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乗っかる足場は早い者勝ち。

オリラジ中田の松本人志への提言動画が話題になって、しばらくが経った。1週間ほどしてからコンビの話し合う動画を出すことで、微妙なアンサーとなっていたようだが、今後は具体的な会談でもない限りはゆるやかに収束していきそうではある。

ただ、この件で思ったのは「良いにしろ悪いにしろ、話題になったものは即乗っかる材料になる」ということだ。これまでにももちろん色々あったとは思うのだが、今回特に感じた。

まずラバーガールによる「笑点」ネタ。笑点のシステムは春風亭昇太が座布団を渡す渡さない取り上げるのすべてを決めるわけだが、それが「権力が強すぎる」という、オリラジの提言をパロった形。コント師らしい乗っかり方といえよう。

次にさらば青春の光。これは「中田さんに直接聞いてみた」という動画だが、実際は「関連のあった人と同じ苗字の人(中田、松本、藤森など)をひたすら事情も説明せずに集める」内容であった。これはホントに馬鹿馬鹿しさ全開の内容で、フットワークの良い個人事務所ならではだなぁと感じた。

その他、普通に「自分はこう思う」とこれをテーマに語る動画を含めると、相当な数があったのではないかと思う。存在として認識しているのはナイツ塙とマヂラブ野田、ひろゆきの3人だけだが。

そして、現在約3週間ほど経っているが、もう「そんなこともあったね」くらいの扱いになっている気がしなくもない。もう世の中は不倫だなんだのほうへ関心を向けている。そう考えるとこのオリラジ中田の提言も一過性のものに過ぎないわけで、「単に一時的な話題作りとしてぶち上げただけなのか?」と捉えられかねないだろう。本人の本気度はさておいても。
ちなみにダウンタウン松本本人は「テレビとかYoutubeとか関係なく二人で話せばいい」と、この件に言及していると捉えられなくもないツイートをしていた。これに対してのアンサーが期待されていたと思うが、オリラジ二人での会話動画では「二人で会ってもあまり面白くない」と消極的な対応で、このままなかったことのようになるのか、と思った。もしこれで松本の返信が「Youtubeライブで徹底討論しようぜ!」であればどうだったのかなとは思う。中田も乗ってきたのではないだろうか。何せ確実にバズる素材だし、討論となれば得意分野だ。

ちなみに、いつかの「僕らの時代」だったかと思うが、松本人志自身が「松本人志を超える芸人は出てこないのか?」という問いに「たぶん本当はもう出てきているが、『出てきてない風』になっている」と答えていた。例えばすごく注目された新人芸人が「松本さんと共演できてうれしい」と語ればもうその影響下にありますと言っているようなものだし、そうなると超えるとかではなく新しい仲間が増えただけだから、確かにこれは難しい。テレビスタッフなども巻き込む話になってくるし、松本と組んでいたディレクターがまた業界で大御所となっていることも多いだろうし…単純に松本だけが何か言えばOKというもんでもないだろう。

そうなるとスタッフ側にも前例をぶち破ろうとする人が必要になるわけだが、そういえばオードリーの若林が「ヤバいことやりましょうよ、と言ってくるTVディレクターは信用できない」と言っていたなあ。

しかしこうなってくるとなんでも切り取られ乗っかられる時代では、どんな提言であっても「乗りやすい素材かどうか」しか見られていないのかもしれない。
だが、そのうち「自分で新しいお笑いコンテスト立ち上げた」「あのときの中田さんの発言がきっかけ」みたいな人が出てきたら、受け止めてくれた人がいたと分かるだろう。

と言いつつ別に乗っかるのが悪いわけでもない。そもそも価値がないと思ってるものには乗っからないだろうから。


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