見出し画像

【読書感想】「教え上手」有田和正

読了日:2014/3/16

児童、生徒を「追求の鬼」に育てることを信条とし、多くの「自ら考え、行動する」子供たちを輩出。とことん研究しつくされた授業の方法や、誰もが食いつくネタの開発を通して、いつしか「授業の名人」として教育界にその名をとどろかせるようになった著者の教育手法とは?
(著者紹介から一部引用)

よく読んでる読書感想ブログがあるんですが、そこで紹介されてた本です。
小学校教諭なので、学校教育がベースの話ではありますが、育児中の親たち、企業の人材育成に携わる人たち、部下をもった人たち、などにも役にたつと思われます。

いつもいいこと言うなぁというところをチェックしながら読むんですが、いいことばっかりでチェックだらけになりました(笑)

なので、今日は名言特集。

ワタクシ的名言

「教え上手」とはわかりやすく、そして教わる人に学びたいと思わせる「技術」を持ち、かつ、彼らを思いやるような心とユーモアを備えた「人間性」を持つ人のことをさすのです。
(中略)
本当に必要なのはそんな表面的な結果ではなく、その先にある"自ら伸びようとする"姿勢や考えを身につけさせることなのです。(本文から引用)

技術だけ、人間性だけ、ではダメで両輪が揃っていないと教え上手とは言えないとのことです。
人間性のなかでもやはりユーモアは大切なんだよねー。それは本当にそう思います。ユーモアない人、増えてるもんねぇ。
ビジネスの場もさ、真面目に真面目に企業としてふさわしくないことはしないってことばっかりで、
面白くないところ、多いと思いますわー。
ちょっとしたユーモアとか、ちょっとした遊び心とか、そういうのが楽しく人が学んでいくためには必要なのだと私は思うんですよねー。
そういうのが人を思いがけず育てたりするもんだと思うんですよねー。
もっとユーモアが欲しいよね、社会全体に。

指示待ち族など、いまの若い人に「自ら考える力」が不足しているとはよく指摘されるところです。
(中略)
そうなった理由はさまざまあるでしょうが、ひとつには、彼らが親や学校から教わりすぎてきたことに要因があります。教える側がつい教えすぎることが、考える主体性を奪っているのです。
(本文から引用)

これ、常々思ってきたことです。
「最近の若者」たちってのは、すぐに若者批判するおじさんたちの教育を受けて育ってきた、いわばおじさんたちの子育て結果の成果物なワケで、自分らの成果物を自分らでダメ出ししてるワケですよ。偉そうに言うんでなく恥ずかしがるところよね、むしろ。

百聞は一見に如かずとは、書斎の知識に対して現場における実際の見聞の優位性を教えることわざですが、真実は反転させても真実で、その見聞を深めるには知識が不可欠なのです。つまり「百聞が一見を生かす」のです。
百聞、つまり予備知識や問題意識があってはじめて現場での一見がさらに生きてくる。逆に、知識の不足はそのまま「見る目」の不足にも通じる(本文より引用)

これ、まさにそうだなぁと最近仕事で体感したところでした。

それは、書き方と同じくらい「消し方」が大事であるという点です。
授業の最後や途中で、終わった部分の板書を「もう用済み」とばかり、無造作にさっさと消してしまう先生。黒板係というのをつくって子供に消させる先生。そういう場面を見るたびに、「なんと、もったいないことを」と私は思います。
(本文より引用)

なぜ、消し方が大事なのかはぜひ読んでください。
これは私にとっては新機軸でしたね。
消し方、なるほどです。

ということで、たくさんタメになることが書かれておりました。
早速、仕事と育児に役立てようと思います。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?