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文は人なり、文字も人なり。

ちょっと前に「美文字」なるものが流行ったりしたのを覚えているだろうか。芸能人が書いた字を美人書道家が添削してくれたりするヤツである。
美しい文字の書き方もさることながら、正直7割くらい美人書道家の存在によって成り立っていたような気がしなくもない。が、それはともかくとして「字がキレイ」というのは昔から結構なプラスポイントである。

例えば西武ライオンズの山川選手はガッチリややポチャ体形のホームランキングでありながら実は書道八段で字がめちゃくちゃ上手い。オールスターゲームやバラエティなどでたびたび披露されるのでご存じの方もいるだろう。
これまた「本塁打王」と「美文字」にギャップがあるのがよい。美文字ってやっぱり勝手に「繊細」「優雅」みたいなイメージと結びついているからだ。

身の回りでも「えっ、あのゴツイ部長がこんな綺麗な字を!?」みたいなギャップを感じたことはないだろうか。反対に「すごい綺麗な玲子先輩の字がめちゃくちゃ汚くてショック」みたいなこともあるだろう。「文は人なり」という言葉があるが、文字にもそういう側面がある。
もっとも、字は練習すれば上手くはなるので、めちゃくちゃ腹黒いけど字がキレイなので騙された、みたいなこともあるかもしれないが。

だが大半の人間はよほどのコンプレックスがない限り字が汚くてもそのまま生きている。そう、私のことです
小学校のころから自他共に認めるミスター悪筆だったが、小学校から今に至るまでつきあいのある友達もタメを張る悪筆であり、なんとなく「あいつもきたねえ字だけど成績いいし、こっちも漢字は強いからいいか」みたいな感じになっていた。ちなみにその友人はプログラムを学んでいた関係からか、「O」と「0」を打ち間違えないよういちいちゼロを書くときに斜線を書き入れるクセがあった。めんどくせえガキである。ちなみに今もだ。

なお、自分の最近の「字が汚いエピソード」として、クレジットカード払いの登録書類が戻ってきたことがある。
「あれ?何か書類に不備があったかな?」と思ったら番号を書いたところに
「5ですか?6ですか?」みたいなことが書いてあったのだ。読めなかったらしい。自分で見返して「こんなもん6に決まってるだろうが!読めるだろ!」と憤慨しながらカードの番号を確認したら8だった。自分ですら読み間違うレベルなので他人から読めないのも無理はない。さすがに己の字の汚さを反省した。
ちなみにこの時の「5なのか6なのか分からないと見せかけて結局8」の字はどんなもんか、実際の画像でお見せしたいがもう書類は処分してしまったので再現しようと試みた。するとどうやってもその紛らわしさ加減が再現できないのである。まさに奇跡の誤字といえよう。無駄にグレード上がったが。

で、字が汚いと大雑把に思われがちである。落ち着いている人は丁寧に書くというイメージからだろう。これに関しては字が汚い側として一言言わせていただきたい。ホントそのとおりである。まあ上記の悪筆の友人はどちらかというと細かいタイプなので一概には言えないと思うが。

文字判断みたいなのを見てて「字が小さい人は気も小さい」とか「勇気がある人は字も堂々としている」とか「字が右に寄っている人はフィニッシュブローも右ストレート」とか言われるとさすがに判断しすぎではないかと思う。が、まあ占いみたいなもんだしな…と流しているので、いっこうに自分の字がキレイになるような未来が見えないのだった。

なお右ストレートの件は嘘です。

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