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発表会と子どもたち

音楽系の習い事には、発表会やコンクールなど、演奏を誰かに聞いてもらう機会があります。上の子は、2年ほど前にピアノの習い事をやめてしまったのですが、それと入れ替わるように真ん中の子がピアノを始め、先日その発表会がありました。

発表会とは言え、4歳の子。練習せよと言うだけでは、弾かないのは当たり前。毎日の練習は、親の心掛け次第という言葉を身に沁みて感じていました。(つまり、なかなか練習しない)

演奏を披露する前に、発表者の紹介アナウンスがあり、その言葉を事前に考える必要がありました。わずか4歳の子が発表会に臨むにあたって、何を考えているか分からないので、インタビューして書くことにしました。

発表会はどんな会だと思っているか、楽しみか、どんなふうに弾きたいか、緊張はするか、などなど。「緊張」という言葉が難しいかと思って、「ドキドキ」する、と言い換えたのですが、子の答えは「きんちょう、しない」でした。何度聞いても。

簡単な曲ながらも、イメージを聞いてみると「たのしいかんじ」とのこと。

どうやって弾いたら、それが伝わるかなぁ?と振ってみると「それはわからない」と、大人な回答でした。

それらをまとめて、80字ほどの原稿を作るのですが、意外と時間がかかりました。noteの書き出し80字とはわけが違うもので・・。当日ほかの子の紹介を聞いていると、子の様子を描写しているものが多く、発表会を楽しみにしている子や、その曲をとても気に入っていることが伝わってきました。

肝心の子の出番は、開始早々にやってきました。すでに一度リハーサルをしているので、動きに不安はなかったのですが、リハーサルの時にはいなかったお客さんや、明るい照明などに驚くのではないかと思っていましたが、それは全く問題ありませんでした。

練習が足りないなりに、良くも悪くも、いつも通りの演奏でした。途中で止まったり、弾き直したり、テンポも揺れてしまうのですが、初めての発表会で堂々と弾いていました。

演奏後に、緊張した?と聞いたところ「ぜんぜん」との答え。「たのしかったよぉ」と言っていたので、おおすごいな、とつぶやいてしまいました。

思えば、僕の初めての発表会は小学校2年生くらいで、ガッチガチに緊張して、めちゃくちゃ間違えて、何度も立ち止まり、弾き直していました。小さなうちに発表会が楽しい、と思えるようになることっていいなぁと素朴に羨ましくなりました。

その発表会、時間に余裕があったのか「再チャレンジコーナー」が設けられ、一度演奏した子どもたちが、再び登壇して演奏していました。きっと、本番で緊張して、いつもなら弾けていたのに・・、もっと上手く弾きたかった・・という思いがあったのでしょう。

舞台上の緊張感はやや緩んでいて、客席からも聞きやすく感じられましたし、何より弾き終わった時の晴れ晴れとした表情には、こちらも「やったね!」と達成感を分けてもらった気分でした。

この日のために、ずっと練習してきたことがちゃんと見てもらえた!そんな喜びもまた、音楽の良さだよなぁ・・と思ったのでした。

そして、この発表会を一緒に聴いていた上の子は、「またピアノやりたい」と言ってくれているので、ピアノ経験者の両親としては無碍にもできず、かといって姉妹で習い事の数に差をつけるのもなぁ・・なんて思ったりして、悩んでいます。


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