見出し画像

小学校の先生の「年度末をスムーズに終える」仕事術

 私は小学校の教諭をしています。明日2学期の終業式となり、学校としては冬休みを迎えます。私の2学期は、月平均12時間程度の残業でフィニッシュすることができました。さて、3学期も定時退勤するための仕事術については以下の記事をご覧ください。まだ、3学期のことは何も手をつけていないという方も、冬休みに2日間出勤すれば全然間に合います。

 さて、今回は、3学期をスムーズに進めつつ、年度末をスムーズに終え、怒涛の4月のスタートを余裕をもって迎えることができるようにするための仕事術について書いていきます。


1.所見を一日5分でも進める

 本校では、1学期と3学期に所見があります。所見を書くには時間がかかるため、この仕事を3学期の修了式前に追い込んでいると、年度末をスムーズに進めることができません。ですので、1日5分でも所見を書いていくことをおすすめします。1日5分あれば、一人分の所見を書くことができます。なぜなら、1日5分書こうと思って一日を過ごすと、頭の中は何を書こうか考えて過ごすことになるので、5分以上考えていることになります。頭の中で考えていたことを5分間でアウトプットする。そんな毎日を過ごせば、2月中旬には余裕をもって所見を終えられるのではないでしょうか。年度末に所見でバタバタしないことが大切です。

2.修了式の日には教室を綺麗さっぱりにする

 年度末といえば、来年度の教室移動を考えて教室を綺麗にしておかなくてはいけません。これを年度末まで残していると大変です。ですので、少しずつ教室のいらないものを処分したり、備品を元の場所に戻したりします。私は机にネームテープを貼っていたりしたので、それを剥がす作業もありました。この教室を綺麗にする仕事をできるだけ子どもたちがいるときに進めます。子どもたちにも、次にこの教室を使う人たちのために一緒に教室を受け渡す準備をすることを伝えます。そして、必要なものを処分をしたり、掲示物を外したりすることを子どもたちとしていきます。使わせてもらったものは、綺麗にして返す。この事は子どもたちにとっても大切なことです。
 ですので、時間があるときに少しずつ、1日5分でもお別れの準備を進めていくのです。毎日少しを重ねたら、修了式には綺麗な空っぽの状態の教室で終えることできます。そうすれば、年度末に教室掃除をほとんどしなくても大丈夫。ゆっくりと次の新学期の準備に入れます。

3.職員室の荷物を綺麗さっぱりにする

 さて、年度末だと職場を異動するという場合もでてきます。異動しなくても、新学期に向けて今年度のものが残っていると次に進むのにすっきりせずに進むことになります。そこで、職員室の荷物を綺麗さっぱりにすることが大切です。
 私は、「段ボール箱1つですぐに異動できる」を綺麗さっぱりの基準にしています。明日急に異動だと言われても(そんなことはまずないでしょうが・・・)、すぐに異動できるくらい身軽である。それぐらいの状態が自分の中ではベストです。そのために必要なことは2つあります。
 1つは、「学校に私物を持ち込まない」です。私物で大きなものと言えば提出物を入れるカゴなどです。よく自分でたくさん買う方もいるかもしれませんが、私はほとんど持っていません。必要なカゴは、コピー用紙や教材が入っていた段ボールで作るし、いらなくなったら捨てます。その他、基本的に学校で使うものは、備品で済むようにするので、自分でお金を出して物を買ったりはしていません。ですので、自分の荷物は段ボール箱1つで片付きます。
 2つめ、「紙ベースの資料は処分する」です。本当に必要なもの以外はほとんどシュレダーします。基本的に今年度のものは、ほぼほぼ全部シュレッダーしますから、手持ちの荷物はなくなります。シュレッダーしてしまって困ってもだいたいデータはありますから大丈夫です。
 こうやって自分の荷物を「段ボール箱1つ分」にしておくことで、年度末に異動があっても慌てることなく新学期の準備に向けて動き出すことができます。
 今、私物が多い方は思い切って処分をしてみたり、紙ベースの資料がある方はシュレッダーをこまめにしておくと来年度すっきりした1年を送ることができるかもしれません。これは、私にはとても合っていた方法なのですが、合わない方もいるかもしれません。でも、一度「段ボール箱一つ分」を意識してみてはどうでしょうか。

4.来年度を見据えて子どもたちとの関わりを作る

 私は年間を通して意識していますが、年度末から次の学期が始まるまでに、自分の学級以外の子とプラスの関係を少しでも築くことをしていきます。廊下で出会った子の素敵な姿を見かけたら、「えっ!君すごいね!名前は何?」などと言ってコミュニケーションを図ります。それはなぜかというと、少しずつ少しずつプラスの関係を築くことで、もし4月に担任することになっても関係性が0からのスタートにはならないからです。来年度のための布石を打っておくことで、学級をスムーズに始める準備につながります。
 特に、来年はここの学年を持ちそうだなと思ったら、そこを意識してかかわりを持ってみてはどうでしょうか。まずは良いところを見つける意識でその子に声をかける。良いところが見つからない場合は、「その服かっこいいね!」等の会話で関係をつくる。マイナスを見つける前に、マイナス以外の部分で関係を築いていくことが大事です。

 最後になりましたが、教員の4月は慌ただしいです。できるなら始業式を1週間は遅らせて欲しいくらいです。ですが、3学期を進めながら少しずつ4月に向けて動く。そうやって余裕を持って4月を迎えることがまた来年度の1学期を定時退勤することに繋がります。終わりは始まるの合図ですから。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?