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『スウェーデン王立歌劇場(オペラ座)』年間プログラムが美しすぎて捨てられない

年末の大掃除中。どうしても捨てづらい劇場年間プログラム(パンフレット)を発見してしまった……ので……掃除の手が……止ま……った……!

出てきたのは『スウェーデン王立歌劇場(オペラ座)』年間プログラム2017/2018。スウェーデンのストックホルムに行った時に劇場パンフレットに一目惚れして、持って帰ってきたのです。(表紙と裏表紙が逆さまなのは仕様です)

こんなに素敵なパンフレットを手に入れたら、劇場に通いたくなるじゃないかぁああああ!パンフレットって大事だあああああ!!

でもスウェーデンなので通えません。パンフレットもあまりに美しいとはいえ大きくて場所を取るし(厚いB4サイズ)、公演も終わってるし、やっぱり捨ようかな……捨てよう。

引かれる後ろ髪を断ち切るために、中でも美しいなと目を惹かれた演目をいくつかとパンフレットを紹介します。ああ……北欧の美的センスって本当に美しい!!


▼年間プログラム2017/2018紹介映像

映像にあるように、パンフレットにも泳いでいるダンサーやミュージシャンたちの写真が見開き6ページでどどーん!!これ演目じゃなくてイメージビジュアルですよー!!VOGUEのグラビアなのー!?

大きくイメージ写真が載せられ、その横か上に小さな文字が書かれているだけ。文字がビジュアルを邪魔しない。紙はB4サイズのマット紙で、少し暗くくすんでいて生々しい質感。もはやこれだけでアート作品……。

あー美しい。

このスウェーデン王立歌劇場は、スウェーデンの首都ストックホルムにあるヨーロッパで最も古い歌劇場の1つです。1773年ロココ時代にグスタフ3世によって設立されました。グスタフ3世は、演劇を愛し、自分も脚本家、演出家、俳優として活躍したスウェーデン国王です。

でも今のバロック様式の建物は1898年に建築家アンデルベリによって造られたそうです。また歌劇場の王立バレエ団は、パリ・オペラ座バレエ、デンマーク王立バレエ、マリインスキー・バレエについで世界で4番目に古い歴史を誇っています。

↓ エントランスはこちら。
訪ねた時は、管内のレストラン・オペラシェッラレン(Operakällaren)でコンサートをしていたらしく、気になって近づくといかにも王子様みたいな長髪の青年スタッフに「こっちはダメですよお嬢さん」とウインクされました。うん、言うこと聞きます!

入り口扉の上や天井には、マスク(喜怒哀楽の表情をしている)が施されています。

↓ 客席はこんな感じ。クラシックからモダンまで様々なオペラやバレエが上演されています。

できることなら通いたい。プログラムを眺めていると募る思い。手に取って、惹かれて、観たくて、観に行けなくて、でも捨てられなくて、いつの間にか心は舞台を想像(妄想)して……そうして捨てられないチラシはこれだけじゃないですけどね!チラシやパンフで大掃除なんて進まないですね!ああ、こうやって思いを馳せているうちにいつの間にか舞台や劇場のファンになってるのかなぁ。

ということで、今この私の手の中にあるプログラムのうち、パッと目を引いた演目をいくつか挙げます。日本のオペラのチラシと全然違うんですよねぇ。妄想が捗るんですよ……。


「AIDA」(アイーダ)

男性の胸筋肉に、乳首の上に、心臓の上に、血文字で「AIDA」。かっこいい……
「アイーダ」って内容はとにかくオペラらしい終わり方で、中学の授業で見せられた時は泣いて落ち込んだトラウマがあります。今思えばそんなに落ち込むことないのに。作曲はヴェルディ。
「AIDA」映像はこちら


「ELEKTRA」(エレクトラ)

シュトラウス作曲のオペラ。ソフォクレスのギリシア悲劇を元にしつつ、異なる台本になっています。女優さんの手足がむくんでるのがいいですね。何かを耐えているように内側に曲がった足首と足の指。囚人用のようなベッドから垂れた美しい赤の布は血のようで。演目の説明は何もないのに、すごく雄弁な写真。
「ELEKTRA」映像はこちら


「ALICE UNDER LANDET」(不思議の国アリス)

これは英国ロイヤル・バレエ団の公演ですね。確か日本にもツアーにきたな。ビジュアルが可愛すぎて話題になりました。英国バレエの現代演出は映画の中に迷い込んだみたいでファンタジーの登場人物になった気になりますね! 
日本版の予告映像はこちら


「DON JUAN」(ドン・ジョヴァンニ)

プレイボーイの代名詞ですが、なんか怪傑ゾロの悪玉ヴァージョンみたいな。ワイルドですね。どんなドン・ファンなんでしょう。想像できなさすぎて、いろいろ考えちゃいます。作曲はモーツァルト。
「DON JUAN」映像はこちら



……ていうか、調べたらプログラム全ページネットで見られるやん!!!ダウンロードもできるし!!!じゃあもう心置きなく紙は捨てよう!!!

あーやっぱり美しい。

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