シカゴポストロック再訪 Town & Country

ジム・オルークにとってこのアルバムの存在は、自分でやりたかった事のひとつだったのではないかと思う。ジム・オルークが同時期にリリースした「バッドタイミング」はジョン・フェイヒーを引用し、カントリーブルースやバーバンクサウンドのフォーマットを装いつつ、ミニマルなノイズを散りばめた力作だった。

しかし、タウン・アンド・カントリーのこのファーストでは、ポリリズムやミニマルな表現の中で、カントリーやフォークを描いていた。

本来ジム・オルークが表現したかったものがここにあったと感じたのか、早い段階でフェイバリットととしてスポークスマンのようにタウン・アンド・カントリーを周りに勧めていたらしい。

このアルバムの2曲目「クロッシングス」での低音弦のフレーズと高音弦がタイトル通りクロスしながら、ポリリズムを重ねていくスタイルを聴いてジム・オルークは感銘を受けたのではないか。

タウン・アンド・カントリーは後のアルバム「カモン」でこのスタイルを完成させるが、ここにはあって、「カモン」には無いものも多く、過渡期ならではのエスタブリッシュされる寸前に起こた奇跡的な表現が記録されたアルバムだった。

このファーストはある種ECMにも近い静けさを表現したものがあり、時代や場所が違えばECMからリリースされてもおかしくない内容とも言える。

知る人ぞ知る盤になってしまっているのがちょっと残念なくらい名盤。

サブスク、つべ無し。すみません(汗)

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marr

シカゴポストロック再訪

シカゴ音響派と言われたシカゴのポストロックシーンを振り返る。
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