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前科あります(7)

今日は拘置所を出て裁判所に行きます。
1.出発まで
裁判の日程は弁護士からも、看守からもあらかじめ伝えられます。
弁護士の面会はまた今度改めて。

私は午前中の裁判だったので、朝食後にちゃんとした服を着ました。
いつもはジャージなんですが、看守が、それじゃ印象悪くなるから、ブラウスとスカートの方がいいよと教えられたのです。

そんなもんかと思ったのですが、せっかくの忠告逆らう必要はありません。
時間になったら看守が迎えに来てくれます。

で、ここでちょっと驚くことが、保釈申請していない場合は、拘置所から出るときに手錠をかけられちゃうんですよ。

申請すればよかったとちょっと思いました。あ、保釈についてもまた別に。
保釈が認められない人と申請しない人の扱いは一緒なんですよね。

逃走防止で、脚元もサンダルだし……。
それよりも何よりも、手錠をかけられる場所は出口近くの別室なんですが、そこでブラウスとスカートまくり上げるんですよ。要するにおっぱいとパンティを見られる。

あ、おっぱいはノーブラだからだけどね。
外に出る時は必ずこのチェックを受けることになります。
看守は女性だけど恥ずかしいのは一緒。

手錠をかけられて、護送車に載せられます。
歩いても数分なのに車で行くんですよ、規則だから。
もちろん、逃走と奪還を防止するためですが、乗ってすぐ降りる。

ちなみに、検察庁も裁判所も、専用の出入り口があります。
たぶん一般の人は知らないはずです。

2.裁判所
裏から、法廷に。
法廷って意外に普通の部屋で、まあ中はテレビドラマでよく見るのと変わらないんですが、なんか権威も何もない普通の部屋みたいな。

傍聴席に、まあ、関係者が少し、こっちはもちろんだけれど、なんか向こうもバツが悪そう。

そりゃそうかも、知り合いが手錠腰縄で出廷するのって何となく衝撃的なのでしょう。

法廷に入ったら手錠が外されます。刑務官の間に座らされて、判事が来たらみんな起立。

お互いに礼をして着席。
まずは証言台に立つように促されて、氏名年齢住所職業等を聞かれ答えます。
本人認定ってやつです。

それを終えて着席したら、検察官が、訴状を読み上げます。
それを聞いてまた証言台に立って、起訴内容についての意見を聞かれます。

まあ否認する人もいるでしょうが、私はそのまま認めて、弁護士も同意。

そこで第一回公判は終わり、の場合もありますが、私の場合は、検察官、弁護士双方の質問、から求刑まで、一発でやってしまいました。

情実証人もなければ、争うこともないからなのかも。
じゃあ次回で結審です、三週間後でいいですか、という判事の言葉に検察も弁護士も同意。

ちょうど間に年末年始、そうでなければ、あと一週間は早かったみたい。
本日閉廷ということで、また手錠掛けられて、車で拘置所に。

看守が、まあ拘置所特製の正月料理を食って、それで出て行ってくれって冗談めかして言ってくれた。まあそうだろうな、あと三週間か。

その間、なにしようか、かえって私を待っていたように、わかされていた風呂に入りながら考えました。ま、読めるだけの本でも読むか。

朝 金時豆 海苔の佃煮 大根ともやしの味噌汁
昼 パン 茹でキャベツ ハム オムレツ バナナ リンゴジャム みるく
夜 ハッシュドポーク ヤクルトのバッタもん らっきょう ツナ ポテトサラダ



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