お肌ツルツル族の住む国へ

　この国の住人はカタツムリ系の種族なのかもしれませんがそれ程ヌメヌメしているわけではなさそうです。なめらかでカラフルな色合いの　お肌がステキな住人達です。森の中を自由に動き回って時折歌も歌ったりします。可愛らしいハミング程度のものですけれど。静けさを好む人達なのですね。

『子どもって　カタツムリとかナメクジのこと好きなんじゃないかしら。えっ？　カタツムリは大好きだけれど　ナメクジのことは好きかどうかはわからない。あらそうなの。持ち家があるかどうかの違いだけで　どちらもかわいいと思いますけど。
　私達は夢の中で子ども達とよくいっしょに遊ぶわよ。七色に輝く幅広の葉っぱを上から下に向かってすべり台のようにして滑り降りたりするの。これはとっても楽しい遊びよ。』
聞いているだけでスゴク楽しそうだとミノリョンは思いました。でも残念ながら話してもらえたのはここまでです。やはり大きな手袋のことは誰も知らないそうです。
『お隣の影法師の国に行ってみるのはどうかしら。手袋の持ち主がいるかどうかはわからないけれど　あそこには一度は行ってみるべきよ　美しくて不思議な世界なの。誰もが目を奪われるし好きになる世界だと思うわ。』