最近の音楽シーンでうれしかったこと・ショックだったこと

 最近の音楽シーンでうれしかったこと・ショックだったこと。

 まずはうれしかったこと。
それはNUMBER GIRLの再結成。

 私は椎名林檎さんのファンで(『日出処』までしか聴けてないけど…)、ちょっと時代を感じちゃうけれど、学生時代はCDの歌詞カードがボロボロになるまで聴き込んでおりました。
 そんな椎名さんが一時期、期間限定でバンドを組んでいたことがありました。その中の一つ、「発育ステータス」で田渕ひさ子さんのギターにシビれたことがきっかけで私はギターを始めました。

 椎名さんのライブは倍率が高くて行ったことがないのだけれど(非FC会員)、田渕ひさ子さんがギターを担当していたNUMBER GIRLのライブには何度か行ったことがあります。
田渕さんは涼しい顔で軽やかにジャンプしながら鬼のようなピッキングをしていました。終盤にかけてどんどん加速していくような感じで。カッコよかったですねぇ。

 あれがまた観られるのなら、どこかの会場へは行ってみたいものです。

 続いてはショックだったこと。
それはピアニストのアリス=紗良・オットさんが難病・多発性硬化症であることが公表されたことです。

 アリスさんはかなり歴が短いのですが、先月1月6日放送のクラシック音楽館「N響1897回 定期公演」を観てファンになりました。
 池田昭子さんのイングリッシュホルンの評判がとても良く、どんなだったのだろう?と観てみたのがきっかけでした。

 1曲目・ラヴェルの『ピアノ協奏曲 ト長調』からもうピアニストに釘付け。何て楽しそうに弾かれるのでしょう!
楽しいパートは今にも駆け出しそうな底抜けの明るさで、逆に悲しいパートは心底悲しそうで。誰かのソリが入る時には会場にいる誰よりもうっとりとした表情で聴き入っているのです。
カメラがアリスさんの真正面に設置されているので、表情がよく分かるのですね。

 こんなに全身で音楽が楽しくて仕方がない!!という風に弾くピアニストは初めて観ました。
 観ていてああ、絶対この人と演るの楽しいよ。ド下手な私ですら簡単な曲で良いから合わせてみたいって思いました。
 クラシックで楽しい!ワクワクする!と思わせられたのは生まれて初めてでした。

 観終わって興奮冷めやらぬうちにアリスさんについて色々調べて、その人間性を知り、ますますファンになってしまいました。
数日前には9月にある公演のチケットを取り、密かに楽しみにしておりました。

 そんな中での難病公表。
多発性硬化症は目が霞んだり、手足に震えが出たりなど、ピアニストにとっては致命的な症状の出る病気で、現状根治はしないが、症状を抑えて付き合っていくのは可能なようです。

 付き合っていける、とは言え、ピアニスト生命に関わる病気と向き合って生きていくことへの覚悟、公表をしたその勇気を私は讃えたい。
 今後予定されているコンサートも予定通り行われるとのことで、しっかりとアリスさんの音楽を受け止めに行きたいと思います。
 微力ながら応援しております。

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