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子どもが“ママかっこいい!”と言ってくれた。MOM FoR STARで挑戦した1年間

「学ぶ」「働く」「つながる」の3つの活動からなる、沖縄のシングルマザーのための就業・協働プロジェクト MOM FoR STAR。このプロジェクトは、シングルマザーが未経験から就労し、学びながら実践経験を積み、デジタルデザイン業界で活躍できるまでをサポートすることです。

今回インタビューしたのは、昨年4月に参加した3期生のメンバー。参加して1年、それまでパソコン業務をしてこなかった彼女ですが、現在では実際のデジタルデザイン業務に加わっています。未経験からのキャリアチェンジと、この1年の数々の挑戦についてリアルな経験を、フォーデジットCEOの田口が聞きました。

わたし、ここで働きます!

ーMOM FoR STAR プロジェクトに参加した経緯を教えてください。

子育てが落ち着いてきたので、なにか仕事に打ち込みたいと思っていました。ですがスキルがなかったので、はじめは職業訓練をデジタル領域に限らず探していました。MOM FoR STAR を初めて知ったのは、その関連記事がきっかけです。当時は2期生の募集が終わった時期だったので、スケジュールをチェックして、翌年に応募をしました。

エントリー説明会には、デジタルデザインが何なのか分からないまま参加しまして。仕事内容の説明を受け、正直不安になりました。でも、やってみたいという気持ちのほうが強かったです。その後の面接は「わたし、ここで働きます!」という気持ちで挑みました。

ー研修はどうでしたか?

これまでパソコンを使った業務をほとんどしてこなかったので、Google Workspace や勤怠ツールなどなど、慣れるまで大変でした。でも研修が丁寧だったので、思っていたより大丈夫でした。

※研修のようすはこちらの記事でもご紹介しています。

最初の大きな壁は、プログラミングの言語である JavaScript。「難しい〜!」と頭を悩ましているときに、さらに React* の学習も始まり、追い込まれました...。ただ、復習する時間があったので、その中で自分に落とし込んでいきました。分からないことはフォーデジットや同じオフィスで働くメンバーに聞いて、助けていただきました。

*React:新しいプログラムを開発する際に使える枠組みのひとつ

ー仲間の存在は?

1期生とは業務での関わりが少なかったので、「ママとしての先輩」のほうが強いかもしれません。子育ての話をよくしていますね。2期生は、業務でたくさん質問をさせてもらっています。みんな未経験で参加して、同じ道をたどっているからか教え方がすごく上手いんです。3期生は同期であり戦友です(笑)。特に研修が終わってからは先輩後輩関係なく交流が増えましたね。

ーみんなで声を出しながら仕事していますね?

そうですね。コミュニケーションは多いと思いますし、やりやすいです。子どもの熱で在宅で仕事をすることもありますが、数日ぶりに出社してみんなに会えるとうれしくなります(笑)。

1年間やってみて感じた成長

ー1年間やってみて、仕事に取り組む気持ちに変化はありますか?

仕事の幅が広いので、毎回違う業務をやっている気持ちになります。はじめはインドネシア案件の書き起こしをしたり、コード書いたり...。研修で学ばなかったことが業務で出てくることもありますし、案件ごとに常に学びがあります。「自分もついていくぞ!」という気持ちで頑張っています。

研修直後の案件で Git の操作がありました。Git とはソース管理をするものですが、当時は分からないことも多くて。でもその経験はすぐ次の案件に活きたと思います。

自分がつくったものがページになって、それをみてアクションしてくれる人がいることが嬉しいです!あとは子どもが小学生なんですけど、「ママかっこいいね」って応援してくれてて。

今後は新しいことをひとつでも多くできるようになって、今できることの質とスピードをあげていきたいです。

頑張って働くことの大切さ

ー3期生の話を聞いて、田口さんはどう思いますか?

MOM FoR STAR のメンバーたちからは常に刺激を受けています。MOM FoR STAR プロジェクトへの参加って、挑戦する気持ちがないと始まらなくて。意思やエネルギーが大事。やったことないからこそ、エネルギーが生まれるし、前向きにチャレンジできる。それって、ピュアだし良いモチベーションですよね。あまり誰も言葉にしないけど、子どもを背負っている分、単純なスキルアップではなく、「子どものためにも自分が頑張らないと」という土台の上でのモチベーションは強いし素敵だなと感じます。

ー田口さんが期待することはなんですか?

今、MOM FoR STAR のメンバーがいることでフォーデジットがすごく助かっています。ひとつは仕事の面で。フォーデジットだけではリソースが足りない時も多々あるので、MOM FoR STAR のメンバーたちが様々な場面で活躍してくれています。
もうひとつは、MOM FoR STAR のメンバーたちは、なんというか希望だと思っています。昨今、頑張って働いたら負け、みたいな風潮がありますよね。コスパ的マインドというか。でも働くことは楽しいことだし、必要なことでもあります。頑張って仕事して、子どもが「ママかっこいい」って言ってくれるってすごいことだと思う。そういう意味で希望です。引き続き、そうあって欲しいという期待を持っています。

あと付け加えると、この MOM FoR STAR の活動自体がみんなのチカラでもう少し大きな動きにできたらいいなと思っています。メンバーが増えて、できることも増え、お互いに助け合えることも増えました。とはいえ、俯瞰で見るとシングルマザーの就労課題はまだまだ根深いこともあります。この活動がもっと広がり力をつけることで社会にとって大事かつ必要なチームになり得ると思います。そういうエネルギーでもあって欲しい。これまでのメンバーは全部で14人、現在は10人。関わった子どもは30人以上います。みんなはそれをつくったメンバーでありチームの一員だからこそできることかなと。

ーこのメンバーがベースになって成長していく姿は、楽しみですね。

そうですね。毎日大変なこともあるしキラキラしてるだけじゃないので、希望という話も含めてどう捉えるかわからないけど、みんなの頑張りには価値があるし、人の気持ちを動かす力があると思っています。

ー最後に、未来の仲間やチームのみんなへのメッセージをお願いします!

3期生:学ばせてもらえる環境に感謝。一緒に頑張りましょう!楽しみ。

田口:そうですね〜。いいこといわなきゃ?今度沖縄に来る際はちゃんと差し入れのお菓子をもっていきます(笑)。

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