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4.29超えるは武藤だけではない〜マサ北宮史上最大の挑戦

トップ画像は@shun064さんの作品です。

4.29プロレスリングノアの名古屋大会。首都圏ビッグマッチ級のカードを取り揃えた、ノアにとっても勝負の興行である。そのなかでも特に注目が集まるのはセミのGHCナショナル王座戦。そしてメインのGHCヘビー級の王座戦。

GHCナショナルは王者藤田和之が同じ杉浦軍の大将、杉浦貴を迎え撃つ。お互い50代の王者と挑戦者だが、藤田にとって杉浦はようやく見つけた純粋なライバルかもしれない。会見でも話したように、ドロドロとした遺恨も因縁もない。強い相手と戦って、自分の限界を超えたい。そんな根源から決まった試合である。どちらが勝っても恨みつらみはない。ボコボコになるまでぶつかりあおう。それはある意味スポーツライクな試合の曲元である三沢光晴対小橋建太に近い要素が含まれるかもしれない。

そしてメインはGHCヘビー級王者武藤敬司にマサ北宮が挑戦する。世代も異なる二人を繋ぐのはマサ斎藤というキーワード。レスリングの猛者でありプロレスを愛し、愛された男はきっと空から二人の戦いを見守るだろう。

武藤から見ればマサ北宮は「ノアの単なるイチ若手選手」かもしれない。しかしこれまで中々GHCヘビーへの挑戦が叶わなかったマサ北宮にとって、武藤はこの上ない獲物だ。華麗な試合や綺麗な試合が好まれる現代において、マサ北宮の「無骨さ」や「荒々しさ」はもしかするとメインストリームではないのかもしれない。だかそんな選手があの武藤を降して王座を奪えば。確実にノアにとって新しい景色が広がることになる。

一方でマサ北宮の敵は武藤だけではない。それがまた難しいところである。セミの藤田対杉浦は、好試合になる可能が極めて高い。生半可な試合ではセミに食われてしまうだろう。マサ北宮にとって、大いなるプレッシャーがかかるかもしれない。

しかし視点を変えると「武藤・藤田・杉浦」の3人を超えるチャンスだと言える。おそらくそんなチャンスは中々巡ってこないだろう。さあさあ賽は投げられた。一晩でGHCヘビーという夢を掴み、更にはごぼう抜きで時代をも掴むのか?それとも夢破れるのか?

マサ北宮史上最大の挑戦を見届けよ!



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