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不安を抱いている人へ


先日、いつ今の職を失うかわからない、将来が不安だと、安定した職場で働きたいと相談をうけました。

誰もがかかえる漠然とした不安です。

まじめで、努力家の人だったので、そこまで心配しなくても、どの職でもつとまると感じたのですが、まじめなな性格であるがゆえに、不安を感じるのかもしれません。

正直、どのように返答するか迷い、話を聴いてあげることにしました。

少し時間をとって、じっくり考え、このNoteを書いています。

今朝の円覚寺管長の横田南嶺老師の管長日記で、心についての話が漠然とした将来の不安を和らげる答えとして、とても参考になりましたので、紹介させていただきます。

お釈迦様の言葉といわれる『法華経』につぎのことばがあります。

「心は、捉え難く、軽々(かろがろ)とざわめき、欲するがままにおもむく。その心をおさめることは善いことである。心をおさめたならば、安楽をもたらす。

心は極めて見難く、極めて微妙であり、欲するがままにおもむく。英知ある人は守れかし。
心を守ったならば、安楽をもたらす。」

とありますように、心は制御すべきものとして説かれていました。

とはいえ、心を制御するというものは、とても難しいものです。

ドイツの作家ヘルマンヘッセの言葉に「心を平穏な状態に保つことは日々戦いである。」

ヘルマンヘッセ

そう、偉大な作家もお釈迦さまも、心を穏やかにするのは難しいと説いているのです。

ましてや凡人の私たちは、不安はあって当然です。その不安と日々たたかい、心に平穏をつくりだすこと。

不安を生きる力に変える必要があります。

それは、不安を払拭するために仕事や勉強に頑張ることではないと思います。旅行やグルメを楽しむことでもないです。娯楽は一時的には不安はやみますが、しばらくすると倍になって不安が襲いかかってくるものです。

 これらの逆で一切の欲を捨てる、リラックスするため瞑想や座禅をする、純粋に自己の成長を考える、人類のことを考える。あたえられた自分の運命、仕事にチャレンジしていく

その積み重ねで、漠然とした将来の不安が生きる力へ変わる元気が湧き上がってくるはずです。

だから、将来が不安だと考えている人へ

不安は自然なことだから心配しても始まれないです。

肩の力を抜いて、揺れ動く心を制御しながら、自分の与えられた運命を全力で生きいきましょうと。

それでは、皆様にとって素敵な一日になっていることをお祈り申し上げます。


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