このロボアニメを見るべし・第二回『勇者王ガオガイガー』

モ人の新しいマガジン「このロボアニメを見るべし」今回もやっていきましょう。前回が「80年代」「リアル系」だったので、今回は「90年代」「スーパー系」です。

スーパー系?リアル系?という方は

このロボアニメを見るべし・基礎用語編『スーパー系・リアル系』

をご覧ください。

意外と大事な(?)第二回は『勇者王ガオガイガー』

基本データ

1997年2月より翌年1月まで全49回TV放映。その2年後からOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーションの略、映像ソフト販売という事)として『勇者王ガオガイガーFINAL』全8巻が販売。シリーズが完結したのちに2005年に再編集されたOVAが『勇者王ガオガイガーFINAL GGG (GRAND GLORIOUS GATHERING)』としてTV地上波放送。今でも根強い人気があるが、続編という話はなし。(今回は極力TVシリーズのみのお話にしておきましょう)

放送自体は連続して行われたが、物語自体は「GGG(ガッツィー・ジオイド・ガード)」編」と「GGG(ガッツィー・ギャラクシー・ガード)編」に分けられ…あ、ゴメンなさい。略称はどっちもGGG(スリージー、と読みます)ですからね。作中でもだいたいスリージーで通ってましたし。

前半が「ゾンダー編」後半が「機界31原種編」となります。(ただ、このくくりにするとラスト数話が機界新種編となって…ゴニョゴニョ)

ストーリー概要

「君たちに最新情報を公開しよう!」

「勇者王ガオガイガーとは、サンライズが産み出した、熱き勇者達の物語である。」

時は2005年。正体不明の機界生命体「ゾンダー」によって街が破壊されようとしていた時、一人のサイボーグ「獅子王 鎧(シシオウ ガイ)」と彼が従える巨大メカライオン・ギャレオンが立ちはだかる。メカライオンとフュージョン(融合)し、ガイガーという人型ロボットに変形するガイだったが、ゾンダー(識別名称EI-02)の廃棄冷蔵庫を集積させた冷凍光線や廃棄電子レンジを密集させて放つ家電粒子法に手も足も出ない。

このままでは、街が!都庁が!破壊されてしまう!!

GGG長官である大河幸太郎(タイガ コウタロウ)は、イチかバチか「成功確率が限りなくゼロに近い」と言われる『ファイナルフュージョン』の承認を行う。「成功率なんてのは単なる目安だ!!後は勇気で補えばいい!!」

承認を受けたガイの恋人でありGGGのオペレーターである卯都木 命(ウツギ ミコト)は「了解!ファイナルフュージョン!プログラムッドラァーイヴッ!!(コンソールのボタンに振り上げた握り拳を叩きつけるアクション)」

ガイ「よっしゃぁ!ファイナル・フューッジョン!!」

ガイガーから発生する「合体シーンなんだから邪魔すんなよ時空」(モ人が命名)。そして、新幹線500系をモチーフとしたライナーガオー、ステルス戦闘機をモチーフとしたステルスガオー、ドリルでタンクなドリルガオーがそれぞれやってきて、ガイガーに合体-ファイナルフュージョン!!!

ナレーター「ついに」

「我々の待ち望んだ、真の勇者が誕生した!」

「その名も……」

「勇者王」

「ガオ」

「ガイ」

「ガー!」(ほほのダクトからプシューという蒸気)

(上のカギ括弧でくくった文節?ごとにガオガイガーのあらゆる部分のアップカットあり。小林清志さんのナレーションもしびれる)

その後、なんやかんや必殺技を出しつつ、最終奥義「ヘル&ヘブン」によってゾンダーコアを取り出すガオガイガー。紫色のゾンダーコアを握りつぶそうとしたくろがねの巨神に対して「それを壊しちゃ、ダメだ!!」と叫び飛んできた、緑色に光り、羽を出した少年-物語のもう一人の主人公・天海 護(アマミ マモル)

何故、壊してはいけないのか?というよりこの少年は?ゾンダーとは?ガオガイガーも街をたくさん壊したけど、ホントにそれでいいの??などなど、数々の謎を秘め、物語は第二話へ続く

EDテーマ「いつかほしの海で」

次回予告

「君達に最新情報を公開しよう。えぐり出された敵ロボットの核…あれはなんだ!?うろたえる暇もなく新たなる敵が、街を平和を踏みにじる。合体不能に陥るガイガーに勝利の女神は微笑むのか!?

勇者王ガオガイガーNEXT『緑の髪の少年』

次回もこのチャンネルでファイナルフュージョン承認!」

エンドカード(ガイガードリルアームモード)「これが、勝利の鍵だ!!」

…って結局第一話の実況になってしまった…

見所その一「最初っから最終合体、最終必殺技。常に全開全力の熱血展開」

もうね、最初っからファイナルフュージョン(最終合体)で「熱い」展開です。別に「これが最後詐欺」ではなく、マジで主人公ロボ「ガオガイガー」はシリーズを通してファイナルフュージョンを行います。この手のロボもの(ガオガイガーは「勇者シリーズ」といって土曜夕方に展開していた小学校低学年向け?の作品であり、おもちゃを売るためにロボットがかっこよく登場し、かっこよく必殺技を出し、かっこよく継ぎ足しパワーアップするのが定番なのです。商売的にも重要)にとっては意外なことに継ぎ足しパワーアップをしません。

というかTVシリーズに限って言うと、背中のステルスガオーが宇宙対応ウルテクエンジン搭載のステルスガオーⅡに変更になっただけの「俗称スターガオガイガー」が終盤に登場しますが、シルエットは大きくかわりません。

また、中盤から「ヘル&ヘブン自体は最終奥義だけど、ガイの身体に負荷がかかりすぎて困るので、ガイの身体に負担をかけない必殺技として」ゴルディオンハンマーという必殺技専用武器&右腕換装があります。こちらは右腕に別のロボットが変形してくっつくので、厳密には「継ぎ足し合体じゃん?」という気がしなくもありませんかね。

見所その二「巨大ロボが扱う必殺武器が、基本的に工具ベース。理屈もある。」

ガオガイガーが、ゾンダーと戦う際に一番最初に行う事。それは左腕に装備する巨大なマイナスドライバー『ディバイディング・ドライバー』によって、街の空間を湾曲させ、戦闘用の空間を現出させること。この湾曲空間は、ゾンダーを退治した後には元通りに修復可能です(このあたりのテクノロジーの説明もありますし、それ自体を取り上げるエピソードもあります)

また、前述の『ゴルディオンハンマー』も立派な工具。「ハンマァーヘル!」のかけ声で光の釘をゾンダーに打ち込み、「ハンマァーヘブン!!」でゾンダーコアごと釘を引き抜きます(右手に釘抜きもついてます)。そして、「ひかりに!な、れぇぇぇ!!!」と叫んでハンマーをたたきつけるとゾンダーは光の粒になって分解されていくのです!!

(外伝では、「高温高圧釜」とか「光にするカンナ」とか出てきますが、今日はやめときましょう)


一話完結のスカッとする内容でありつつも、ゾンダーの存在や、光の少年・マモルのヒミツ、機界四天王(ゾンダリアン)それぞれの強い個性やガイらGGG隊員たちとの対決、暑苦しい長官、何かと叫ぶ(叫ばないとつとまらない?)オペレーター、ミコト。

合体、必殺技などの大きなアクションをする際に、本部(GGG)の『承認』が必要なたてつけは、ともすると「もどかしいんじゃないの?」という気もしますが、『承認』を下すプロセス自体も見せ場として展開させる『勇者王ガオガイガー』

特に、ゴルディオンハンマーなんかは『内閣総理大臣』の発動承認キーが必要です。まさに「そんだけ危ない武器なんだ」感がみなぎってきます。

また、「勇気とは何か?」という事を深く掘り下げた作品でもあります。

ウチのセガレもこの春からぴっかぴかの一年生。まだちょっと早いかな?と思うものの、そう遠くない未来にセガレと一緒に「勇気とは何か」を話せるようになればいいな、なんて考えています。

前回が80年代で、リアル系で、という流れでしたので今回は「おもいきって90年代、しかもスーパー系で」と考えて、手始めに定番?ともいえる王道作品をもってきました。ロボ好きはだいたい知っているし、おそらく見ている作品です(マニアックなモ人的なのを期待している一好事家にはつまらなかったでしょうが)未見の方は、手始めに最初だけご覧いただければ。

この連載のきっかけは

ロボに任せていい事と任せたくない事

をご覧ください。

不定期連載の予定ですが、次回はもう少し最近の作品からご紹介できればと考えております。ご意見、ご要望、アレをモ人的視点で語ってくれ!などの暑苦しいコメントなどございましたら、お気軽に

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それでは せいぞんせんりゃく しましょうか

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