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不思議の国のヴァンパイア

期待していたEnhypenの新曲、カッコいいライブ向きな曲で良き!
こういう曲が彼等には合ってるなぁ、歌詞は重量級だが。
Dimension:Answerを車で聴きながら通勤しているぐらいなので、全体の楽曲とか歌い方とか、好きだということはまず宣言。

一方で、MVのどこにヴァンパイアを見たら良いのだとエンディングに赤く煌めいたDARK MOONに茫然とした。
歌詞の重さからはあのMVが正解だと思うけど、こちとらヴァンパイアストーリーに足を踏み入れる覚悟だったのだ。

時の旅人とウサギの穴

2000年に切り替わるビルの電飾を見つめる七人の背中。
このシーンで、ヴァンパイアである意味は、永く生きる時の旅人の方が強いのかと感じた。

実際の彼等は2000年以後に誕生しているので、体感できているのは21世紀になった世界であって、20世紀は歴史で彼等の過去じゃない。
2000年を迎えた当時を知っている私からしたら、良くも悪くもお祭り騒ぎだったから、クールに外を見つめる姿は、傍観者、の印象を強くする。

世紀が変わった瞬間、コンピューターを爆破させているのは未来を変えようとしたのか。「システム」への抵抗なのか。
コンピュータの0か1の膨大な選択で彼等に仮想現実を与えていたものの破壊か。

そもそも、i-Landの制服は近未来SFっぽかったし、内装もゴシックではなく無機質なものだった。
トレイラーの森で倒れていた少年たちの服装も今の物。
コンセプトとして、歴史ものをやる感じではなかったのを思い出す。

21世紀からVampire Trapが落とした先は、
未来への扉を開けたつもりが、過去へ。
そして、やっと21世紀に戻ってきた、のだろうか。
それもタイムリープで過去に戻ったわけではなく、仮想現実で過去を生かされていたという可能性が出てきた。

Blue pillという歌詞が示す、映画「マトリックス」(1999年!)の仮想現実。
YET、というコンセプトは、仮想現実に「まだ」いるのだということだろうか。

仮想現実という概念が出てくるなら、今までのMVもところどころ、プログラムのエラーが生じていたのだともとれる。
陽に当たると焦げる身体は、焦げてはおらず、バグ。

映画「マトリックス」でのRed pillはこういうセリフを伴う
「赤い薬は不思議の国にとどまり、私がウサギの穴の奥底を見せてあげよう。」
これ、二重の謎かけでもある。
赤い薬は不思議の国、落ちた穴の奥底だろうが、それは不思議の国だ。
リアルだとは、言ってない。

ちなみにRed Pillはスラングで真実を知るという使われ方をしているが、男性の支配的強さを取り戻せというニュアンスもあるとか。(公開中のマトリックス/イノベーションはその辺りのこと意識してニュアンスを変えたいのかな。)
Blue pillの方を歌詞に用いているのは、考慮もあったか?

赤は真実、嘘がわかるかもしれないー行動すること
青は今までの仮想現実にもどるー行動しないこと
二択はdilemmaだが、独自の別の道を行ったっていいのだ。

そして、映画のセリフにある不思議の国とウサギとは「不思議の国のアリス」のなぞらえだ。
「不思議の国のアリス」は言葉遊びと謎かけの世界であり、教訓に満ちた世界への抵抗でもある。「不思議の国」は「常識」が「非常識」。

そういや、ティザーで大きくなってたの、ケーキ食べたか、薬飲んじゃったか。
BTSのIDOLのMVも巨人化してたなぁ。
元に戻るには、扇子か小石かお薬か。

このパフォーマンスを新曲前に見ていたので、Drunk-Dazedの内容をなぞっているし、新曲MVはこの続きだろうと思ってしまったのだが、「不思議の国のアリス」を思い出して見てみると、A Mad Tea-Partyなのかと。

テーブルの上を歩くNI-KIはThe Mad Hatter?(ティム・バートンの映画版の方)
トランプを撒くのも「トランプの兵隊」のばら撒いている感じ。
ソヌが持っていたJokerのカード、コレオでは違ったので偶然かもしれないけれど、ライブの時はrのところを持っていたので、「Joke」って掛けたのだと思っていた。

あとケーキは、お誕生日じゃない日の歌にちなんでいるのかも。ディズニーの不思議の国のアリスに出てくる歌。

『黒い月』

12日の某マスコミのツイートで、ウェブトーンと小説のローンチについて記事が出ていたので、読んでびっくりしたことを付け加え。

いやそもそも、和訳タイトルにしたのか!っていうのと、書体がなんかDARK MOONとかけ離れていないか?
そして、「記憶を封じられた7人のヴァンパイア少年たち」
これは隠しておいて欲しかった。その設定だけで辻褄が色々あってしまうじゃないか。(気づいてなかったのか、私)

さんざん悩んだボールの問題、記憶封じですか!!!!!
アーモンド色(といってしまう茶色)は、記憶あり(赤の世界)
白色は記憶なし(青の世界)
と、つい単純に解釈したくなる。
Tamed-Dashedのラスト、アーモンドのボールを拾ってくるのは、封印が解けるきっかけ、なのかと。

さらに「古代魔法王国から現代の学校まで様々な背景」。
あああ、もうね、時の旅人決定でいいですかね。
封じた記憶の代替に仮想現実が与えられてるんですね、はい。

で、女の子が出てくるじゃないですか、おそらくは、記憶を呼び覚ますきっかけだし、ENGENEを意味しているんだとは思いますが、アリス(マトリックスならトリニティ)ってことですね。

数日後にはウェブトーンが出るので、どこまで描くのか期待したい。
MVはここ2作ともドラマが薄いのは、彼らが歌手であるという主張でもあるし、ストーリを別途見せるからということでもあると思っている。
なので、MVでドラマを見せる曲も今後あるかもしれないが、少ないのではないだろうか。

アルバムにさりげなく学校のパンフとか入れてきている、そういう関わり方かな。

Green or  Yellow

黒い月の記事を見る前に、考えていたのは、どうして赤、青かなということ。

これは映画とか映像表現でよく見る色対比だし、BlueとRedの対比は、そもそも三原色の配合バランスな訳で、原色を使わない手はない、というセオリーでもあると思う。
ただ三原色の二色で、もう一色は?とつい考える。
RGB光の三原色なら、Green。

CMYK色の三原色なら、そもそもがCyan Magendaなのでblue redではないのだが、ここにはYellowがくる
これは紙の上に色素をかさねていく、存在する物質の色。

映像、光を利用した色表現はRGBになるので、一連のMVでGreenが欠けているのは意図的なのか。(greenは森や草原という形で出てくるが)
ちなみに、RGBの重なったところは白になる。
white outは光が重なって真っ白に見えなくなること。

光はそうやって色で形を見せるが、物質ではない。
仮想現実空間を光で表現する場合、感触がそこにないことになる。実感を伴わせるために振動や風など感覚を別に刺激しなくてはいけない。

なので、極端をいうと、Greenは虚構界でYellowは物質界という表現もあっていいのだと思う。(マトリックスが緑字なのはRGB世界だからだろう)

ついでに、YellowはHybeのカンパニーカラー。
CMYKの原色Yellowよりは明るい色味だが。

物質と黄色、というと、黄色のレンガの道、オズの魔法使いを思ってしまう。

とうもろこし畑のカカシは知恵を
森のブリキのきこりは心を
臆病なライオンは勇気を
ドロシーは家に帰りたい
そして、オズは、、、Lair

オズの魔法使いは、不思議の国のアリスにインスパイアされた物語でもある。
異世界での冒険で、現実を見る目を掴んでくる。
主人公を少女ではなく、いや、Engeneを主人公にして、異世界の冒険に引き込んでくる、そういう仕組みなのだろう。
16日のウェブトーンのローンチは、どこまで明かしてくるか、待ちたいと思う。


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