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インサイドセールスのための”オープン型”コミュニティ立ち上げ事例【インサイドセールス研究会】

この記事は【インサイドセールス Advent Calendar 2023】の6日目の投稿です。5日目はスマートキャンプCOOの阿部さん(@shiabe1204)の記事から引き継いで、コミュニティについて投稿させていただきます。
https://note.com/shiabe1204/n/nbe2705257ee4?sub_rt=share_pw

次回は こざるだいすけ/ourlyさん の記事が公開予定です!

インサイドセールス Advent Calendar 2023

アポイントを取らずにその場で商談するセールステックSaaSの「OPTEMO(オプテモ)」を運営している小池桃太郎です。
インサイドセールスがWEBサイトから新規リード、新規商談を獲得できるセールステックとして、いろいろな企業様にて利用いただいております。

↓導入事例はこちら↓

2023年3月から「インサイドセールス研究会」というインサイドセールス向けコミュニティを始めており、これまで1年弱行ってきました。
最近では「インサイドセールスがコミュニティを運営する」という事例もよく拝見し、「インサイドセールス研究会ではどんなことをしていますか?」というお問合せもよくいただくため、今回はインサイドセールス研究会を立ち上げるために行ってきた事例を共有したいと思います。


コミュニティマーケティングとは?

コミュニティマーケティングとは、文字通りコミュニティを作ることで既存顧客とのリレーション強化や新規顧客との出会いなどを実現する方法ですが、Chat GPTに聞いてみると下記でした。

コミュニティマーケティングは、特定の共同の関心や価値観を持つ人々のコミュニティを対象にしたマーケティングのアプローチです。この手法は、顧客との関係を深め、信頼を築きながら、製品やサービスの販売促進を図ることを目的としています。以下に、コミュニティマーケティングの定義と分類のいくつかの要素を示します。

コミュニティマーケティングの定義】
特定のコミュニティの参加者に焦点を当てたアプローチ
参加と対話の促進
信頼構築とブランドの価値提供

コミュニティマーケティングの分類】
・オンラインコミュニティマーケティング

オフラインコミュニティマーケティング
ブランドコミュニティの構築
専門家コミュニティへの参加

これらの分類やアプローチは、コミュニティマーケティングを効果的に実践する上での基本的な枠組みを提供しています。

「コミュニティ」の言葉で括ると様々なケースがあり、目的によって形式は異なると考えています。
例えば「既存顧客のロイヤリティを上げたい」場合は既存顧客限定のクローズドなコミュニティになる傾向があり、「新規顧客のリードを獲得したい」場合はオープンなコミュニティになる傾向があります。

コミュニティマーケティング自体は古くから使われている手法ですが、下記の2つの点から改めて開始する企業が増えてきております。

  • オフラインイベントを開催できるようになってきた

  • オンライン・オフラインで様々な手法が可能となった

正直、コミュニティマーケは誰の施策なのかを考えた時、(新規ユーザー向けの場合、)マーケではなくインサイドセールスの施策ではないかと思っています。
普段お客様と接しており、かつ信頼関係を構築していくという施策で考えていくと、インサイドセールスと親和性が高い方法だと考えています。

インサイドセールス研究会とは?

インサイドセールス研究会は文字通りインサイドセールス向けのコミュニティです。
「インサイドセールス同士が繋がり、師と友を作る」というコンセプトで月に1回オフラインで開催しています。

インサイドセールス研究会は「インサイドセールスにとって純粋に役立つ場」を重視しているため、OPTEMOの利用ユーザーかどうかを問わずに参加可能な「オープン型」のコミュニティです。

facebookコミュニティで案内を行い、オフラインで参加するという形となっており、facebookコミュニティは立ち上げ1年弱で770名を超えています。↓ご参加はこちらから↓
https://www.facebook.com/groups/insidesales

2023年3月から発足し、9回の開催で500名以上の方にご参加いただきました。

インサイドセールス研究会の立ち上げで行ったこと

立ち上げのきっかけ 

そもそもインサイドセールス研究会というコミュニティを作ろうとしたきっかけはOPTEMO利用ユーザーでした。
ある日のお打ち合わせで「OPTEMOの利用ユーザー同士で交流したい」という声をいただき、立ち上げることにしました。

前職の船井総合研究所でもコミュニティの運営を5年行っていたため、コミュニティの良さと大変さを理解しつつ、やると決めたらやることにしました。

コンセプト

OPTEMO利用ユーザーだけの限定的なコミュニティも考えましたが、それよりも「インサイドセールスの業界自体が盛り上がってほしい」という思いから、「オープン型」のコミュニティを作っていくことにしました

その上で、コミュニティ自体のコンセプトは
「インサイドセールス同士が繋がり、師と友を作る」と決め、日本のインサイドセールスの発展へ少しでも寄与できるようにしています。
だからこそ、OPTEMOや運営元である株式会社ジェイタマズの宣伝の場にならないようにしています。

コミュニティ運営は簡単ではないため、自社の宣伝をベースにしてしまうと、コミュニティが破綻してしまいます。
実際、社内でも「30名の熱いコミュニティを作る」を第一の目標として、参加人数の規模よりも、参加者の満足度を重視することにしました。

コミュニティの難しいところは、「会社としては売上やクロスセル、チャーン防止につながってほしい」と思う一方、会社としての下心を強くしてしまうと”コミュニティの熱さ”を作ることができません。

そして、人数が多すぎると”熱さ”をコントロールできなくなってしまいます。だからこそインサイドセールス研究会では「まず熱さ、そのあと人数を少し増やしてまた熱さ、とにかく熱さを最優先にする」という進め方にしています。

参加したことのある方は実感されていると思いますが、ジェイタマズやOPTEMOの宣伝はほとんどなく、「ジェイタマズが運営元だって知らなかったです」という声もよくあります。
(これはこれでいいのかという疑問もありますが、純粋にコミュニティの価値で参加していただけることがありがたいです。)

コンテンツ企画

立ち上げると決めた時、まず1年分のテーマ案を作りました。
オフラインでのコミュニティイベントの場合、テーマをどうするかが大事になりますが、「もうコンテンツがない・・・」があるあるです。
だからこそ、直近1年分の「テーマのストック」を準備し、想定のゲストも列挙して「もうコンテンツがない・・・」という状況に対して先手で対応できるようにしました。

ヒアリング

テーマ案を作ったら今度は実際のインサイドセールスの方にヒアリングしました。テーマ案に対してフィードバックをいただき、興味のあるテーマやないテーマを精査して、実際のコンテンツ案を作成しました。

初速の作り方

コミュニティを行うといってもジェイタマズのような無名のスタートアップ(悲しい)が立ち上げると初速を作ることができません。そこで、OPTEMO利用ユーザーであり、影響力のあるユーザベースさんに協力いただきました。1発目のゲストとして登壇いただくだけでなく、参加を周りの方へ募っていただいたり、当日の運営や場の盛り上げも含めて、いろいろと協力いただきました。KiteRaさんやさくらインターネットさんなどOPTEMOユーザーの皆様のおかげで初速を作り出すことができました。

あとは気合です!メンバー全員でSNSへ投稿し、かつ「シェアお願いします!」といろいろな方に協力していただき、初回に100名参加というスタートを切ることができました。

オペレーション作成

自社としてもオフラインでのイベントは初めてであり、メンバーとしても運営は初めてとなるため、オペレーションは少し細かく作成しました。
しかし、当日は突発的なことが発生するため、ガチガチにしすぎず、ある程度柔軟に対応できるようにしています。
加えて、役割が「フォロー」のメンバーを作ることで、トラブルが発生したときにフォローへ回れる体制にしています。
(とはいえ、限られた人数となるためギリギリで運営しています。)

時間軸ごとのオペレーション表を作成し、1~2回オペレーションの読み合わせをすることで、当日をイメージしながら対応できるようにしています。

新たな仕掛け

オフラインで開催する場合、”マンネリ化”が課題となります。運営側がルーティーン化しすぎると、参加者にとっても「変わり映えしない会」となるため、いい意味で現状を常に壊していけるようにしています。

皆勤で参加されている方は実感があるかもしれませんが、実施するごとに何かしらの企画を用意しています。

運営しているメンバーは毎回いろいろな企画を考えており、「新しいこと」へチャレンジしています。(「新しい企画」にはメンバーが毎月時間を作って案を出し合っています。)

実際に行って感じていること

体験企画は参加率、満足度、アンケート回答率に有効

新たな仕掛けに通ずることですが、新たな仕掛けを行っています。

  • 7月7日七夕の時は笹と短冊を用意し、来期の目標をみんなで書く

  • オリジナルのプレーリーカードを配布して、体験する機会を提供

  • LUUPやBASE FOODなど「話題だけど体験したことないこと」を始めるきっかけを作る

  • Cycle.meやHiO ICE CREAMといった「参加者にとって新たな体験」を用意し、新たなモノに出会える場にする

参加者であるインサイドセールスの皆さんが「何かしら新しいこととのキッカケ」になってほしいと思っており、今後も企画は行っていきます。
ちなみに、ジェイタマズのミッションは「価値を可視化、きっかけを最適化。」であり、インサイドセールス研究会もミッションに合わせて行っています。

毎回50名程度の方に体験いただけるため、今後もいろいろな会社様とコラボレーションしていきながら開催していきたいです。
(ぜひ連携したいです!)

あまり語っていないですが、このあたりの仕掛けがしやすくなっている背景として、「千葉道場コミュニティスペース」をお借りしていることが大きいです。
オフィスが大きくないスタートアップとしては、千葉道場コミュニティスペースをお借りできることが非常に大きいです。

ピザは盛り上がる

お互いが会話するきっかけとして、ピザを片手に食事しながら交流すると交流会が盛り上がると実感しています。
スカイランドベンチャーズさんからのスポンサーによりかなりの量のピザを提供いただいた際、非常に盛り上がることができました。

やり続ける

コミュニティマーケティングは始めたら「終わりはない」です。そして毎回絶対成功するものではないです。しかし、「参加者が満足するためには?」という本質をブラさずやり続けることが重要だと考えています。
結果的に、まだ1年弱ですがインサイドセールス研究会のファンも増えており、皆勤で参加いただける方もかなり増えています。

それでも集客は常に気を遣う

参加者が参加者を誘ってくれるという”熱さの伝播”は一定確認できているものの、とはいえ毎回の集客には非常に気を使っています。
リアルイベントの場合、参加登録に対する当日参加率が60~80%(中央値70%)で見積もっているものの、当日までのアナウンスの仕方によって当日参加率にはボラがあるなと感じています。

参加者同士がつながることが一番の癒し・・・

参加者同士がインサイドセールス研究会をきっかけに飲みに行ったり、お互いの勉強会を開催したり、情報交換を後日行ったりという共有をもらうと、「やっててよかった!」と感じます。
時には「インサイドセールス研究会で出会った方から、うちに来ない?って言われています」や「インサイドセールス研究会を通じて取引することになりました」というお声もあり、つながる機会を作れていることが嬉しいです。

今後はミニ例会やロング例会なども行いたい

参加者の声を聴くと、「ニッチだけどこういうテーマがいい」や「関東以外に住んでいて参加できない」という声もあるため、今後はミニ例会や出張会なども開催していければと思っています!

これまでの月次例会

毎月1回オフラインで開催していますが、単なる交流会ではなく、ゲストを呼んで講座と交流会の2本立てになっています。

3月例会(ゲスト:ユーザベース)

初回の3月ではユーザベースの伊藤様に登壇いただき、100名以上の方にご参加いただきながら開催しました。(会場協力いただいた住友不動産の皆様、本当にありがとうございます。)

テーマは
「商談化しないあのお客様はどうする?
インサイドセールスのナーチャリング事例」
でした。

ユーザベースのINITIAL事業部で行われているナーチャリングフローや商談化の条件(パイプラインの条件)など、ここでしか聞けない情報を共有いただきました。

4月例会(ゲスト:さくらインターネット、KiteRa)

4月例会ではさくらインターネットの片山様、外山様、そしてKiteRaの山本様に登壇いただきました。

テーマは
「実録!事例でわかる
うちのインサイドセールスの1日」

でした。

さくらインターネットやKiteRaで実際に行った施策や行っている施策の数字や状況を共有いただき、合わせてインサイドセールスとしての1週間の時間割も共有いただきました。

5月例会(ゲスト:RevComm)

5月例会ではRevCommの佐藤様
「トップパフォーマー組織はこうして生まれる!脱属人化への取り組み
というテーマで登壇いただきました。

話す内容×話し方の中で、属人化しないためのポイントや、RevComm様で実際に行われている施策も共有いただきました。

6月例会(ゲスト:茂野明彦様)

6月例会ではインサイドセールスプラスの茂野明彦様に登壇いただきました。

「インサイドセールスの今とこれから
〜最新ナレッジをその場で徹底解説〜」
というテーマで開催し、参加者からの質問に対してその場で回答いただく形式で実施しました。

参加者の満足度が非常に高く、交流会の最中やDMで「めちゃくちゃ勉強になりました!」といろいろな方からフィードバックをいただきました。

7月例会(ゲスト:RECERO)

7月例会ではRECEROの早川様
「成果を加速化させるBDRにおけるナーチャリング手法
というテーマで登壇いただきました。

BDRを「点」ではなく「線」で行う”リスト3分割法”を使った事例を共有いただき、焼畑化しないリストの使い方をお話いただきました。

8月例会(ゲスト:TANREN)

8月例会ではTANRENの佐藤様
「インサイドセールス×ChatGPT
~明日から使う実務的AI活用術~

というテーマで登壇いただきました。

ChatGPTで実際に使えるプロンプトを公開しただけでなく、実際の業務上ですぐに行うための方法をその場で行っていただきました。
また、参加者には先着20名にプレーリーカードをプレゼントする企画も行いました。


9月例会(ゲスト:マツリカ)

9月例会ではマツリカの中谷様
「海外セールステックが日本のインサイドセールスを淘汰する?
~日本のセールス人材は生き残れるのか?~

というテーマで登壇いただきました。

海外セールステックの最新トレンドと日本で今後起こるトレンドをお話いただきつつ、これからのインサイドセールスの姿や将来予測などを共有いただきました。
スカイランドベンチャーズさんのスポンサーによって当日はピザを準備し、参加者はピザを食べながら交流しました。

10月例会(ゲスト:SALES ROBOTICS、Helpfeel、ユーザベース)

10月例会ではSALES ROBOTICSの冨田様、Helpfeelの天野様、ユーザベースの田本様
「インサイドセールスに今求められる”最適化”とは?
~他部門との付き合い方~

というテーマで登壇いただきました。

経営者、フィールドセールス、インサイドセールスのそれぞれの視点から他部門との連携や”最適化”についてお話いただきました。
会場はTWOSTONE&Sonsさんのオフィスをお借りし、スカイランドベンチャーズさんのスポンサーによってピザを提供いただきました。
(準備から設営、片付けまで本当にありがとうございました!)

参加者にはBASE FOODとLUUPの3時間パスをプレゼントし、「実は体験したことがないことに出会う機会」を企画しました。

結果としてはアンケートの満足度が100%となり、皆様のご協力のおかげでありがたい声もたくさんいただきました。

11月例会(ゲスト:EVeM、ユーザベース)

11月例会ではEVeMの富家様、ユーザベースの志賀様
「インサイドセールスの才能を起点に、マーケティングを動かす
というテーマで登壇いただきました。

ユーザベース様のオフィスをお借りし、アンケートは満足度100%という結果になりました。
(設営や当日の運営、片付けまでユーザベースの皆様本当にありがとうございました!)

今回の交流会では、セブンイレブン等で最近話題の「Cycle.me」のプロテインドリンク+クッキーとクラフトアイスクリームの「HiO ICE CREAM」をご用意いたしました。

当日のイベントレポートはこちらから


最後に

インサイドセールス研究会はこれからも毎月1回オフラインで開催を行います。主に渋谷周辺で開催しているため、遠方からの参加は中々難しいかもしれませんが、関東にお住まいの方はぜひ参加してみていただけると嬉しいです。

「30名の熱いコミュニティを作る」を第一優先にしていましたが、想定以上にこの目標はクリアし、毎回50名程度のインサイドセールスが毎月集まる場へと成長してきました。

毎月顔を合わせるため、単発の交流ではなく、師と友を作りやすくなると思っています。

インサイドセールス研究会で出会った参加者同士が飲みに行ったり、一緒に企画を行う事例も発生しており、非常にうれしいです。

これからもインサイドセールスの業界が発展するために開催していきたいと思います。


12月はカミナシの金様に登壇いただき、
展示会はインサイドセールスの主力施策
~今知っておきたい戦略としての展示会出展~

というテーマで実施します。

参加登録はこちらから!

今回はフードロスを削減する”アップサイクル”の技術を使った玉ねぎパンと、クラフトコーラで有名な伊良コーラをご用意しております。


インサイドセールス研究会を運営している株式会社ジェイタマズでは、インサイドセールス向けのセールステックOPTEMOを提供しています。

非常に面白いプロダクトとなっているため、ご興味のある方はぜひデモ画面を見ていただければと思います。


また、事業拡大に伴って採用を強化しています。
お気軽にお話させてください!


茂野さん!アドベントカレンダーの企画、ありがとうございます!!

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