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【木曜日】 おやすみ、せんたくモン

娘はよく、マスクや帽子、鞄を身につけて、「お出かけ」の格好をする。そして「いってきまーす」と手をふり、「お出かけごっこ」をする。本当には出かけない。

昨今の感染状況を鑑みて、なかなか外に出してあげられない現実が辛いというようなことを、どこかの記事で書いたけれど、昨日は、テレビ電話越しにそんな娘の様子を見た義父が、なんとなしに「外に出したったらいいのに」とつぶやいたので、全わたしが泣いた。

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出せるもんなら出したいのに。そんなことは、誰よりも考えて悩んでるのに。なんも知らんのになんでそんなこと言われなあかんの。っていうか外に出したらビデオ通話できなくなるけどそれについてはどう思ってんの。あーもういっそ、「じゃあ今から、仰せの通り外に出かけるんで通話切りますね!」と言って出かけてしまおうか、でもそんな当てつけで変な時間から外に出て、振り回されるのは娘のほう。しかも、そこまでしても、相手に自分の気持ちの何分の一も伝わらない。

など色々と思うところがあって、ビデオの死角でしばらく悶々とするも感情が収まらず、そして義父母はそのことに気づいておらず、後で夫から一言言ってもらう、というのもおおごとになるしな、と思い、結局その場で言うことにした。

「傷つきました」と。

これがもし、実親だったら単刀直入に怒りをぶちまけていたと思う。けれど、いくら仲が良いとはいえ義親である。より円滑なコミュニケーションを目指して、怒りよりももっと原始的な、柔らかい感情を入り口にした。

(そういう意味で、義親というのはときに実親よりも距離が取りやすいものだと思っている。気を遣う、といえばマイナスかもしれないけれど、大人になってから出会っているぶん、大人同士の安定した距離感を構築しやすい、という点で義実家はやりやすい、ともいえる)

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義父は驚いていた。というか、そもそも義父は本当になんの気なしに言ったのだ。悪気なんかこれっぽっちもないし、嫁に対してああしろこうしろと指図するつもりも微塵もない。温厚で優しくて、ただ孫が不憫で、ついそんな言い方をしてしまっただけ。不器用な人なのだ。

だがしかし。
だからといって私は、涙をのんでなかったことにはしない。

義母が間に入って、あれやこれやとうまく仲裁してくれる中で、「どうにもできず気にしていたことだから傷ついた」以外にも、「育児をしている人には『〜したったらいいのに』という言い草がとても嫌なこと」「外出したらビデオ通話もできなくなるが、どう思っているのか」あたりを織り込んで、全部お話しした。

義父は謝ってくれた。ただ、言葉少なな人なので、どこまでを理解してもらえたかはわからない。なんなら、後半部分は義父より義母のほうが心当たりがあるようで、「〜したったらいいのに」のくだりでは、「姑とのことを思い出す」というようなことも語っていた。

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地雷を踏んだ、と思われたかもしれない。でも、どこにあるかわからないから地雷は地雷なわけで、今回のそれは、見える人には見える爆弾なのだ。見取り図のある爆弾。地雷か地雷でないかは、その人次第だと思う。

娘はその間、めったに手にできないママの眼鏡を手にして嬉しそうに、そして空気を察してか大人しく、遊んでくれていた。


そのあと自分でも、「〜したったらいいのに」と言われることに関して考えてみた。もちろん、周りの人間が本当に正しいアドバイスをしている可能性だってあるし、全くなにも口出しするな、と言いたいわけじゃない。

ただその言い草には、「上から言うてる感」「育児を否定してる感」「責任もない立場から好き勝手言うてる感」「姑からの嫌味感」「相手の浅慮をあざ笑ってる感」「自分のほうがうまく出来ると思いこんでる感」が出まくっているので、ほなそんな言い方するなら、5時間でも10時間でも、バチバチに話し合いするつもりで言うてきてね、と言いたい。

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軽い気持ちで言うて良いもんじゃない。
言うならガチで言うてきてくれ。



なぜかいきなり重めの話ではじまった、本日木曜日ですが。
今日は何の変哲もない一日でした。

娘と二人でゆっくり起きて、いつもどおりにご飯をして、娘に手伝ってもらいながら、洗濯物。
「これはっ?」
「これは、パパのパンツ」
「これは、パパのぉ、パパのパン、パパ…パパのパンツ!」
「そう、パパのパンツ」
「これはっ?」
「たんまんのズボン」
「たんまんのぉ、じゅぼん。たんまんのぉ、うさぎじゅぼん!」
「そう、たんまんのうさぎズボン」

洗濯物を干し終え、風呂場の電気を消して扉を閉めると、娘が
「よるなった!(暗くなった)」
「ばいばーい、せんたくもん」
「おやすみーせんたくもん」
と風呂場に向かって手を振っており、それは、日々生まれる娘の「初めての言動」の一つであったので、今日は「初めてせんたくもんがおやすみした日」と相成った。

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【最近の娘のお気に入り動画】

髭男。これはもう、一年前くらいからずっと好きなんですけど、最近久しぶりにつけてあげたらやっぱり好きでした。

4曲目の「Clap Clap」で一緒に手を叩いて、「あか、する!(背景が赤なので)」と何度もリピートを迫ってくるのですが、なんせこの動画、オムニバスで当該曲は30秒もない短尺なのがつらい。

運営さん、お願い。フルのMV出して。
っていうか、娘云々関係なく、5曲全部、曲も映像も最高だからほんとにほんとにフルMV出してほしい。すごく良いのになんでオムニバスにしちゃったの…なんで…


結構前に流行った、惑星ループ。
うーんこれは、まだお気に入りになっているとは言えないかもしれない。ただ、今更だけど振りもかわいいし、娘も気に入りそうだと思って、率先して私が踊っている。

とはいえうちの娘は、自分が踊れないものをママだけが踊っているとなぜか怒る節があり、今日も踊るママの妨害をしまくって、しかしそれでも踊りたい、と逃げながら踊るママにブチギレていた。

なんでなん…

娘は、ママが踊ってさえいなければ心穏やかに動画を見ることが出来るようで、
「ずぼんしてるねえ〜」
と演者二人を指差す。
後半、バッ! と服を脱ぎ上裸になるシーンでは
「びっくりした!」
「お着替えしたねえ〜」
と言い、私も、ウンそうだねえ(こんなん見せたらパパに怒られそうやな)と相槌を打っていたのだが、
「ふわふわ!」
といって娘が指差したのが乳首のモザイクだったので、「いやあれは…モザイク…」とモニョモニョ言うしかなかった。


踊る踊らないで娘とバトってしまったので、仲直りをしてベランダに出る。

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日差しが強く、のわりに気温が低く、二人してダウンを着込んだ。しばらく二人でベランダをぐるぐる、ウロウロしてから、今日も「かぼちゃキレイキレイする?」とかぼちゃで釣って、部屋に戻る。

野菜室からかぼちゃを取り出して、娘にパス。うんうん言いながらシールを剥がし、ラップを剥がし…しているすきに、私は惑星ループを踊る。どんだけ踊りたいねん。

娘はゆっくり丁寧に、時間をかけてラップをむいて、わたを取って、水洗いする。母も心置きなくBTSまで踊って、お昼ごはん。

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それからの午後も、穏やかに過ぎていった。
少し前まで困難を極めていた娘のイヤイヤが一段落し、娘も一つ、いや十個くらい、大人になった気がする(「あとで」が出来るようになったり)。

まだまだ甘えん坊さんで、まだまだたくさん難しいことはあるけれど、今日のように穏やかに見える一日でも、娘は着実に着実に、大人へと近づいている。



冒頭にあんなこと書きましたが、くどいようですが義父は良い人で、関係は良好です。むしろ、だからこそ言えたという。

もう少し暖かくなってきたら、外にも行きやすくなるかな。公園以外どこにも行っていなかった昨年末、おそらく遊具から鼻風邪をもらって、接触感染の怖さを思い知りました。

最近の娘は唇の皮をいじる癖にはまっているので、そんなのもあって、なかなか遊具には触らせたくなかったりして。本当ならもっと、一緒にスーパーとか、そんなところにも行きたいんだけど。

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でもそんなこと言っててもしかたないし、今は家でいろんなことが楽しめるので、家で出来ることをします。

YouTubeには、うちと同じ室内鉄棒で遊んでるお子さんたちの動画があったりするし、それを見て娘も一緒に鉄棒にぶら下がったり、体操の池谷幸雄さんの動画をみて、一緒にでんぐり返りをしたり。

そうそう、最近、数字を言えるようになってきました。あと、トイトレは全然進んでません。

そのうちそのうち。そのうち出来るようになるでしょ〜、の精神で、いろんなこと、見守っていこうと思います。

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外気が暖かくなってくると、ホッとしますね。
春が来て、暖かくなったら、コロナも落ち着いてくれないかしら。
季節の変わり目、皆様どうぞご自愛くださいね。





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