、はず。単身赴任の夫と離れて暮らす主人公・花がダラダラしながら一人暮らししつつ、面倒な料理を避けてズボラに飯を食べるだけの漫画だが、ゆるやかな空気とかわいらしい絵柄で人気を博した。この漫画も2巻まではパパっと出たのだが、その後ちょっと間を空けて3巻が出ててそこまでは読んだはず…というところで記憶が止まっていたので「そういやもう完結しているのだろうか？」と検索してみた。

ところが結局3巻までしか出ていないことがわかり、しかもよく見たら「全3巻」と出ているので、「えっ、あれ最終回だったっけ？」と混乱した。読んではいるはずだが、全然最終回だったという記憶がなかったのである。
調べたついでに知ったのだが以前倉科カナ主演でドラマ化もされていた。まあこれも10年前の話なので今更な情報だが。
そして、一つ気になったのが検索候補で「花のズボラ飯　炎上」と出てきたことだ。炎上するような要素がある漫画には思えなかったが…ドラマでの演出で問題でもあったか？と思って検索すると、紹介ページが出てきた。

ところが、その記事を読んで驚いた。「あれ？これライターが漫画を嫌ってるだけじゃないか？」という文章がこれでもかとでてきたのである。一部スクリーンショットにて抜粋。

花がクリーミーシチューを食べるときに恍惚とした表情になるのが気持ち悪い、とあるが完全に主観の話。こちらは全然そうは思わなかった。まあこれも主観なので主観と主観が戦ってもどうにもならんが。でも「大体の読者には受け入れられてない」って何？どんなデータを持ってんだ。

単身赴任の夫が帰ってきたら寿司が食べたい、と妄想する花に対してはこの文章。「自分で美味しい料理作って夫に食べさせようと思わないのかな」って今の世だとこっちこそ炎上しそうな文章である。

これを書いた人もなんか怖いが、何よりここまで主観まみれの文章が、普通に情報ポータルサイトっぽい顔つきで世に出ていることが怖い。
こういう情報が出回っているネットに、詳しくない人が触れてしまって鵜呑みにするというのもまた怖い。子供とかすぐ影響されそうだしな～と言いたいところだが、大人でも「え？何の情報を鵜呑みにしてんの？」という人も結構いるものだ。

まあこの記事自体は数年前のものだし、今更アクセスしてもどうにもならないので特にURL記載などはしないが…原作者が見たらどう思うやら。

というか作画の人もまだ若そうだし、こんなの気にせず続き書いてくれてもええんやで！待ってます、「続・花のズボラ飯」。