あなたの目は節穴

恋人の誕生日はまだまだ先だけど、サプライズされる方がどちらかといえばうれしいという言葉を聞いてしまったので、サプライズ前提で動かなければならず、今からどうしたもんかと脳の隅っこに一定の容量を空けている。
他人へのプレゼントって、花以外は大抵難しい。旅行をプレゼントとかならまだいいのかもしれないけれど。

5年ぶりぐらいに会ったヤリチンが、「アクセサリーって肌に触れるし、念が強すぎるからあげるのももらうのも嫌だ」といっていて、ヤリチンくせえ考え、と思ったけど、確かにそうかもしれない。
恋人はたぶん喜んでくれると思うけど。わたしと同じぐらい不安になりやすくて素直でかわいいから、にこにこしてくれると思う。


誕生日が近いこともあって、唯一の男友達とここ2年ぐらいお互いの欲しいものをプレゼントし合う会をしていたのだけれど、今年はたぶんしないんだろう。
連日思うことが多すぎて、健やかな人間とつきあうことについての意見を聞きたくて、ごはんか電話を要望したら、ごはんは無理だから電話で、といわれて、おまえは一国の大統領かよ、SP a.k.a.カノピがいないと大学時代からのつきあいの女ともメシいってくんないわけ?
学生時代も女ができたらそういうムーブかまされていたけれど、何度でも中指立てたい。
蔑ろにしやがって。という気持ちと、でも誰かを大事にするには誰かを蔑ろにするしかないのかもしれない、という諦念も然り。ありけり。


好きな男がvlogをあげていて、それが日本でのvlogで、えっこれって日本!?と思ってから鳥肌が立って、久しぶりに胸が締めつけられる感覚になった。
日本に来てくれてうれしい、とかいうツイートにわたしはあまりそこまで深く共感はできないけれど、わざわざこんな数少ない休日に… ファンのためにvlog撮ってくれてありがとね… 楽しんでくれててうれしいよ… となった。
えーーー知っている街を行ったことのある場所を好きな男が歩いているというの、うれしすぎる。
映像はいい、その人がそこにいた感触が目を通して伝わってくる。寿司おいしくて気に入ってくれたんだろうなとか。
映像はつよい、そしてやはり生はつよい。またあの焼き切れるみたいな気持ちになるコンサートに行きたい。


姉と姉の恋人と母がいる実家のことを少し思う。
地獄絵図になっていないだろうか、あの澱んだ空気が流れてはないだろうか。
恋人はわたしの母に会いたがるけど、会わせたいとは思えない。
きっと彼はどこかで、わたしと彼女の関係性を自分がよくできると思ってる気がする。良くも悪くも、純粋で素直で、他人への期待値が高く世間知らずなのだろう。
圧倒的にどうしようもならない他人が家庭にいる、ということを知らないのではないかと思いながら、でもその真っ直ぐさに救われてもいるんだよなあと思いながら、プロジェクト化したい気持ちを抑えて生きている。

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