見出し画像

運がいいのか悪いのか…

英語の勉強中に出てきたり、海外旅行のネタとしてよくあるのが「飛行機の座席がダブルブッキング(重複予約)だったため、空いているビジネスクラス等の座席に無料でグレードアップしてもらえた」というラッキーストーリー。

飛行機を使うたびに、今回はもしかしたらアレが起こるのではないか・・・と無駄に期待しながら搭乗手続きしてしまいます。

しかし、何度乗っても「ダブルブッキング」の声を聞くことはありません。それは、日本の航空会社が優秀で、システム的にもダブルブッキングを容認しない厳格さで開発されているのだ・・と自分に言い聞かせています(笑)

フライトに限らず、ホテルのグレードアップなども、憧れのハプニングです。そんな憧れが叶う瞬間というのは、意外と平凡というか、なんの兆しもないものです。

友人と初めてのニューヨーク旅行に出かけた時のこと、朝の出発でした。友人とは空港で待ち合わせして、自動チェックイン機で搭乗手続きを行おうとしたときのことです。

端末でチェックインしなくては・・と焦ってもいた僕たちは、目の前の機械が「受付中止」になっていることに気がつかなかったのでした。

書類を出して、パスポートを準備して、いざ端末を触ろうとすると、画面には「受付中止」の表示。

「あれ?この端末、だめだ動かない」
「さっきまで動いてなかったっけ?」

などという会話が、近くの空港職員に聞こえたらしく、慌てて駆け寄ってきた爽やかな職員さん・・なぜか「申し訳ございません」と平身低頭。

端末が動いていないことを告げると、周囲をさっと見回して、空いている端末がないことを確認しし、こう言ったのでした。

「どうぞ、カウンターでお手続きさせていただきます。ご迷惑おかけしまして申し訳ございません。」

念のため書いておくと、僕たちの会話は、目の前のことを説明したくらいのニュアンスで、怒りを含んでいたものではありませんでした。しかし、低姿勢の職員さん。

「このたびは、申し訳ございませんでした。お席、並びでプレミアムエコノミーに空席ございましたので、そちらに変更させていただきますね」

え?・・・ぷ、プレミアム?・・当時、航空会社ではエコノミーの座席だけれど、足元はビジネスクラス並・・といったシートプランがあったのでした。

当然、エコノミーの料金に追加して選べるものでしたが、職員さんは端末の不備を詫びる一方で、僕たちの席をそれに変更したと、申し訳なさそうに告げたのでした。

・・いや、全然、申し訳なくないですから!・・と心の中で喜びつつも、リアクションは薄めの「は、はぁ・・ありがとうございます・・」

指定された座席に着くと、足元がとても広く、さらには当時は珍しかったノイズキャンセリングヘッドホンが標準装備でした。

普段なら、エンジンの音や座席の窮屈さから、よく眠れないまま到着するのですが、その時ばかりはゆったりと眠れたフライトでした。

たまたま座れた快適な座席でしたが、欲深いもので、本当は帰りの便だったらもっと良かったなぁ・・なんて考えてしまうのでした。


たまたま、というのは、やはりくじ引きのようなものかもしれません。当たるといいな、そんな表情のサムネイル、infocusさんありがとうございます!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、子どもたちのおやつ代に充てます。 これまでの記録などhttps://note.com/monbon/n/nfb1fb73686fd