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ECMを聴く Bill Connors/Theme to the guardian

ECMと比較されるレーベルにウィンダムヒルがある。奏者でもあるウィリアム・アッカーマンが立ち上げたレーベルで、ジョージ・ウィンストンのロンギング/ラヴという曲を聴けば「あーあれね」となると思う。
ジョージ・ウィンストンが自身の音楽をルーラルフォークと評しているように、ウィンダムヒルの音楽性の根底にはカントリーブルースやフォーク、ブルーグラスが流れている。
ウィンダムヒルはニューエイジ的な表現も合わさり、独自の音楽性が作られマイケル・ヘッジズの様なアコースティックかつ、ニューエイジな新たなギタースタイルをもつミュージシャンも輩出した。

こういった視点でビル・コナーズのこのアルバムを聴くと、ウィンダムヒルとECMの違いが浮き彫りになる。

ビル・コナーズのギターにはフォークよりもクラシックに違い音楽性が垣間見れる。果たしてこれをジャズというのかというのも疑問に思えるくらい、形容し難い雰囲気を持っている。

先日、ドミューンで特集されていたECM大全での柳楽さんと村井さんの対談で、ウィンダムヒルについて話をしていた。ウィンダムヒルには田園的な雰囲気はあるが、ECMにはヨーロッパ独自の怖い雰囲気があると。

ウィリアム・アッカーマンの爪弾くギターには鋭さはあまり感じられず柔らかな表現が多いのに対し、ここでのビルコナーズのギターには冷たく鋭く切り込む様な表現がある。

ひとり多重録音でバッキングとリードの二本のギターを弾きながら、自然に溶け込ませるテクニックにも注目したい。

Composed By – Bill Connors (tracks: A1 to A4, B2 to B5), Glenn Cronkhite
Design [Cover Design] – Frieder Grindler
Engineer – Jan Erik Kongshaug
Guitar – Bill Connors
Producer – Manfred Eicher
ECM1057
1975年
https://www.discogs.com/ja/Bill-Connors-Theme-To-The-Gaurdian/release/1054942

https://itunes.apple.com/jp/album/theme-to-the-gaurdian/283317143

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