彼らからしか得られない栄養がある

3話のわたあめキスを見た時から、私の心のエンジンがかかった
どうも彼らのキスは私にとってトリガーとなるようである

ここ2年ほどは、「林遣都ファン」としての推し活が忙しかったのもあり、
おっさんずラブについてはそこまで追いかけてもなかった
何より、妙な上書きをされることが嫌だったので、できればもうそっとしておいて欲しいという気持ちも強かったし、友達ともそういう話をしていたという事もある

劇場版を観て以降、モヤモヤと残る不満とSNSでの悲鳴にも似た嘆きの言葉が目に入る事で、中二病とも言える反発心が先行し、その怒りややるせない気持ちを「二次創作」という形でぶつけまくっていた
連ドラでの空白を埋めてみたり、劇場版のその後だったり、二人が一緒に暮らすようになったり、そういう話を書きまくっていたし、読んで下さる方からリクエストも募ったりして、結構な頻度で更新したりもしていた
多分、私史上最速の筆記スピードであったはずだ(PCのキーボード叩いてるんだけど)

ある程度書いてしまうと、私の中でいろんな事が落ち着いてしまい、続編もあるかないかわからないくらいの年数が経って、ぶつける気持ちもふっと消えてしまい、支部も閉めようか、SNSも辞めようかと随分悩んだりもした時期があった

昨年の秋、リターンズが始まるという情報が流れてきた時もそこまでウエルカムな気持ちになれず、不安の方が大きかったし、見るのが怖いという気持ちも強かった
実際、展にも行って、それなりに楽しめたし、いろいろと思い出す事もあったけれど、放送前ということで気持ちを全振りするにはまだまだ燃料不足という状態

1話の放送が始まってもどこか他人事のようで、そこまで肩入れできなくて、「ああ、私の中のおっさんずラブ熱は冷めきってしまったのかもしれない」と密かに思っていたほどである

そう、スピンオフを見るまでは…

あれは、地上波に乗せられないからTVerでの配信にしたのだろうと邪推するほど、見たかった二人の生活のはじまり
突然「年上強引彼氏」になる春田と、恥ずかしそうにしながら抗わない「年下小悪魔彼氏」な牧くんの寸止めブラックアウトで、7話のラストを思い出して、「デジャブか?」と思うほど悶絶したのは間違いない

それでも2話の細かいモヤモヤと本編での二人のギクシャクした会話に、冒頭の「ベッドへ引きずり込む春田」を見ても、私の心は冷え込みの激しい朝の車のエンジンの様になかなか温もってはこず、発車するにはもう少し温めないとエンジン傷むぜ、な状態だったのだ

それが、である

3話のわたあめキスを見た途端、心臓がギューッとして、「これだよ、これ、これが見たかった二人なんだ…」と一気に「吸入→圧縮→燃焼→排気」の4ストロークで見事急発進!
無事二人の事が頭から離れなくなってしまったのだ

不思議なのだけど、どんなドラマでキスシーンを見ても「ふーん」としか思わないサイコパス寄りな私でも、彼らのキスを見ると何故かワクワクして、心が躍るし、華やかな気持ちになれる
劇場版だって散々悪態ついたけど、エンドロール後の二人のシーンでのキスだけが救いだった

俳優同士の相性の良さとか、プライベートでの仲の良さとか、そういうものは関係あるかもしれない

多分、遣都くんに「遠慮」がないのは大きいのではないかと思う
圭くんになら全力でぶつかっても受け止めてくれるという安心感があるから、普段の演技力のその上を行く部分はあるように感じる
もちろん、いつもどの作品でも全力なのだけど

部長とのバトルも全力でぶつかるので、真剣なのに面白いという謎の現象が起こるのだけど、そういう意味では、やはり「天空不動産編」は奇跡のキャスティングだと思う

「春田と牧」の時の二人は異次元で特別だ
「これはドラマだ」とわかっていても、実際に二人が存在していて、恋をして、愛を育んでいると真剣に思い込むほどには私の頭は狂っている
彼らが並んで喋っているだけで和んでくるし、二人とも愛おしくて可愛らしくて、大好きで抱きしめたくなる
とても自然に二人が暮らしていると思える、その映像が流れているだけで、心が安定してくるのだ

「春田と牧」という二人からしか得られない栄養がある
彼らは私の精神安定剤というのは間違いない
多分、永遠に

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