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他撮りの世界。

『マツコの知らない世界』で、"他撮り"特集が放映されていた。「自撮りじゃなくて、他撮り。はて、なんのことだろう」という感じだったのだが、どうやら「他人に撮ってもらったっぽい自撮り」のことを言うらしい。他撮りをするための数々の便利グッズなども番組では紹介されていた。自撮りすらほとんどしないぼくにとっては、異世界のような話だった。

SNSの中でも、特にInstagramを苦手としている。どんな写真を投稿すればいいか、さっぱりわからないからだ。"映えた"写真をみんなが投稿しているようなのだけれど、いまいちピンと来ない。どれが映えていて、どれが映えていないのか、よくわからない。Instagramで一番見ているのは、広告のような気がする。

ぼくの彼女は写真をよく撮る。「映え」とか「盛れる」とか、よく言っている。たまに「写真を撮って」とお願いされることもあり、言われたままに撮るのだけれど、基本的には乗り気じゃない。「映え」も「盛れる」もよくわからないからだ。どう撮れば彼女が気に入る写真になるのか、見当もつかない。

こんな自分も大学生のころに、ミラーレス一眼レフカメラを購入したことがあった。なぜ購入しようと思ったのか、いまではさっぱり思い出せない。けれど当時は、とにかく写真を撮りまくった。サークル活動があるときや旅行にいくときには、必ずカメラを持っていった。「映え」や「盛れる」といった類のことは一切気にせずに、ただただシャッターを切った。それはそれで楽しかったように思う。

現在、スマホの写真フォルダの8割ほどは、他人が撮った写真だ。共有してもらったものを保存してある。他人が撮った写真も他撮りというのだろうか。自撮り、他撮りの次は何が来るのだろうか。わからない。ついていけない。年をとったということか。

無理についていかなくてもと思いつつ、若者のことを全く理解しようとしないおっさんにはなりたくない。


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