変化
僕は物事が変わっていくのを見ていられない。
とりわけ懐古主義的なところがあるから時が過ぎて変わっていくのに言いようのない悲しみを感じることがある。
元号が変わるのも、馴染みのある番組が消えていくのも、知らない音楽や文化が流行るのも、この変化を受け入れられないことが虚しい。
それだけ自分が年を重ねていっているという訳だけどそのうちに慣れていくものなのか甚だ疑問だ。
旧友はそれぞれの未来への進み方を己で学び、新しい幸せを見つけている。
変化を楽しんでいるように僕の目には映る。
ただただ眩しく、そして幻滅して、僕は家路に着く。
時計の針は今も進みゆく。
変化という現象から逃れられないのなら、やがて来る明日に僅かな希望を抱くしかない。
考え方ひとつで人は変わりゆくものだと、言い聞かせた。
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