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「やってみよう」が成長のカギ

物井 榮美子さん
50歳の頃から現在まで、青葉町友和会(青葉団地B棟の自治会)会長を25年間務めている。2人のお子さんが小学生から中学生の間には、PTA活動を11年間務めた。

11年間続けたPTA活動

私は子どもが2人いて、上の子が小学1年生の時から、下の子が中学校を卒業するまでの11年間PTA活動をしていました。
大変なこともあったとは思うんだけれど、若かったというのもあって苦ではなかったです。周りにとっても助けられて、楽しくやっていました。

一年目の時なんて、まずペーペーでしょ? でもそんな私を、5年生6年生のお母さんたちが励ましてくれるの。話を聞いてくれたり、時にはアドバイスをくれたり。本当に青葉町っていい町ですよ。人の雰囲気が良いんですよね。結婚して少しして、札幌オリンピックの前くらいに青葉町に引っ越してきました。最初はこんなに長くいようなんて思ってなかったんだけれど、青葉町の良さが段々わかってきて。これ以外のところは考えられなくなっちゃった(笑)

よく覚えている活動は、私が一年目のときに家庭教育学級という札幌市の事業があって、それに参加したときのことです。毎月テーマを決めて、外部から先生を学校に呼んでお話をしてもらう。その中で、破れてしまったり、背表紙が痛んでしまった絵本の修繕を教えてもらったことがありました。

この活動が認められて、家庭教育学級の全市の発表会に出ることもできました。発表会でお母さんたちと一緒に青葉町についても広めることができて嬉しかったです。そういう活動も、PTAの人は常に20~30人くらいは来ていて協力的な人が多かったです。地域の人が私を育ててくれたんだと思っています。

子どもと一緒に成長した11年間

PTAを始めたきっかけは、うーん、特にないですね(笑)誘われたとかそういうことではなかったんだけれど、「やってみよう」って思って始めました。あとは、子どもと一緒に成長できたらという思いがあって。子どもが小学生の時にプール教室に申し込んで、練習が終わるまでずっと見守っていました。どちらかの子供がプール教室の受講に外れたときは、隣で同じことを私が教えていたこともありましたね。子どもの行事を通じて、自分も成長できたんだと思います。

最近の町内会活動について

今うちの町内会では、「吊るしびな」っていうものを作っています。能登半島とか陸前高田の方でよく作られているみたいなんだけどね。ちょうど本を読んでいた時に、「吊るしびな」っていうものを知って、「作ってみない?」とお誘いを受けて始めました。使わなくなったお子さんの晴れ着の生地を使って、作るんです。作品は年に一回、青葉自治連の文化祭で展示したりしていて。

こういった活動は、続けて来てくれる人がいないと長く持たないというのが難しいところですね。ふれあいサークルや麻雀サークル、あとは折り紙サークルっていうものをやっていたこともありました。でも、なかなか続けていくことって難しいんです。

例えば折り紙であれば、折り方をしっかり覚えてから帰らないと、「どうだったかなー」って自信がなくなってしまうみたいで。行きたいけど行きづらくなるというかね。そしてコロナで完全に活動がストップしてしまって。コロナが落ち着いてきた今も、これらの活動はできていないですね。

でも一人で食べるご飯より、作品を作りながらみんなで食べたほうが美味しいって思っていて。そういうことからもできるだけ長く続けていきたいです。

これからの青葉町を考える

今青葉町に住んでいる人達が、どれくらい自分のことを自分でできて生活していけるのか。これが目の前にある課題ですね。友和会は270世帯の人が住んでいて、その半分くらいが独居世帯なんです。70歳以上の人は270人くらいいます。

毎月の大掃除では、掃除に出てきた人をチェックしています。掃除をしなくてもいいから、元気な姿を見せてくれると嬉しいです。あとは日々の挨拶だったり、そういうちょっとしたことを大切にしていきたいですね。

町内会活動に若い人たちにも入ってもらって、若い方の柔軟で新しいアイデアを取り入れていきたいと思っていますよ。

若い人へのメッセージ

手をかけたことは、最後まで投げ出さずに頑張ってほしいの。出来ても出来なくてもね、いいの。頑張っていると、周りの人がいろんなことを教えてくれる、助けてくれると思います。

あとは遠慮せずに声をかけてくれると嬉しいですね。今の時代、知らない人に声をかけるっていうのは難しいことかもしれないけれどね。玄関やエレベーターで顔を合わせても、そっぽ向いてしまったり、挨拶を返してくれたのかな?って分からないときはやっぱり少し寂しいですよね。日ごろのそういう交流が、町の雰囲気に繋がっていくのかなと思っています。

スチューデントアンバサダー 編集後記 杉田 実優(北星学園大学 文学部 心理・応用コミニュケーション学科 4年)

物井さんからお話を聞いていて何度か耳にした、「やってみよう」という言葉が印象的でした。何事にもまずはチャレンジしてみる、飛び込んでみる。物井さんの内にある力強さを感じました。私も新しいことを始めるとき、「やってみよう」というおまじない、使ってみようと思います。
そして、周りへの感謝を忘れない方です。PTA活動も自治会の活動も、周りの人が助けてくれたおかげで頑張ることができたとお話ししていました。物井さんがPTA活動や町内会活動に一生懸命取り組んでいるからこそ、応援してくれる人や助けてくれる人が集まってくるのだと思いました。改めて、一生懸命に取り組むことの尊さを感じました。

スチュ-デントアンバサダ-青葉町コーディネ-タ- 鳥本 優至

私も10年間のPTA活動で多くの方々と出会い、数々の施策、会議等を通じて意見交換を積み重ねてきました。これらが今の自分の思考力を形成してくれたと思っています。
物井さんの何事も「やってみよう」の考え方がPTA活動、町内会活動を継続してゆく「原動力」になっているのですね。
町内会長として25年!会長だからこそ味わう「喜び」時に「孤独感」…等もあったのでは?
地域社会は物井さんのように活動されている方々が支えてこられています。
杉田さんをはじめ、この春社会人として新たなチャレンジをする方々。仕事が休みのとき等の少しの時間、自分の住んでいる街のために自分ができることから活動してみませんか?きっと新たな自分を発見することが出来ると思います。「Let‘s try!」

もみ・あお FACES ディレクター 山屋 恵嗣

物井さんからは、言葉の端はしから本当に青葉のことが大好きなんだなということが伝わってきました。元々は札幌の北45条東に住まわれていて、当時新しくできた青葉の団地に応募され住まわれたのが50年ほど前。当時はまだバスが12号線までしかきておらず不便ではあったが、ここに住む人の雰囲気がよくて以降ここ以外住む所は考えられなかったとお話されていました。

物井さんからは、「人に育てられた」というワードもよくでてきました。日々から生まれる「出会い」、「機会」をとても大切にされ、回りの方に常に感謝されているように感じました。私にとって学ぶことが多いインタビューとなりました。物井さんは「新さっぽろ」というネーミングからも、この町は、子どもたちが新しいことに挑戦し、集えるまちになってほしいという希望も伺いました。青葉で地域づくりに一緒にかかわっていただく方募集しております。ご興味ある方はこの「もみ・あおコミュニティLINE」にご連絡ください。

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