マガジンのカバー画像

外出の記録。

14
どこかにでかけた時の備忘録。過去の思い出も含む。
運営しているクリエイター

記事一覧

マティスの切り絵と礼拝堂のデザインに圧倒されたはなし。

 マティス展ってちょっと前に都美術館でもやってなかったっけ、とスルーぎみだったのですが、同じ画家でも切り取り方が違えば新鮮な展示になるんですね。  そんな気付きを得た「マティス 自由なフォルム」の感想です。  国立新美術館は開業日から行き慣れてるんで(実は館内に足を踏み入れた1人目の一般客。テープカットも生で見たよ)サクサク行ってサクサク手荷物預けて展示室に入りました。 展示構成Section1 色彩の道 Ways of Color Section2 アトリエ |

ティファニーの前では無理でもクロワッサンを食べたくなったはなし。

 計ったかのようなタイミングでTV放送された「ティファニーで朝食を」を観ました。世界一クロワッサンが食べたくなる映画だと思います。  なにせティファニーのショーウィンドウの前に立つオードリー・ヘップバーンの姿が美しい。  肘まである黒手袋をしたまま紙袋からクロワッサンとコーヒーを取り出し食べ終わるまでずっと、背筋がピンと伸びている。最後に紙袋をゴミ箱に放るところもサマになってて素敵。 ――彼女が着ている黒のドレス、この目で見れちゃったんだよなぁ。  というわけで、虎ノ

一足先に咲く光琳のカキツバタを愛でに行ったはなし。

 展覧会のことを知ったのは昨日の夜です。Xのフォロワーさんのつぶやきからでした。  調べたら「特別展 国宝 燕子花図屏風 デザインの日本美術」は4/13から開始。会期は庭園のカキツバタが咲く季節のあいだのみです。なお日時予約制。  春の予定が落ち着き、そろそろ展覧会に行こうと思っていましたので、12:00以降の枠がまだ残っていたのをこれ幸いと夕食の八宝菜を食べながらウェブ予約しました。 庭園 根津美術館には11:45頃到着。もう入場できたので、先に庭園へホンモノのカキツ

正宗十哲展に行ったはなし。

 京極正宗と言えば去年Togetterで最も人気を博したまとめで有名ですよね。去年の石川には行けなかったんですぐに目にする機会があって嬉しいです。 ――ってこれ光悦展・金色堂展と同じ日に行ったんですけどね!! 私と刀剣博物館 過去記事を舐めるようにチェックしてくださった奇特な方ならお気づきでしょうが、私は刀剣乱舞のプレイヤー、通称「審神者」です。  ゲーム開始当初はガラスペンにカネを吸われまくる前だったので、リアル日本刀の展示を見に行ったり書籍を買ったり参宮橋にあった頃

マリー・ローランサン展に行ったはなし。

 スルー予定だったんですが、素晴らしいレビュー記事を読むと行きたくなっちゃいますよね。 この人はだれ?――画像のキャプションでネタバレ著しいですが、上記3点の絵画は全てマリー・ローランサンの自画像です。Naota_tさんのレビューとやってること被ってるけど、1枚目は他2枚に合わせて正面顔じゃなくて横を向いてるのを選んでみました。 マリー・ローランサン展 そんなわけで終了直前タイミングで「マリー・ローランサン展――時代をうつす眼」に行ったのでした。  事前にレビュー記事で

代官山蔦屋書店で金色の龍神様にお会いしたはなし。

 まずはこちらの動画をご覧下さい。そして画材は何なのか考えてみて下さい。 ――正解はなんと鉄錆です(正確には錆と酸化皮膜)。絵の具のたぐいは一切使用されていません。緻密な描写と美しい色彩は鉄錆だけで構成されているのです。  そんな物凄い技術を持つ「錆師」YASUKA.Mさんの個展「あなたの生きる世界で」が代官山蔦屋書店で開催中です。 私のファン歴 私がYASUKA.Mさん(以下、YASUKAさんと記載)の個展に行くようになったのは2020年、代官山蔦屋書店では初の開催と

和食展にリベンジしてきたはなし。

 全部見られなかったのって消化不良起こしますよね。和食だけに。  きょうは連休中で唯一天気がいいということなので、またもや国立科学博物館に行ってきました。  到着したのは8:30頃。すでに20人ぐらい並んでいて「一時間前でこれはみんな早いな……」と思ったんですが開場は9:00でした。どうりで早く入り口前に列を移動させるわけだよ。  上着なしで一時間近く待機は寒いと思ってロッカー諦めましたが、これなら上着預けられたなと思います。けっこう動き回ったんで暑かった。  開場後

中尊寺金色堂展にいったはなし。

 実際はお堂inお堂で雨に触れることは無かったんでしょうが、薄暗く雨模様のなか金色に輝くお堂が目に浮かぶようです。松尾芭蕉って凄いな。 ――というわけで建立900年特別展「中尊寺金色堂」に(以下金色堂展)行ったときの感想です。  実際は光悦展と同じ日に行ったんですが記事の間が開いてしまいました。DIYと刀剣乱舞のイベントにかまけてたんです許してください。 会場の場所と音声ガイド 金色堂展は本館一階入ってすぐの奥の展示室で開催されています。一室だけなので光悦展とのハシゴは

本阿弥光悦の大宇宙を見たはなし。

――実は当日まで小宇宙だと思ってました。  和食展を観に行った翌日、今度は朝早くから東京国立博物館(以下トーハク)へ特別展「本阿弥光悦の大宇宙」に行ってきました。  建立900年特別展「中尊寺金色堂」とのセット券を買ったので、展示品の多い光悦から攻める作戦です。 2/4時点の人手について まだ口コミ力が低いのかグッズ狙い組がいないのか、開場30分ぐらい前でも待機列はそれほど伸びていませんでした。これから当日券買う組が多く、前売券組も金色堂と二分されるので、開場すぐに光悦

和食展に行ってきたはなし。

 前売りだけ買っていて行けていなかった和食展、病院帰りに行って来ました。  上野駅構内で昼食を摂ってから国立科学博物館(以下かはく表記)に着き、入場待ち列は無くコインロッカーも空きがあったのですっかり油断してました。 ――久しぶりにヒトの動かないすし詰め状態展覧会にぶち当たったなぁ……。  展示物の大半がサイズが小さいうえ数が多いから、最前列じゃないとマトモに見れない。でもって観覧客の流れが非常に悪い。これは自分も含めて撮影自由なんでつい撮っちゃうから、というのもあるん

キュビスム展に行ったはなし。

 こちらは母同様に私も「キュビスム……ピカソはいろんな展覧会で見てるしなぁ……」と発表直後は食指が動かなかった展覧会です。  後日「新美の巨人たち」を見て日本初公開の作品がある、ということが気になってこれまた駆け込みで観に行きました。  雨の土曜に朝イチで行ったんですが西洋美術館に到着した時点でそこそこの列。とは言え予め当日券は買っておいたので入場までに然程時間はかからず、傘立てにもコインロッカーにも困りませんでした。  音声ガイドは「いつでもミュージアム・トーク」での

モネ展に行ったはなし。

 大好きなガラス作家のナカダマサヒデ氏ははモネ展でインスピレーションを得て睡蓮のペンダントを作ったそうで。  濃い緑と青のガラスの層に浮かぶ白い睡蓮。胸元に小さな池を携えている気分に浸ります。  上野の森美術館で開催されていたモネ展、チケット情報が出た時点で「うわっ高っ!」と声が出て流石にこれはスルーかな、と思っていたんですが、ナカダマサヒデ氏の東京個展に訪れたときに色々感想を聞いたのと、先述のペンダントを気に入って購入したのとでちょっと心に引っかかっていました。  そ

さよなら東急東横店

 今日、東急東横店が85年の歴史に幕を下ろした。  現場にはシャッターが完全に落ちきるまで残ろうとしてる人が大勢いたけど、私は青山フラワーマーケットのレジ待ち列で閉店の館内放送を聴けただけで満足した。  ぶれたな…。  私にとって東急東横店は伊東屋と少々お高いスーパーと母の日に便利な花屋の複合だった。今日はそれぞれで買い物した。まぁフードショウは続くんだけどさ……。  伊東屋は正直本店よりもお世話になった。カラーチャートのノートが店頭に出てたら買い占めたし同人誌作ってた頃

メクアリウムを全通しした時のこと

 阿佐ヶ谷のVOIDで開催されたHAKURO氏・村瀬材木氏の二人展「メクアリウム」が大成功かつ惜しまれつつも終了してから早一ヶ月近くが経つ。  私は文字通りその最初から最後まで、会期中毎日VOIDに通ってこの記念すべきイベントを大いに楽しんだ。その思い出をここに残そうと思う。 デンシタコとの出会い  二人展の事を書く前に、まず私と「デンシタコ」の出会いについて述べなければならない。デンシタコは「日ノ元重工」HAKURO氏のオリジナルキャラクター「海洋探査ロボットデンシタコ3