瞳にうつる、欠片を見つめて*あとがき

未読の方は、まずこちらから。

いつも完璧な人間は存在しない。
どんなに幸せでも、ココロにだって、時々隙間風が吹きつけることがある。
そんなときに、まるでココロに空いた穴を埋めてくれるような、そんな存在に出逢ったら。
ピッタリと嵌るパズルの最後のピースのように。

ただ、自分の瞳にうつる、彼という真実に、ココロの欠片を感じた。

ひとりで過ごすのが辛いときがある。
誰かに寄り添ってほしいときがある。
自分のことを誰も知らない相手だからこそ、見せられる顔がある。

人は、ひとりでは生きられない。
でも、どんなに自分に似た相手でも、自分のココロに寄り添ってくれる相手でも、ひとつにはなれない。「個」なのだ。

「愛してる」の言葉を、軽く口にはできないことがある。
でもそこに、「愛」がないわけじゃない。
言わないことで、バランスを保っていられる、そんなふたりも世の中にはいるのだ。

私なら、きっと爪を立てるのではなく、指と指を絡ませるだろう。
その言葉を言えないかわりに。

この小説は、Kojiさんのイラストの名付け親企画に参加させていただいたものになりますが、もう一枚、このイラストに似たもので、このお話のもうひとつの物語を描いています。

よければ、こちらも合わせてお読み頂けると嬉しいです。





いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。