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千葉ジェッツ一筋だった私が神戸ストークスを好きになった話 【初投稿】

⚠️本投稿で使用されている写真は全て私が撮影したものです。被写体ご本人及びチームメイトの方以外は無断での保存、二次利用、転載をご遠慮下さい。

それまでの私

テレビで富樫勇樹選手を知り、千葉ジェッツを好きになって、およそ2年半が経った。今までの2シーズン、現地やバス生での試合観戦をする中で本当に素晴らしい選手との出会いは沢山あったけど、ハッキリ「推し」と言えるほど活躍すると心の底から喜べたり、伸び悩んだ時に悔しくなったりする選手は富樫くんだけだった。そして私は「この先も富樫くんぐらい好きになれる選手には出会われへんのやろな〜」と思っていた。それぐらい富樫くんは私の中で別格だった。「船橋のホームアリーナで試合が見たい」とか「カメラが欲しい、今のあの表情を自分の手で残したい」とかバスケに絡む行動の原理はいつだって富樫くんで、バイトを頑張ってきた理由も「富樫くんのバスケを近くで見たいから」だった。コートに立ってボールを持つだけでワクワクさせてくれて、キラキラした夢のようなものを見させてくれるような選手は富樫くんだけだった。

ワールド記念ホールで神戸ストークスの道原紀晃選手に出会ったあの日までは。

ストークスとの出会い

西宮ストークス改め、神戸ストークス。生まれて20年以上ずっと神戸市内に住んでいるし、子供の時はミニバスをやっていたから、兵庫県唯一の男子プロバスケットボールチームとなればさすがに名前ぐらいは知っているという感じだったけど、選手は全然知らなかった。ジェッツを好きになってからは「早くB1に昇格して千葉ジェッツを呼んで欲しいな、いつか神戸アリーナで富樫くんを見れるかな?」と邪な気持ちを抱えていたほどだ。

ストークスを見に行ったきっかけ

そんなある日、ストークスが「神戸アリーナ完成までの間はワールド記念ホールをホームアリーナにする」と言い出した。

にわかに信じ難い話だと思った。失礼を承知で書くが「名だたるアーティストさんが公演をしてきたあんなデカい箱で…?B2のチームが試合をするの…?しかもホーム移転の初年度に…?え、埋まるの…?」というのが私の正直な感想だった(本当に失礼すぎる)。そうは言っても近くで大好きなバスケが見れるとなると興味は湧くものである。「せっかく神戸に来たのだから1回ぐらいは見に行っておくか」と思い、シーズンに入ってすぐにチケットを取った。

取った試合は2023年11月4日、神戸ストークスvs滋賀レイクスのGAME1。私が急遽遠征を決めて、初めて船橋アリーナでジェッツの試合を見たのが2021年11月6日だったので、ほぼピッタリ2年が経っていた。そしてこの時の対戦相手も滋賀レイクスターズ(当時の名称)だったのだ。「これも何かの縁かな〜、キーファーくんがまた見れるな〜、そういえば代表のマイキーくんも見れるな〜」なんてぼんやり考えて、それなりに楽しみにしていた(レイクスのことしか考えてない)

試合の前日、無類のバスケ好きである父親に「明日、初めてストークス見に行くねん。安いし、ワールドでやるらしいから。」と言うと「ストークス言うたら道原紀晃やな。科技の卒業生で、プロになってからはストークス一筋や。あれはええ選手やで。」と返ってきた。どうはらのりあき、か。なんかどっかで聞いたことある気がするな…とぼんやり思いながらも、この時はまさか自分の新たな推しになるなんて思ってもいなかったので、そうなんや〜と適当に返事をしておいた。

いよいよ初観戦

そして、迎えた当日。2階自由席の前の方に座った。ジェッツなら気合いを入れて出来る限りコートに近い席を取るのだが、別にお目当ての選手がいた訳ではなかったので、試合を俯瞰で見れるような安い席が良くて初めて自由席というものを取ってみた。真っ赤に染まった会場を見慣れているので、深い緑や黒、アウェーチームの青など寒色が目立つアリーナというだけでなかなか新鮮だった。が、正直この日の集客は少し不安を感じるレベルだった。1階席は埋まっていたが、2階席は特にエンド側がスッカスカで、これで興行として本当にやっていけるのだろうかと心配してしまうほどだった。

2023.11.4(土)vs滋賀レイクス atワールド記念ホール

固いディフェンスにやられてシュートすらできない選手が多かった中で、果敢にペイントアタックして点を取りに行く選手が目に留まった。今思うと「小柄な点取り屋のガード」という点で若干の富樫くん味を感じていたのかもしれない。そして遠目に見ても分かるほどの男前だった。それが背番号13番、道原紀晃選手だった。昨日お父さんが言っていた人だとここで思い出した。まだこの段階では「推しにしたい!」と思うほどでは無かったけど、良いプレーを目にしたのですっかり気になる選手にはなっていた(フラグ)。

ストークスは第4Qで怒涛の追い上げを見せたものの、惜しくも負けてしまった。最後の方にHC同士のすったもんだがあったりはしたが、概ね見に来てよかったと思えるような試合であった。推しの有無に関わらず、やっぱりバスケットボールは現地で見ることが1番楽しいのだ。交通費を足しても2000円ほどでこんなに楽しめるならまた見に来てもいいなと思った。そしてこのタイミングでGAME2の日に元々予定していた約束がリスケになり、推しが卒業するまで熱心に応援していたSTU48がゲストで来るということだったので、帰り道で次の日の試合のチケットを取ったのだった。

人生が変わった日

2023.11.5(日)vs滋賀レイクス atワールド記念ホール
初代ストーキーはこの日が最後の登場となりました🐥

次の日も2階の自由席に座った。前日よりはいくらか良い試合を見せていたが、相変わらずレイクスが優勢だった。しかしこの日、私は道原選手のとんでもないプレーを目撃してしまう。

それは身体の大きい選手たちのディフェンスを躱して打ったフローターシュートだった。あまりにも美しかった。闘志溢れる姿がめちゃくちゃカッコよく見えた。「この選手を応援したい!もっともっとプレーが見たい!」と道原選手に対して強く思ったのはこれが最初だった。次はどんなプレーが見れるのだろうとワクワクし始めていた。まだカメラを持っていなかった頃だったので、写真や動画として残せていないのが残念だが、頭の中にはまだあの時の画がはっきりと残っている。私が絵の上手いヲタクなら描いて残していたぐらいだ。

試合は残念ながら連敗となったが、すっかりあの一瞬で道原選手のファンになってしまった。富樫くんをテレビで初めて見た時の衝撃を思い出すようだった。しつこいようだが、本当にめちゃくちゃカッコよかった。今すぐにでも次の試合を見に行きたいのに、直近のホームゲームが約1ヶ月先の12月1日で、しかも姫路で開催だなんて嘘だと言って欲しかった(平日やし遠いから行くつもり無かった)(結局行ったけど)。ずっと千葉ジェッツと富樫くんに一途なファンだったからストークスと道原選手にもハマってしまいそうな予感に若干の躊躇いもあったのだが、かつてキティ姉さんが「推しは変えずともね 増やしていい!推しの数だけハッピーも増えるよ!🥺とYouTubeで語っていたことを思い出し、グッズ売り場に駆け込んでユニフォーム型キーホルダーを買った。富樫くん以外の選手の個人グッズを買うのはこれが人生で初めてだった。

緑のフラペチーノに合わせたら
可愛いかなと思っていつぞやに撮ったやつ(そうでもなかった)

めでたくストブーの仲間入り

こうして私のストブー生活が始まったのだった。年会費0円なのに試合のチケットが常時10%引きで買えるというもはや入らなければ損とまで言えるストークスのブースタークラブに入り、YouTubeや各種SNSでストークス関連の情報を漁った。真夜中に昨シーズンのドキュメンタリーを見て号泣した。「いつか買おう」と思っていた一眼レフカメラもとうとう買う決心がついて、今では毎試合カメラを構えている。そしてあれ以降、ホームゲームはほぼ全て現地で見ている。さすがに淡路島での平日ナイターは見送ろうかとも思っていたが、ストチアのクリスマスパフォーマンスが諦めきれなかったのとコートに近いところの空席が目立っていたのが悲しくて、急遽前日にチケットを取って、高速バスで明石海峡大橋を渡り、日帰りで見に行った。この日は「淡路島まで来てよかった!」と心の底から思えるような素晴らしい試合だった。

2023.12.15(金) vs滋賀レイクス at洲本市文化体育館
神戸ストークス 道原紀晃選手
2023.12.15(金)vs滋賀レイクス at洲本市文化体育館
ストークスチアリーダーズ CHIMUさん

なぜ私がストークスに、道原選手にどハマりしたのか

これに関しては大きく2つの理由があると思っている。1つ目は家からホームアリーナが近いことだ。「日帰りで見に行ける」「現実的に通える」というのは本当に恐ろしい。物理的、金銭的問題がこれ1つで解決する。例としてジェッツで考えると、学生アルバイトの私が良いお席に座り(せっかく遠征するなら座席は妥協したくない派)、神戸から船アリに「通う」というのは金銭面でどうしても難しい。ただでさえストークスよりチケット代が高い上に宿泊費や移動費を含めると単純計算で破産確定だ。だから少なくとも学生のうちのジェッツの応援はバス生がメインになってしまう。しかしストークスだとこれが現実的に出来てしまうのだ。本当に何度でも言わせてもらうが、やっぱりバスケは現地で見るのが1番面白い。となればお金や時間の許す限りは通いたい。私がここまでハマれているのは間違いなくホームアリーナまでの距離やかかる費用も影響していると考えている。

2024.1.20(土)vs熊本ヴォルターズ atワールド記念ホール
神戸ストークス 道原紀晃選手
熊本ヴォルターズ 駒沢颯選手

あとはノリさんの年齢のことも大きい。口にするだけで悲しくなるので本当はあまり言いたくはないのだが、プロバスケットボールプレイヤーで34歳となるとキャリアの後半であり、終わりも見え始める年齢だ。年齢を聞いた時はすごくショックだった。なぜもっと早く出会えなかったのだろう。私がこれからどれだけ頑張ろうと、ノリさんが選手として最前線で輝くのを見届けられるのはあと数年なのだ。いずれみんなが通る道であり、こればかりはどうしようもない。でもそれがひたすらに悔しい。だから今はできる限り、ノリさんが最前線で活躍する姿をこの目で見ておきたい。ストークスが誇る絶対エースであるうちに、まだ後輩の誰かにその座を譲らなくていいうちに、みんなの頼れるキャプテンでいてくれるうちに。

2024.1.21(日)vs熊本ヴォルターズ atワールド記念ホール
神戸ストークス 道原紀晃選手

今、ストークスに伝えたいこと

昨年末に西宮市立中央体育館でA千葉との試合が行われた。GAME2はストブーとなったばかりの私にとっては初めて、満員のアリーナで行われる試合だった。ワールドでは全く感じられなかったあまりの歓声の大きさに「これがホームのあるべき姿やんなぁ」なんてことを私は思っていたのだが、あの試合の後でチラホラ「やっぱり西宮にいて欲しかった!」とか「昔のストークスは良かったよなぁ」なんて言葉を見聞きしてしまった。

正直に言うとちょっと悲しかったし、それなりに落ち込んだ。絶対にその人たちに悪気はなかったと思うのだ。むしろ西宮ストークス時代から応援してきている人達からすれば、そう思うのが自然だとすら思う。私は神戸市民だから移転を喜ぶ立場だけど、西宮市民は出て行かれる側になるので当然寂しいだろう。西宮市立中央体育館はワールドや神戸アリーナと比較すると遥かに小さいけど、客席はしっかり埋まっている。選手との距離感も近い。大きな歓声もすごく気持ちが良い。立場があるから言わないだけで、選手の中にもひょっとしたら移転に前向きになれない人がいたのかもしれない。少なくともあの空気を体感した私はそう思った。

だけど、あえて私はお礼を言いたい。神戸に来てくれてありがとう。神戸に来てくれなければこんな形で出会うことはなかった。仮に昇格してジェッツを呼んでくれていたとしても、出会い方が変わっていればきっとストブーにはならなかっただろう。ノリさんはもう本当に大好きで尊敬する選手だけど、同じぐらい今のチームのみんなが好きだし、HCである森山さんの作るバスケも、私はすごく好きだ。そして何より、ストークスは日常の中にバスケを見に行く楽しさがあるということを教えてくれた。これは神戸から遠く離れたチームであるジェッツだけを応援していたら絶対に分からなかったことであり、ストークスにしか担えない大事な役割なのだ。

シーズン後半、まだまだ昇格に向けてやらなければいけないことがある。近々、マックス・ヒサタケ選手が加わることも発表された。きっとチームは大きく変わり、成長していくのだろうと思う。私にできることは応援だけだから、少しでもこの応援が力になりますようにと願いを込め、今週も会場に足を運ぶ。みんなが怪我なく残りのシーズンを戦い抜けますように。そしてノリさんが大活躍しますように。

ヴィッセル神戸が優勝してメリケンパークが真っ赤に染まったときのように、ストークスが昇格してメリケンパークが真緑になる日が待ち遠しい。絶対昇格しような〜!!!🐥❤️‍🔥

2024.1.20(土)vs熊本ヴォルターズ atワールド記念ホール
神戸ストークス

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