見出し画像

41 死を生きた人々・・・訪問診療と355人の患者

人生をしまう時間(とき)小堀鴎一郎著(森鴎外の孫)

ラジオ放送 ”すっぴん”から(もう終わっちゃったけど)
その14
2020/2月
MCは高橋源一郎さん アンカーは藤井彩子さん

訪問診療は患者さんのみならずご家族との関わりが出てきますね。

・母の死とは 50年自分の母であった人の死
 肉体的に安らかに眠っていることがありがたい。
 ・・・銀の匙の作者 中勘助さんの言葉

・医学の知識のある知人宅へ 月に1度往診
 妻は76才 胃がん ヘビースモーカー
 知人には好きなお酒を許す
 妻のヘビースモーカーも許す
 その人らしく生きれば良い。
 黒ラベル持参で一緒に呑む

・93才の女性 ハンディのある娘さんとの二人暮らし
 めまいと排便障害あり 2年9か月 月に一度往診
 後に残す娘さんの事を気にかけていたこの女性に
 最後の2カ月頃にかけた言葉
 『娘さんの生活は実に自然です。
 あなたの育て方が良かったんだと思います。
 娘さんはあなたの勲章ですよ。』
 彼女は静かに目を閉じて聞いていた。
 
・能面のように表情のない99才の女性
 ベッド脇にクロスワードと日記帳があった。
 その事から難聴で会話能力が衰えていただけだとわかった。
 筆談を開始すると 語りたくて仕方無い事がわかった。
 用紙を渡して次回までにまとめておくように伝える。
 それから亡くなるまで実に楽しそうだった。
 自宅近くの桜が見たいと言うので写真を撮って渡した。
 宝塚の憧れのスターのブロマイドが欲しいと言うので
 入手して手渡す。
 少女時代に戻ったように幸せそうだった。

痛くない死に方 という映画がありました。
その中のお医者さんの台詞にこんなのがあったような気がします。
『大病院は病気を見つけて切ったり張ったりして病気を治す。終末医療を担当する町の医院や訪問看護の役割は患者さんやそのご家族がどういう最後を希望しているのか その思いを知って 望む生き方 望む死に方 に寄り添うことである。』

・・・自分の大切な家族や自分自身の最後について どんな道筋を立てようか・・・選択肢はいろいろ・・・ 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?