お茶って、人と似てる。

以前、2種類のお茶の葉を同時にいただきました。

同じ県内のもの。
でも、産地が離れていました。

それぞれを同じお道具、同じお湯、なるべく同じ温度、時間でいれてみました。

飲んでみると、全く違う個性。

それが、土地の持つ味なのか、品種からくるものなのか、その両方の効果なのか…。
その時にはわからなかったです。

「どっちのお茶が好き?というか、このお茶の味をそれぞれどう表現する?」
と聞かれ

「1のお茶は、ストレートに「好きです!」って告白してきてくれるタイプ。
2のお茶は、根回しして、周りから固めて「もうさ、付き合っちゃう?」ってタイプ。
わたしは1のお茶が好きですね。」

と言ったところ
「わかりやすい!そして面白い!」
と、爆笑していただけました。

1のお茶は、香りも味も(渋み、苦味、甘味、旨味)をしっかりぶつけてくるタイプ。

2のお茶は、おとなしやかな香りと舌触りで、口に含んで少ししてからふわっと味を伝えてくるタイプでした。


お茶の葉って、
人と似ています。

優しい見かけのお茶の葉も、実際淹れてみると物凄く個性の強い味わいだったり。

ツンツンで強そうなお茶の葉が、淹れてみたらとてもとても優しかったり。

艶やかな見た目通り、艶やかな味わいのお茶の葉も。

時々、「ねぇ、何があったの?大丈夫?」
と思う状態のお茶の葉は、淹れてみるとやっぱり元気がなかったりします。


また
「わー!あなたはこんなに振り幅の大きな人(お茶の葉)だったのねー!」
とか
「うんうん、あなたはかなり繊細さんだよね。この温度で淹れてごめんね。」
とかも。


作り手さんにも似ていたり。


様々な方の手を介して、お茶の葉は出来上がり、今、手元にあります。

人の想いが篭るのも、作り手さんに似るのもなんだか納得してしまいす。  


良い悪い、ではないです。
それでいいじゃん、と思います。
だって、それがそのお茶の葉の個性だから。

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