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私は大学生の時間違いなく全能感を感じていた

楽天を出て、ジョージアに移住して、フリーランスになって、こんなに現在進行系のネタがある中で、今回は大学時代の思い出を書く。

ラランドサーヤの個人チャンネルでサーヤとくるまが対談している動画をみた。彼らは大学生時代のことを語っていたのだけれど、中身は違えど私も彼らと同じように贅沢な時間を過ごして無敵感を感じていたことを思い出した。

厳密には思い出したわけではなく、常に頭の中にあった。いつでも思い出せる光景がある。

私が無敵感を感じていたのは、自分が第一志望の早稲田大学に通っていたからでもモテていたからでも成績優秀だったからでもない。(実際にモテていないし成績もめちゃくちゃ悪かった。)最高の友人が隣にいて、その最高の友人に友人認定されていて、傍から見ると私達は明らかに仲間に見られている、その事実が私に無敵感を与えていた。

医者の娘がわんさかいるような私立の中高で育ち、今考えると箱入りも箱入りだった私は、男だらけの喫煙所でタバコを吸い、ガールズバーでバイトをし、パンツが見えていないのが奇跡と思えるような長さのミニスカートを履く彼女が完全に異質の存在で、最高にかっこよく見えた。
初めて彼女に出会った時はあまりの異質さを受け入れられず、絶対にこんな子と友達になりたくないと思ったし、なぜかLINEを交換してしまったことを後悔していた。普段は授業に来ず、偶に来ると思ったらバッグに鏡月を入れてきたこともあった。テスト前だけLINEをよこして、ノートを見せてほしいというその魂胆が最初は嫌いだったが、だんだん慣れてきて面白がれるようになってからが友情の始まりだったと思う。その頃の彼女は強烈にビッチで、出てくる話がすべて新鮮だった。内容は省くが、「腐っても早稲田」という名言が忘れられない。

タバコ片手にダーツでジェンガをするな

私自身元々露出に抵抗がなかったが、彼女の影響を受け、ショートパンツやミニスカートをめちゃくちゃ履いていた。今考えるとあの時履いていたショートパンツってほぼ水着だった気がする。

肌の露出についてイチ女の立場から意見を述べると、あれは「肌を露出したい」というよりは「私は肌を露出することに抵抗がない堂々とした人間です」という意思表示に近い。ファッションって大体自分という人間がなんたるかの意思表示だと思う。歌舞伎町でMCMを背負ってるのは「MCMが好きです」ではなく「歌舞伎町のホス狂です」という意思表示だろうし。

そういうわけで、夏、大隈銅像の前を露出狂のごとく肌を出した現役ビッチの友達と一緒に歩いているとき、自分たちがこの大学内で一番イケているように思えて、紛れもない全能感にあふれていた。この最高の人間と対等の立場で遊んでいる自分というのが高揚感の源だった。

というか、間違いなくあの空間で私達は一番イケていた。「自分たちが一番イケている」と信じ切ってガハハと笑っていた私を、高校時代の私がみたらなんて眩しかっただろう。25になった今でもあの瞬間の私達は尊く感じる。

そんな全能感に溢れながらも、当時は当時でアイプチがとれてないか気になったり、クラブで会った男からの返信が返ってこないことに病んだり、今日のサークル仲良い人いないかもとか、今思えば随分くだらないことに悩んでいた。でも、だからこそ青臭いその頃のわたしはイケていた。今よりメイクも下手だし何も垢抜けてないし絶対全然かわいくないけど、イケていたことには変わりないのだ。

なんか、こういう思い出を本当に大事に大事に死ぬまで覚えておきたいな。ありがとう。彼女への追悼文みたいになってるけど全然今日も元気に日本でラーメン食べてた。

おわり

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楽天をやめて2023年10月にジョージアに移住 海外について思うこと、ジョージア情報、ノマドについてとか、色々かきます 公開しておきながら…

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