キントーンで簡単改善(パート2)
この記事はパート2です。前回の記事はこちら。
業務改善活動の効果が出やすい場所、それから活動に悪影響があるかもしれない箇所を3つずつとりあげました。
効果が出やすい箇所。
二人以上での業務
複数人で実施している同一の業務
転記している業務
逆に悪影響がありそうな箇所。
他システムに改修が必要な構成
社外の人物との業務
プロトタイプ運用ができないもの
ここでは、それがなぜなのか、掘り下げて考えてみたいと思います。
二人以上の業務
業務の成立に二人以上がかかわっている箇所はねらい目となります。なぜかというと、1つのデータを複数人で取り扱うことになるからです。
例えば旅費申請を、
1)本人が起票し、
2)上司が承認し、
3)本人が経費精算して、
4)経理に回して会計処理をする
業務は3人がかかわっているので、対象となります。
こういった箇所には作業の受け渡しや、データの補完、それに伴うコミュニケーションなどが必要になるので、kintoneのような業務改善ツールは効果を発揮しやすいです。
データを単位にしてコミュニケーションを組み立て、業務プロセスをシステムツールに落とし込むことが目標となります。
複数人で実施している同一の業務
顧客からの問い合わせ業務など、複数人で同じ業務をしている場合はねらい目です。なぜかというと、少しの改善が複数人に届くので効果が大きいためです。
日報
クレーム管理
アンケート
各種チェック表
配る(告知)・集める(提出物)
こういった内容の業務は1つの改善がスケールしやすく、データが蓄積すると、二次利用できるチャンスが出てくるのも特徴です。
転記している業務
別の場所に転記が必要な業務です。
LINEでチャットしてきた内容をExcelに記録している。
Excelの単票の申請内容を、別の一覧表形式のExcelに移している。
複数の拠点からFAXが上がってきて、取りまとめた一覧表をメールで業者に送っている。
といった業務は改善できます。
これはなぜかというと、データの整流を行うことができるからです。データの流れをうまく整理してあげると、つながってる業務が芋づる式に改善できる可能性があるのも特徴です。
逆に悪影響があるかもしれないもの
ちょっとこんな要素が出てくると、取り扱いは慎重になってしまう要素です。
他システムに改修が必要な構成
他システムの変更は利害関係者を多く含む場合があります。そうなると思いがけず範囲が大きくなってしまい、判断のスピードが鈍ってきます。鈍ってきた判断がほかの改善までストップをかけ始めて、これが連鎖します。
社外の人物との業務
他社の人物は業務の協力を取り付けるのが難しいです。実行するならゆっくり時間をかけた計画が可能であることが前提となります。
あるいは、最初から改善活動にその人物を巻き込んでおく必要があります。急に明日から新しい業務やれって言われても言われても困っちゃいますよね。
プロトタイプ運用ができないもの
部分導入ができないものは試験運用ができないため、現場の反発を受けやすいです。現場に浸透させるには改善案の支持者を増やす必要がありますが、「試せないものは運用の確信を得られない」ということになります。
これらがすべてじゃない
ここに取り上げたものは決してすべてではないです。特に僕のようなシステム開発者に依頼が来るのは、難しいシステムの実装にかかわるものが多いです。悪影響があるかもしれない点を乗りこなして実際にうまくいったものもあります!
でも、なにも難しいことに最初から突撃する必要はないですよね?
できそうなところから成功体験を重ねて、徐々に難しいものにレベルアップしていきたいものです。
また改善できそうな箇所を見つける手段はほかにもあります。
まとめ
効果が出やすい箇所のご紹介。
二人以上での業務
複数人で実施している同一の業務
転記している業務
逆に悪影響がありそうな箇所のご紹介。
他システムに改修が必要な構成
社外の人物との業務
プロトタイプ運用ができないもの
と、それらの特徴を考えてみました。
次回はうまくいかないアンチパターンについて考えてみたいです。
この記事は以上です。お読みいただきありがとうございます!
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