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看護師は天使じゃない、プロフェッショナルなのだ。だから‥

1975年のアカデミー賞で主要5部門独占した映画が「カッコーの巣の上で」。主演二人(ジャック・ニコルソンとルイーズ・フレッチャー)の名演&怪演が見所の本作は今でも史上最高映画ランキングの常連だ。

この映画にはとにかく恐ろしい看護師長ラチェッドが登場する。
彼女の行動は常に正しく筋が通っているが容赦がなく人間性を欠落させている。根っからの自由人である主人公マクマーフィーと対立し、それが悲劇を生み出すのがこの映画のあらすじだ。
こんな看護師はあくまでも架空の存在に過ぎない。

私は過去4つの病院に合計で1年以上入院したことがあるが、どの病院でも看護師の皆さんには本当にお世話になった。正直な話、主治医の中にはちょっとどうかと思う人はいたが、看護師にはそんな人はいない。もちろん、優しい人もいれば厳しい人もいるけど、看護の仕事は専門性の高い頭脳労働であり、24時間体制で重症患者を介助する肉体労働であり、多様な患者に対応する究極の感情労働だ。看護師の仕事は一筋縄では行かない。
病気は自分で治すしかないが、ひとりでは辛すぎる。病気が重いほど、死への誘惑は避けがたい。それを止めるのは‥人の信頼、プロの力。私は実感としてそう思う。

※感情労働
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E6%83%85%E5%8A%B4%E5%83%8D

今回入院している病院では新人が80名いると聞いた。コロナの影響で学校がオンライン授業だったので実習がなかったので、現在特訓中とのこと。私に点滴を入れたり、検査機器を操作したりする時も先輩の指導付だ。おかげで私も手順がよく分かるようになった。何事も勉強。

コロナで看護師不足が報道されているが、せっかく入ってきてくれた新人たちは実習不足で独り立ちするのに例年より時間がかかる。先輩看護師の負担も大きい。私の病棟はコロナ病棟ではないが、ここでも看護師は休みをまともに取れていない。
このような現場の実態はあまり知られていないと思う。
にもかかわらず、国際スポーツイベントために大量の医療スタッフが必要とは、いったい何を考えているのやら。

結局、看護師の貢献度を正しく評価してこなかったことの結果が現在の看護師不足という事態を招いている。
奉仕の精神を天使という美名で報酬や労働改善に反映させないのはこの国の悪癖だと患者の1人として考える。

今日、2回目の抗がん剤投与を受けた。たくさんの看護師の連携でスムースに進み、副作用も今のところ出ていない。今日はその感謝も込めて、彼女・彼らの活躍にスポットを当ててみた。いつも本当にありがとうございます。

◎蛇足
なんと看護師長ラチェッドがネットフリックスでドラマシリーズ化されているではないか。まだ、観てないけど、予告を観るとサイコ風味の不気味さ。評価は如何に。
あ、またロールシャッハだ。


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