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Reading Meditation * 魂の暦

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毎週ルドルフ・シュタイナーの魂の暦のポエムを紹介しながら、季節をめぐります。
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記事一覧

『魂の暦』 第23週 Reading Meditation

台風が去り、秋の訪れというよりも、晩秋であるかの寒さです。今日は、まだ9月ですが、薪ストーブをつけてしまいました。もうすぐ秋分、お彼岸の季節ですね。 ここのところ、どんよりとしたお天気が続いていますが、確実に夏に比べると、思考が明晰になってきていることを感じます。これが冬に向け、ますます研ぎ澄まされていくのかと思うと楽しみでなりません。 秋は、読書の秋というのもなんだか納得します。夏にさずかった光と共に、この時期から内面を見つめる新しい学びを始めてみるというのも、いいです

『魂の暦』 第22週 Reading Meditation

先週土曜日は中秋の名月。我が家の畑からも美しい月を愛でることができ、たくさん光を浴びできました。夏の間、たくさん取り込んだ光が、私たちの中で自分の光となって「内面で強く輝き動き始める」時期です。 秋の季節は、魂にとっても実りの季節なのですね。世界の自我が、個としての人間の自我として、ゆっくりと実っていく。世界の自我を通した自分の自我は、より強くよりしなやかになっていく気がしています。 最近、私は自分の内側にあるものを、アウトプットしていくことへの不安や恐れが少しずつ溶け始

『魂の暦』 第20週 ReadingMeditation

今週ももう終わりですが、振り返りとして今週の詩を。 「自分とは何か?」この問いは、哲学的な問いですよね。シュタイナー学校の生徒たちは、動物・植物・鉱物を学びながら自分とは何かを知っていきます。動物・植物・鉱物の中にも自分と同じエッセンスが流れているということを体感していくと、世界はすべて自分なのだというという深い考えに行き着くとしているからです。 それは、一つには自然界に対する畏敬の念を育てるということかもしれません。それには、自然での体験が何よりも一番だと思います。自然

『魂の暦』 第19週 Reading Meditation

夏休みの最後、友人のご縁で岩手県の遠野を訪れることができました。滞在したクインズメドウカントリーハウスは、馬と人が境界線なく、共に暮らす場所。夏の間は、標高の高い高原に馬たちは出向いているということで、みんなで会いにいきました。 広大な草原に、自由に馬たちが暮らす様子が、本当に天国のようで美しかった。もちろんそれは、ありのままの自然ではなく、人間が作り上げた場所であり、管理されている馬たちであるのだけれども、ただ馬たちがそこにいる、「ただ在る」それだけで美しいということがじ

『魂の暦』 第17週 Reading Meditation

福岡の実家に帰省して、灼熱の夏を体感しています。でも、クーラーのない長野の家より、家の中はガンガンに涼しくて快適ですw 私たちは全感覚器官を使って、夏の生命力を吸収しています。しれが、太陽の光やキラキラと輝く木々のまばゆさを物質的に取り入れているだけではなく、大いなるものの力も今取り入れている時期なのです。 それは、「宇宙の言葉、世界の言葉」を無意識に取り入れている時期とも言えます。 宇宙は、世界は、何か語りかけてきたでしょうか? 私は、「もっと自由であれ」「表現を恐

『魂の暦』 第16週 Reading Meditation

先週は、キラキラと太陽を浴び輝く夏に魔法をかけられたように、世界の輝きの中で大いなる崇高な力を感じるという週でした。 この時期、私たちの自我は自分の中に留まらず、世界へと広がっていきます。夏に開放的になるのも、この作用が働いているからかもしれません。思考が働かないこの時期に私たちが唯一できることは、「感じる」ということです。 その「感じる」ことで、精神からの贈り物に気がつくことができるかもしれません。この夏の贈り物は、自我の実りとなり、秋には思考の実りとなって熟していくそ

『魂の暦』 第14週 Reading Meditation

久しぶりにnoteに戻ってきました。季節も移り変わり、もう夏なのでしょうが、まだ雨が降ったり止んだり、梅雨を過ごしたりなかったと言っているようなお天気です。 今は、アナベル(白いアジサイ)やピラミッドアジサイ(こちらも白)が美しい季節。白と緑のコントラストは、心に涼しい風を送ってくれます。 皆さんも、暑いとなかなか頭が働かなくなりますよね!私が住んでいる長野は、幸い朝晩は涼しく過ごせるのですが、クーラーのない家なので、昼間30度を超えると、なんとも目の前のタスクをこなすだ

『魂の暦』 第8週 Reading Meditation

毎週更新チャレンジのはずが、3週間も空いてしまいました。ここのところ初夏の陽気だった御代田町でしたが、昨夜から大雨。梅雨の到来を感じさせます。 今週のテーマは「インスピレーション」。私たちはこの時期、「インスピレーション」を授かる可能性をもつそうです。 ちなみに、インスピレーションを辞書で調べてみると、 インスピレーション【inspiration】《吹き込まれたもの、の意》創作・思考の過程で瞬間的に浮かぶ考え。ひらめき。霊感。「インスピレーションがわく」 インスピレー

『魂の暦』 第4週 Reading Meditation

今週は、「私は自分の本当の存在を生きる」ということをテーマに考えてみたいと思います。 自分の本当の存在ってなんでしょうか?自分自身の内なるものということになると思いますが、それはアントロポゾフィーでは、自我と呼んでいます。自我には深い深い奥底があって、その話はまた今度。 私の内なるものにそって生きるとは、この物理的なこの世界に何かしらの「表現をする」ということだと思います。それは、仕事でそれを表現している人もいれば、趣味で歌や絵を書いて表現している人かもしれない。はたまた

『魂の暦』 第3週 Reading Meditation

第3週目。このnoteの更新が楽しみになってきました。今週のテーマは「自分を縛り付けているものは何か?」ということです。 「『魂の暦』とともに」の解説において、マンフレット・クリューガーさんは、自分を縛り付けているものは、ある意味ではエゴ的な存在であり、永遠の価値のないものにこだわること。例えば、物欲であったり、地位や名誉と言っています。 私を縛り付けているものについて、考えてみました。 ・時間的に余裕がないということ ・体調を崩しやすいこと ・産後そのままになっている脂

『魂の暦』 第2週 Reading Meditation

御代田の桜は満開を超え、日に日に葉っぱが増えてきました。この時期ほど、自然の変化を目の当たりにする季節はないですよね。一日一日の中にも、木々や花々の変化が見てとれます。   この外界の自然の営みの中で、私たち人間の「思考」はその力を失うそうです。確かに、周りの力強い生命力たちにすっかり引き込まれてしまいそうなくらい、この時期の自然には威力があります。 この時期は、冬の間、内省し思考してきたことを、世界に向けて行動し始める時期なのかもしれません。 シュタイナーは、一般人間学

『魂の暦』 第1週 Reading Meditation

4/17(日)〜4/23(土) モモの時間をはじめて、約1年が経ちました。ずっと、やろうやろうと思って、後回しになっていたnoteをひっそりとはじめてみます。 まずは、読みはじめて、3年になるルドルフ・シュタイナーの『魂の暦』を毎週noteに更新していくことを目標にしてみようと思います。 『魂の暦』とは、1週間ごとにシュタイナーが書いた詩がまとめられたもので、四季を通じた自己認識に至る、瞑想の道とも言われています。季節に生ずる命の中に自分自身を見出すことで、自然の移ろい