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【読書感想】「考え抜く社員を増やせ!」柴田昌治

読了日:2012/11/7

作者は、スコラコンサルタント プロセスデザイナーという会社の代表。
この会社は、企業の風土改革を推進するコンサル会社で、風土改革のために、依頼企業に長期間にわたる経営者向け意識改革セミナーを提供している。
この本は、企業の古い体質と、人々の思考停止に警鐘をならす本。

この本や、ちきりん本、WORK SHIFT、などの書籍に共通しているのは「ゼロベース思考」。
「根本を見直しませんか」という視点。

今のおっさん世代(50~60代)が生きてきた時代は、経済も上がり調子だし、世の中の仕組みもシンプル。
あまり考えなくても、誰かが敷いてくれたレールや仕組みを守るだけで、中流の生活を維持することができた。

でも、古いシステムは今、正常機能しなくなっている。
もう一度、根っこの部分から見直す時期に来ているのだ。
その点を経営者に気付いて考えてもらうために、セミナーを実施しているとのこと。

この本の著者は、「How(どうやって)」ではなく、「Why(そもそも、なぜ)」を問いかけることが大事と述べている。
優秀と呼ばれているビジネスマンも、実は「How(どうやって)」を上手くこなせているだけで、「Why(なぜ)」を問われると固まってしまう人がとても多いとのこと。

「なぜやるのか?」「なぜこれが必要なのか?」という「why」を問う視点は、最近読んでるどの本でも共通している。
この激変の時代、さまざまな物事を根っこから見直す時期になっていて、その重要性にみんな気付き始めているっていうことなんだろう。

あと、これも最近読んだ多くの書籍に書かれていたことだけど、これからは企業が伸びていくためには、
・「個人のモチベーション」
・「上下、横のフランクで協力なチーム力、チームイノベーション」
が重要になるとのこと。

ただし、この点に気付いている経営者はまだまだ少ない。
古い考え方のままの経営陣や、激務に追われる中間管理職は、逆にモチベーションもイノベーションも起きない環境を率先して作っている。
結果として、社員はその企業に魅力を感じらなくなり、どんどん辞めていったり、やる気をなくし生産性の低い状態になる。

私も「why」を考えることから始めてみよう。
できてる時もあるけど、気付かずに流されてやってることも多い気がする。

この「why」思考、自分でも意識できるけど、集団でも常に意識できるといいなぁ。
自分で意識していても、やっぱり自分の思考のクセってあるので、「why」を一人で考えても偏るし、間違ってしまうかもしれない。
そういうとき、色々な人と「why」を考えることができると、新しい気付きが得られそう。


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